日刊木材新聞 13年10月


性能評価制度を創設
  日本住宅・木材技術センターは木造住宅の工法や部材等の性能評価をする「木造住宅新工法性能認証」制度を近く創設する予定。建築基準法38条の廃止によって新たな構造関係の評価に対する要望が高まるなか、住木センターが独自の事業として性能評価を行い、第3者機関として認証、建築主事などの判断材料として周知させることで建築確認等の円滑な運用が期待されている。(平成13年10月31日付け)

サンテックを完全子会社化

  大三商行(岡山市、石川靖彦社長)は杉LVLの製造会社サンテック(宮崎県、石川靖彦社長)のパートナーである日本製紙の株式を譲り受け11月1日から全額出資子会社として事業を継続していく。サンテックは杉LVLの製造販売をめざし日本製紙との共同出資で設立、月間1400〜1500立方メートルほどLVLを生産していた。(平成13年10月31日付け)

丸七ヒダ川ウッド
  丸七ヒダ川ウッド(岐阜県加茂郡、杉山計弘社長)は東濃ヒノキ、長良杉内装材の準不燃材認定取得を目指している。現在、建材試験センターに認定取得のための性能試験を申請中。年内にも国土交通省の認定が得られれば年明けから本格的な販売に乗り出す。(13年10月30日付け)

政府は今年7月に公布施行された森林・林業基本法に基づく森林・林業基本計画を10月26日、閣議決定した。
  計画は基本法で施策の総合的、計画的方針を定めるものとして規程されており、情勢の変化に伴い概ね5年毎に見なおされるもの。内容は森林の多面的な機能の発揮に関する目標や林産物の供給および利用に関する目標、森林の整備、保全の指針となる数値目標、林業・木材産業の事業活動や林産物の消費に関する指針となる数値目標などが盛り込まれている。森林整備では育成複層林整備を進めることや森林をその果たす機能ごとに3区分(水土保全林が1300万ヘクタール、森林と人との共生林が550万ヘクタール、資源の循環利用林が660万ヘクタール)することなどが示されている。また木材の利用目標は平成11年の2000万立方メートルから10年後の平成22年には2500万立方メートルに拡大し、その増加分は製材部門(1300万→1800万)での利用拡大によるとしている。(13年10月30日付け)

葉付き乾燥杉(丸太)が好評
  山形県森林組合連合会(土田和一郎会長)は今年初めから丸太共販市場に杉の葉付き乾燥材(葉枯し丸太)の出荷を本格化させているが、地元の製材工場などから高い評価を得ている。品確法の施行などで製材品の乾燥が注目されているときだけに、その乾燥コストの引き下げや製材品の品質工場に役立つというのが評価の理由。(13年10月30日付け)

秋田杉合板をナイスが販売
  ナイス相模原住設営業所が主催した10月27日の「ナイス大商談会」で秋田杉を表と裏に活用(芯材は地松や北洋カラ松)した構造用合板が人気を博した。秋田杉の間伐材を利用したもので秋田プライウッドが製造しなナイスが独占販売する。JAS製品で特類、Fc0、2級。秋田県産の間伐材のためにリサイクル法に適合する。造林杉はエコマーク表示できる。他の合板より軽く作業性が良い。肌触りが良く、ソフトな感覚が有るなどの特徴が受けている。(13年10月30日付け) −写真付きー)


中国プロジェクトを軌道修正
  タック(名古屋市中区)の竹内英三会長は、検討を進めてきた中国現地工場整備プロジェクトを見直し、中核施設として予定されていた大型北洋材製材工場は建設を行わないことを明らかにした。中国におけるロシア材は大幅な需要拡大に伴い売り手市場化しており、日本国内の製品マーケットについても欧州材の台頭が著しく、現段階ではメーカー(現地製材工場)としての価格競争力が発揮できないと判断した。(13年10月27日付け)

02年度予測、112万5000戸に
 (財)建設経済研究所と(財)経済調査会は、10月の建設経済モデルによる建設投資の見通しを発表。2001年度の住宅着工は114万5000戸程度(前年度比5.6%減)、2002年度は112万5000戸(2001年度予測比1.8%減)とさらに減少が続くと予測している。(13年10月27日付け)

ファクタリング事業を開始
  ログウェル日本(愛知県西加茂郡三好町、管野知之社長)は工務店と木・建材店などの取引において手形決済を解消する「ファクタリングサービス」をネット上で来月から本格始動する。帝国データバンクも出資するイー・ギャランティ(東京都)との提携により与信管理や資金繰り改善(最大120日まで現金支払い繰り延べ)などで中小工務店を金融・信用面から支援する。(13年10月27日付け)

小規模工務店までグループ化進む
 (財)住宅保証機構は、(財)日本住宅総合センターの委託を受け、工務店のグループ化等の実態調査を行ったところ、加盟会員数30社以上のグループ本部が増加。平均加盟会員数は197.5社(前回=平成7年調査比2.1倍)とグループ規模が拡大していることがわかった。年間5億円以上(32.5%)、年間供給戸数16戸以上(34.8%)と規模の大きな工務店の加盟が中心だが、近年は小規模工務店の加盟も増加傾向にある。(13年10月26日付け)

カナダ内陸製材5300万BMの減産
 ウェアーハウザー社はこのほど、カナダ製材部門の大幅減産を発表した。それによると、今年第4・4半期にかけ、合計5300万BMの製材生産削減を年内いっぱいで実施する。対象となる製材工場はBC州内陸のバベンビー、カムループス、プリンストン、オカナガンフォールズの各工場、サスカチュアン州のキャロットリバー、ビッグリバーの各工場、オンタリオ州のシャプルー工場の全7ヵ所。(13年10月26日付け)

仲介リフォームエリアを拡大
 ホームクリップ(東京都、下川啓幸社長)は住まい・リフォーム関連ポータルサイト「HomeClip」による仲介サービス提供エリアを北関東、中部などへ拡大、12月中旬には北海道、近畿、中国、九州の一部へ、2002年3月には全国展開を予定している。URLはhttp://www.homeclip.co.jp(13年10月26日付け)

イビケンが、住宅エスクロー事業を始動
 住宅資材商社のイビケン(岐阜県、石井清社長)は、有力地銀大垣共立銀行などと提携、国内で初めて住宅専門エスクロー(第三者預託)事業を来春から本格的に開始する。同サービスは出来高融資制度、各種保証、金利優遇ローンなどで構成、与信機能まで果たすこれらのサービス地場工務店へのエンドユーザーからの信用度を高めることが狙い。同事業での工務店側の最大の利点は住宅の建築工程を@配筋・基礎工事A公庫の中間検査時B木工終了事C完了検査時の4工程に分けそのつど検査が入り、合格すればそこまでの出来高が業者に入金され、工務店を資金繰り面などで、支援できる。大垣共立銀行へは全業者が口座を設け、施主も住宅ローンを契約する。施主の利点は、金利優遇の提携住宅ローンの利用とハウスメーカーでも通常行われる建築中施主が負担する手付け金などのつなぎ融資コスト(20万〜40万円)の必要がまったくないこと。運用開始は来年春の予定で、エリアは東海三県に限定。(13年10月25日付け)

ティーエムバイカル乾燥材生産へ
 ティーエムバイカル(ロシア・イルクーツク州、ラリオーノフ社長)はこのほど、木材乾燥機を2基設置、試運転を開始した。乾燥機は新柴設備の50立方メートル入り2基(6回転)で、完成品ベースで月間400立方メートルの乾燥能力がある。原板乾燥後に胴縁、タルキを生産する。乾燥胴縁は関西向けの16×40_とし、約200立方メートル、残る分は関東向けのタルキ30×40_他)とする。11月にはサンプル品が富山、舞鶴に入荷する予定。ティーエムバイカルは三井物産と田島木材が日本側の出資者となっている日露合弁製材会社。(13年10月25日付け)

間伐材で連結ユニット式ベランダ材
 地域材商品開発のサクセス21(岐阜県、酒井巧社長)は杉間伐材などを素材とした連結ユニット式ベランダ・床材を開発。従来品の課題であった踏み付けの際のきしみ音を独自技術(特許申請済み)により解決。国産材需要拡大が開発の主目的により鋸のみの簡単加工が特徴。同製品は主に杉間伐材を長方形1対3ほどのサイズに製材した後、裏面にV型の連結加工を施しプラスチック製の独自連結材をはめ込み、各個体が簡単に連結できる。今後は、全国の産地で活用を広めたいとしている。(13年10月25日付け

住商、マシサ社に資本参加
 住友商事はチリを拠点とする南米最大の木質ボードメーカー、マシサ社(サンチャゴ市、ゴンサロ・セガレスCEO)に資本参加、日本でのマシサグループ総代理店として住商建材を通じMDF、パーティクルボード、OSBなどを販売していく。また、中国・東南アジアなどにも市場を求めていく方針。(平成13年10月24日付け)

<特集> 2×4の日 告示改正でハイブリット化へ
 2×4住宅は、耐震性や省エネ性など性能面で優れた工法といえ、住宅着工が落ち込む中で比較的健闘している分野。そんな中、日本ツーバイフォー建築協会(赤井士郎会長)では品確法の住宅性能表示制度に上乗せし自主表示する「204K自主表示制度」を創設した。また、建築基準法の改正から様々な新素材の使用が容易になるなど、2×4工法のハイブリット化も進展していきそうだ。住宅の性能競争時代に向けて各社の取り組みを紹介する。(平成13年10月24日付け)

戸建注文住宅が大幅減
 住宅生産者団体連合会(奥井功会長)は、このほど経営者の住宅景況感調査を発表し、13年3・4半期の景況判断指数は受注戸数・金額ともにマイナス25ポイントと厳しく、18社中10社が「5%、10%以上悪くなる」としている。先行きについては、生産設備の合理化、営業拠点の統・廃合などの経営合理化、低価格商品の投入などで受注回復につなげていくとしている。(平成13年10月24日付け)

プラスチック系熱膨張耐火材、本格事業化
  積水化学工業(大阪市、大久保尚武社長)は、火災発生時に瞬時に膨張する熱膨張耐火材「フィブロック」を開発。プラスチック系で初の鉄骨耐火皮膜材として国土交通省の認定も取得、住宅・建材分野を始めとし、自動車、家電、航空機などの分野への市場開拓を進め3年後50億円、5年後100億円の販売を目指す。(13年10月23日付け)

構造改革・木材利用を推進
 全木連と全木協連は18日、都内で第36回「全国木材産業振興大会」を開き、木材産業の構造改革推進、木材の利用とPR推進など5項目について早期実現を図ることを宣言決議した。また全木協連創立40周年にあたることを記念して瀬戸内オリーブ基金への寄付金贈呈及び弁護士の中坊公平氏による講演が催された。(13年10月23日付け)

鹿屋市で本紙主催シンポ
  日刊木材新聞社ではさきごろ、杉の素材関連、製材、物流コスト、また商品力などをもう一度考え直すことをテーマにシンポジウム「国産材・スギの国際的競争力を考える」を鹿児島県鹿屋市で開催。参加者は150人を数えた。また、このほど大断面から中断面まで総合的な杉集成材設備を整えた山佐木材(鹿児島県肝属郡高山町、佐々木幸久社長、シンポジウム共催)工場見学会も併催し、90人近くが参加した。(13年10月23日付け)

九州で建築市場設立相次ぐ
 ITを駆使して経営強化を図る工務店ネットワーク「建築市場」の設立が各地で本格化している。九州内では生誕地の鹿児島に続きこの夏から宮崎で稼動、来月には福岡建築市場がこれに加わる。熊本、長崎の両県でも年内始動に向けた準備が進められ、九州内の中小工務店がにわかに活気付いてきた。(13年10月23日付け)

リグニン活用の実証プラントが始動
  木材成分のリグニンを素材として分離することで何度でも再生可能、機能変換も自由な新素材を開発した三重大学生物資源学部舩岡正光教授グループは同大学構内に実験・実証プラントを新設、応用研究プロジェクトが始動した。同素材は分子設計の誘導により石油化学・薬など多様な活躍も期待されるなか、国内有力企業17社が参加する機能性木質新素材技術組合も事業化への活動を展開、住宅関連産業のみならず多くの開発担当者からの関心を集めている。(13年10月20日付け)

廃油注入式乾燥プラント、日本市場に初投入
  自動車、船舶などの廃油を木材に含浸させる低コストの短時間乾燥と防腐・防虫効果のある木材乾燥プラントが日本市場に初投入された。大壁用住宅部材や土木資材、エクステリア材への用途を見込んでいる。13年10月20日付け)

”高温除湿乾燥”で含水率20%に
  東北通商(秋田市、青木聰社長)は、高温全自動除湿乾燥機の全国展開を目指し、独自の乾燥管理ソフトを開発、来年度から本格的な販売に乗り出す。従来の低温除湿乾燥機と違い、100度の高温で割柱の含水率を20%以下にまで落とすやり方が盛り込まれており、最終実験で15%まで含水率を落とすことに成功した。(13年10月20日付け)

JTC住宅外装テクニカルセンターが事業開始
  日本窯業外装材協会(=NYG、東京都、社本孝夫会長)は、NPO法人・JTC住宅外装テクニカルセンター(東京都、脇田弘理事長)をこのほど設立した。サイディングメーカーだけでなく、屋根や下地材メーカー、工事店、学識経験者などからもメンバーを募ることで、総括的な外装材の研究とそれによる問題解決を図る。(13年10月20日付け)

「木の家ネット」発足
 国産材を使い、職人の技を駆使した家作りに取り組んでいる木材産地や大工・工務店、設計士が”木の家づくり”に関する様々な情報を発信するウェブサイト「木の家ネット」をこのほど開設した。 http://kino-ie.net/ (13年10月19日付け))

EU向け熱処理施設の認定取得
  パレット製造、梱包用材等の販売を行うマツイ工業(兵庫県宍粟郡、松井敏郎社長)はこのほど、EU諸国向け針葉樹梱包材の熱処理施設として、(社)全国植物検疫協会から認定を受け登録。EU向けは中国向けのような書類等の手続きが不要であり、認定スタンプで済むことから出材が簡単。これに合わせてEU向け熱処理パレット、部材の格安販売を10月からスタートした。(13年10月19日付け)

ミズダス導入で乾燥施設充実
  内外材製材、パレット製造等の瓜守材木店(愛知県新居浜市、實田貴史社長)は、国産材乾燥の効率アップを図るため9月に住友林業の乾燥管理ソフト”ミズダス”(機械メーカー=エノ産業)を採用し、今月から本格的に乾燥をスタート。また、今年に入って養生倉庫を新たに建設し、乾燥施設の充実を図っている。(13年10月19日付け)

ウレタン断熱廃材混入してPBに
  アキレス(東京都、八木健社長)は東北ホモボード工業(山形県米沢市、一瀬英貴社長)とウレタン断熱廃材を利用した木質ボードを開発、来年1月から生産を開始することとなった。圧縮強度が従来のパーティクルボードに比べ強く、構造用ボードのみならず住宅機器部材への開発が見込まれている。 商品はアキレスが販売する。(13年10月19日付け)

国土交通省、2×4の告示56号全面改定
  国土交通省は10月15日付けの官報で、枠組壁工法(2×4)の告示56号を全面改定、新たに木質プレハブ工法を加えた。今回の告示は主に3本からなり、告示1539号で基準法37条に次ぎの木質材料を加えた。これは従来、38条認定で運用さ れていたものを告示化するもので、38条の認定を受けているものについては国土省か ら申請者へ通知、平行移動できるようになる。今回、追加されたのは@木質接着成形軸材料(LVL、PSL、LSLなどを想定、構造用LVLについてはJAS以外に37条認定での運用も可能とす)A木質複合軸材料(I型ビーム、ボックスビームなど)B木質断熱 複合パネル(SIPなど)C木質接合パネル(木質プレハブ・パネル工法など)。(1 3年10月18日付け)

業界初、エゾ松乾燥材を製造
 原野製材(富山県、原野省三社長)は乾燥材の製造・販売に乗り出した。北洋材製材 品の乾燥はアカ松が一歩先行しているが、エゾ松も乾燥材分野に参入し北欧材(ホ ワイトウッド)製材市場への巻き返しを狙う。原木からの製材工場でエゾ松の乾燥材 を生産・販売するのは同社が初めてで、乾燥機2基を設置、原板乾燥後2週間養生して再割製品化する。乾燥完成品の生産量は月間360立方b(13年10月18日付け)

大建工業、古畳の回収システムを確立
 大建工業(大阪市、六車襄二社長)はこのほど、建材畳のリサイクルを目的に、セメント会社2社(太平洋セメント、宇部興産)と連携し、建築産業廃棄物として排出される古畳を、セメントの原燃料として還元する回収システムを確立。排出者(ビルダー、畳工事業、材料商等)との契約がまとまり次第、順次回収作業を開始する。 (13年10月18日付け)

丸宇千葉浜新市場がオープン
  待望久しかった丸宇木材市売千葉浜市場の柚ケ浦新市場(千葉県、津村進也社長)が 10月16日、オープンした。天候にも恵まれ、当日は丸宇6市場から買い方や一般荷主などを含め370人が来場。遠く下舘市場からはバスをチャーターして訪れた買 い方もあり、2000坪のミニ市場は買い方の熱気に包まれた。(13年10月18日付け)


北洋材入荷、低水準続く
  9月の北洋材丸太が26万4千立方メートルと2ヶ月連続して20万立方メートル台の低水準入荷となったことで、同月末在庫量は81万立方メートルと在庫率1・88ヶ月に落ち込み、原木需給が急速にひっ迫してきた。商社によると今月入荷も20万立方メートル台を見込んでおり冬山造材が本格化することによって原木需給が多少緩和に向かうのは年末か年始になりそうだ。(平成13年10月17日付け)

戦略情報ネットワークCAD、ネットイーグル社
 ストック型住宅市場を見据えた各種法制度が施行され、それに応える良質な住宅が求められCADの重要度は増している。コスト吸収の見地からも住宅生産プロセス全体を効率化するネットワークが必要になっているためだ。ネットイーグル(福岡市、祖父江久好社長)の「戦略情報方ネットワークCADシステム」は、各種プレカットCAD、意匠設計CAD、構造用CAD、性能表示CADの完全データ互換を実現し、統合化データベースを媒介とする地域ネットワークの形成に道を開いている。(平成13年10月17日付け)

デザイン面から工務店支援

 トステムハウジング研究所(東京都、峯岸正俊社長)はトステムショールーム東京内に工務店へのデザイン支援を目的とする「BDAC(ビーダック)広場」を開設。ビーダックは地域ごとの優れた建築家と工務店が提携して、さらにトステムハウジング研究所がそれを支援することで、デザインや性能面からも建て主に満足してもらえる家作りのシステム。今後、全国展開も視野にいれ、地場工務店の支援組織である「TH友の会」加盟の1万社弱の工務店から2千社程度の参加を見込んでいる。(平成13年10月17日付け)


ZAIMOCスタート
 木材市売り大手の辻井木材(京都市、辻井重社長)、丸宇木材市売(東京都、津村進也社長)、総合ウェブ・コンサルティングのアイ・シー・エフ(同、井筒大輔社長)、および木材輸入最大手のニチメン(同、半林亨社長)は、インターネット事業において戦略的提携を行い木材製品市場の活性化を目的にした木材市売流通の電子商取引市場「ZAIMOC」(ザイモック)を構築。15日から会員募集をはじめた。22日から電子商取引をスタートさせた。売り手会員である市売り問屋2社は当面200社ほどの買い手会員を持ってスタートする。以後、順次会員を増やし取引量の拡大を図り木材・建材電子商取引のスタンダードを目指す。(13年10月16日付け))

ログハウス協会が発足
 全国ログハウス振興協会(桝谷嘉男会長)と日本ログハウス協会(岸田勝實会長)は25日に統合することで合意した。新たな名称は「ログハウス協会」。年内に制定が見込まれている丸太組み構法技術基準告示を見据えてバリエーションに富むログハウス開発に取り組む。新生・ログハウス協会の会長には岸田勝實氏が就任、桝谷嘉男氏は顧問に。 副会長は越井健、石田長三、の両氏、専務は井戸淳次氏、常務理事兼事務局長に堀内計治氏がそれぞれ就任する予定。会員数は140社(一部重複)を超え、送球に法人化を目指す。事務所は東京・港区赤坂2−2−9、アドレスビル 2階、電話03-3588-8808番。(13年10月16日付け)

ウッドチップ樹脂舗装材を販売
 ホウトク(愛知・豊明市、水谷かずゑ社長、解体・産業廃棄物処理業)は家屋解体材などを原料にしたウッドチップ(カラー6色)樹脂舗装材の製造・販売を始める。ウッドチップリサイクルシステム工業会(豊田市)が開発、何度でもリサイクル可能な環境・健康に優しい舗装材として公園、造園、ガーデニング向けに売りこむほか、2005年開催予定の愛知環境万博での使用を働きかけて行く。(13年10月16日付け) 

「パッシブcom・21」を開発
  エアサイクルホームシステム(東京都、河村武社長)は、構造躯体側に通気層を設けた外張り断熱工法でパッシブ換気の手法を採用した「パッシブcom・21」を開発、エアサイクルホームグループの会員工務店及び新たにcom・会員という組織を作り年内に60棟、14年は年間450棟の供給を目指していく。(13年10月13日付け)

大連に子会社設立
  製材・集成材加工の北厚林業(沙流郡門別町、牛丸昭吉社長)は、かねてから中国政府に申請していた製材・集成材工場建設の認可を受けたことで、同社100%出資子会社、北宏木業有限公司(金華社長、資本金15万米j)を設立。大連市内の工場を賃借し生産を開始した。(13年10月13日付け)

エアホール胴縁が好調
  パネル工法を開拓し特許を取得するウエキハウス(柏崎市、植木忠史社長)が開発した「エアホール胴縁」への引き合いが急速に伸びている。住宅金融公庫の融資基準に外壁内での通気措置が明記されたことなどがその背景にあり、全国の住宅メーカー、工務店などの採用が増えている。同社ではこの1年間で約100万本の出荷実績を上げている。(13年10月13日付け)

木材乾燥排液のリサイクル支援事業を開始
  積算ソフト開発、廃木材炭化事業の昭和企画(愛知県稲沢市、榎本和男社長)では、平成15年より工場等の排水規制(ダイオキシン類の排出基準値強化)が完全実施されることから、木材乾燥施設から出る排液を木酢液や土壌改良剤へリサイクルするコンサルティング事業を11月から開始する。 (13年10月13日付け)

ミズダス導入で背割りなし柱の不良率減少
  国産材、集成材大手の院庄林業(本社・岡山県津山市、豆原直行社長)では、久米新工場内に住友林業の乾燥工程ソフト”ミズダス”(乾燥機械メーカー・新柴設備)を採用。これにより背割りなし柱角でも木口割れ等不良率が大幅に改善。新たに背割りなし柱角、土台、通し柱でも割れの少ない乾燥製品がメニューに加わった。(13年10月12日付け)

3層フロアの対日供給を開始
  SCSクオリティー・ティンバ−・パートナー社(スウェーデン、ユーラン・スベンソン社長)は、圧縮木材を表面に使用した3層ムク・フローリング、「WOWフローリング」の日本向け輸出窓口として、供給を開始する。製品は厚さ10,14,22_(各3層)、幅185_、長さ1765、2165、2365_などのサイズで、表面にはレッドウッド、バーチ等を使用、ホワイトラッカー、オイル仕上げなど。(13年10月12日付け)

調湿消臭建材を開発
  岐阜加工ベニヤ製作所(岐阜市、五島泰嗣社長)は繊維関連のベンチャー企業マルワ(岐阜県羽島市)と共同研究で、健康志向の内装材に最適の特殊シリカゲルを表面に混在させた調湿消臭建材を開発、新商品として販売を開始した。(13年10月12日付け)

米杉集成壁材を開発
  米杉専門製材のオオタ(奈良県桜井市、太田善久社長)では、米杉を使ったオリジナル集成壁材を開発した。米杉は大喬木のため節も大きく、製材端材が比較的大量に発生する。これまでは造作用集成材の芯材としての需要があったが、MDF等を使った建材製品の台頭等で引き合いが縮小したため、今回新たな有効活用策として商品化に取り組んだ。(13年10月12日付け)

インドネシア原木輸出停止へ
  インドネシアの丸太輸出が停止になる。8日プラコサ林業大臣とリニ商工大臣が合意し、共同省令として公布された。発令日より6カ月間が停止期間。背景には、原木輸出が再開され違法伐採・取引が横行しており、その調査と取り締まりを実施し是正を図る狙いがあるようだ。林業大臣は現地紙に「密輸取り締まりは当面6カ月間継続し、その後に見直しを考えている。また、この省令はIMFには抵触しない」と述べたと伝えている。(13年10月11日付け)

木炭+廃ガラス・貝殻の新資材を開発
 三重県科学技術振興センター林業研究部(一志郡白山町)では、間伐材や木質廃材から作った木炭+廃ガラス・貝殻を原料とした新資材を開発。現在、壁材や床材、ブロック、レンガなどの建築・建設資材やエクステリア材などの実用化に向けて研究を進めている。今回は、化学製品メーカーのロンビック(四日市市)、ガラス製造のセントラル硝子(東京)との共同研究で開発された。(13年10月11日付け)

カネコ、特許工法の換気ねこ土台のノウハウを販売
  カネコ(富山県、金子豊寿社長)は、同社の特許工法である「換気ねこ土台」のノウハウを土台メーカーなどに有償で提供していく。同工法は平成12年9月に特許を取得したもので、床下の換気性能を向上させ、床下換気口の切り欠きのない丈夫な基礎を施工性良く実現できるものとして、土台メーカーなどに対して営業を開始した。特許では、換気口の形状は限定されていないが、高さ30_、半径60_の半円形の換気口を土台の下端に120_ピッチで設けることで、床下の全周換気を効率良く行え、荷重による経時変化などの問題も生じないことを同社で確認している。(13年10月11日付け)

カラ松処理土台、性能表示下で商品化
  兼松日産農林(東京都、飯塚秀三郎社長)は、乾式防腐・防蟻処理によるカラ松の防腐土台が(財)日本住宅・木材技術センターでAQ2種の認証を得たことから、品確法下での性能表示制度の劣化の軽減にあるJASのK3相当の基準に達し、同制度下での商品化が達成されることとなった。(平成13年10月10日付け)

特殊サイズへ対応可能
 スウェーデンの中堅製材会社のノーラ・スコーグセガルナ社(ウメオ市)は、カーゲ工場の近くに日本向け及び欧州向けのスペシャリティ工場を建設、このほど稼動を始めた。年間生産能力は3万立方bと小型だがプレハブ住宅部材やタルキ、ネダなどの小割材、ACQ注入土台(レッドウッド)などの特殊製品の生産を行っていく。(平成13年10月10日付け)

8月の合板輸入は40万立方b
  8月の合板輸入量(ブロックボード含む)は、前月比で3.2%減の40万1千立方bと若干減に転じた。国内市況はジリ安機運であることと、為替が円安展開で産地輸出値も強含んできたことで、買いに多少の抑制が働いたため。(13年10月6日付け)

北欧・集成材供給は堅調
 木材需給対策中央協議会は今年10〜12月、来年1〜3月の需給見通しを策定したが新設住宅着工数が低迷していることを受けて全般的に需給は縮小均衡型で推移する。米材は丸太・製材ともに不振で南洋材丸太も同様に低迷。しかし欧州材製材の供給量は増加し続けている。(13年10月6日付け)

カナダツガ製材へ印字
  米加産製材の日本向け最大手であるウェアーハウザー社BCコースタル部門(BC州バンクーバー)は主力とするカナダツガKD製材一本ごとにD15、E120の各性能を印字、日本市場における客観的な性能表示ニーズに呼応していく。含水率、ヤング係数が表示された製材は今月中旬から入荷開始する。(13年10月5日付け)

デザイン戦略、ハイブリット化を推進
  三井ホーム(東京都)の高橋邦男社長は、低迷する注文住宅市場において受注面では苦戦はしているものの、デザイン戦略とブランドを維持しながらハイブリット化などの特徴を生かしていうと意欲を示した。また、良いものを出来る限り安く供給するために部資材、施工プロセスの見直しに加え一般管理費削減にも取り組んでいくとの考えも示した。(13年10月5日付け)

トステムグループ、建材商品核に住宅ビジネス整備
 トステムグループとINAXグループは10月21日、に共同持ち株会社蟹NAXトステム・ホールディングス(東京都、水谷千加古社長)のもとに経営統合するが、10月2日に潮田健次郎会長はトステムグループのビジネスモデルを明らかにするとともに今年下期では売価改善や コスト軽減などで150億円の 利益改善を行うことを明らかにした。トステムINAXグループとは違った再偏核(コア)として、やっていく考えだ。 (13年10月4日付け)

中小断面集成材工場が操業
  中小断面集成材工場が操業 鹿児島県森林組合連合会(井上吉夫会長)は9月26日、姶良郡隼人町の旧姶良製材 センターに建設し、7月に操業 を開始した中小断面集成材加工施設、隼人木材加工センターの竣工式を行った。九州 内外のプレカット工場及び工務店向け に、初年度生産量3600立方b、最終目標6000立方bを計画。高度化する住宅 用木材へのニーズに応え、周辺流域で主伐 期を迎える豊富な中目杉の需要創出を図る。(13年10月4日付け)

13年需給9500万立方メートルを割る
  林野庁は木材需給対策中央協議会を開き3月に策定した13年木材(用材)の需給見通しを見直した。それによると当初見通しは、住宅建築数を120万戸弱と見て9881万7000立方メートルとしていたが、今年これまでの実績をベースにしてみると115万戸を若干下回る程度に止まるとことが予想される。そこでこれを基にすると木材需給も下方修正の必要が生じ、12年比5.2%減の9472万000立方メートルとされた。製材用の落込み見通しが大きくなっている。(13年10月3日付け)

FSC森林認証を取得
  アサヒビール(東京)は広島県庄原市などに所有する森林2,169ヘクタールを対象に適正な森林管理を認証する国際組織FSC(森林管理協議会、本部メキシコ市)の認証を取得した。国内では3例目、広島県では始めて。(13年10月3日付け)

「きづれパネル」を全面採用へ
  住友林業(東京都、矢野龍社長)は国産材利用の新たな壁下地材として高い強度(壁倍率2.5倍)と通気性を持つ「きづれパネル」を昨年開発したが、来春からは同社の物件へ全面的に使用していく見通しを明らかにした。「きづれパネル」は杉の小幅板(幅55ミリ、厚さ9ミリ)を斜め45度に格子状に接着したパネル形状の耐力面材。高い強度、湿気に強く通気層を確保し、壁の内部での結露を抑え、軽量で施工性が良く配管もし易い。(13年10月3日付け) 

メッツアリートがトメストを買収合意
  メッツアリートはフィンランドの投資会社トムインベスト社と子会社で林産企業のトメスト(エーロ・キュトラ会長CEO)のシェアー95.55%の買収で基本的に合意した。法人登記には若干の時間を要するとしている。トメストはロシア、エストニア、ラトビア、ウクライナ、ベラルーシなどを拠点に林産事業を行い、フィンランドやスウェーデンの木材関連会社に丸太・製材品を販売する一方、シベリア産丸太を日本向けに年間30万立方メートル(80%はアカマツ)取り扱う中堅シッパー。ナホトカには子会社のトムイースト社があり日本はじめ第三国向けの販売に当っている。(13年10月2日付け)

テンベックがテンバーウエストと業務提携
  カナダの複合林産大手企業テンベック社(ケベック州モントリオール、F・ドトリー社長CEO)は、テンバーウエスト社(BC州バンクーバー、P・マックエリゴット社長CEO)との間で、木材製品の日本向け販売および市場開発を共同して行うことで合意した。(13年10月2日付け)

01年度は113万8000戸
  富士総合研究所は2001、2002年度の住宅着工見通しを明らかにした。それによると01年度は113万8000戸(前年比6.2%減)、02年度は117万4000戸(予測値比3.1%増)。企業のリストラなどで家計収入の見とおしに不安が多いことやバブル期に住宅を取得した所帯がその後の地価の下落で発生した含み損で2次取得が困難になっていること、特殊法人の改革で住宅金融公庫の融資縮小などが見込まれること、などが理由。(13年10月2日付け)