日刊木材新聞 15年3月



改正建築基準法で何がどう変わる!?
 (商品特集 シリーズシックハウス対策建材@総論)

ここまで来たシックハウス対策―建基法改正までの経緯―
【解説】ホルムアルデヒド放散規制―強制換気が義務化へ―
シックハウス対策Q&Aなど(15年3月27日付4〜6面)
   改正建築基準法の施行で今年7月からシックハウス対策に向けた規制が強化される。実際には設計、資材選択、発注などの関係から、内装仕上げ建材のシックハウス対策は1〜2カ月前倒しとなり、既に各分野で急ピッチの対応が進められている。
住宅業界についても同様のことがあてはまり、事実上の強制換気義務化など様々な変更が必要になってくる。日刊木材新聞では『シリーズ シックハウス対策建材』として、主に建材業界の対応を軸に、各社の取り組みを紹介していく。1回目の27日付は、総論としてシックハウス問題が表面化、約10年を経てようやく今年7月に建築基準法による法規制が開始される経緯を説明。また、今回のシックハウス対策のポイントを解説し、Q&A方式で改正建築基準法の疑問点を回答している。(詳細は日刊木材新聞15年3月27日付4〜6面付で)


シックハウス"NO″時代へ
 (商品特集 シリーズシックハウス対策建材A合板)
3月29日からJAS改正、ホルム放散新表示区分が施行!!
  写真:単板の含水率がポイントとなるいよいよ29日から、JASの改正でホルムアルデヒド放散量の表示区分が新しくなる。7月に改正される建築基準法シックハウス対策に連動した動き、シックハウス“NO”時代へ前進していくことになった。合板の上位等級のF☆☆☆☆(ホルムアルデヒド放散平均値0・3mg/L)や非ホルムアルデヒド系接着剤使用は居室の内装仕上げに面積制限を受けないで使用でき、F☆☆☆(同0・5mg/L)の場合は居室の内装仕上げには床面積の2倍までという制限を受けるなどの規制が設けられたもの。今回の改正建築基準法は生産者にとって、接着剤の使用変更、ホルマリンキャッチャー剤塗布の追加、単板含水率を更に少なくする他に更に表示のスタンプやシールを製品種類、厚さ、サイズ、使用接着剤ごとにすべて変更するなど大幅なコストアップにつながるなど高ハードルになっている。今回は現状の取り組みを国内メーカー中心に、既に対応を終えている北米産メーカーなどを紹介している。(詳細は日刊木材新聞15年3月28日付4〜7面付で)


戸建て感覚の集合賃貸住宅を展開
主部材は国産ムク材(絆家コーポレーション)
   地域ビルダー戦略第197回は絆屋コーポレーション(愛知県、杉峯清明社長)。メゾネットタイプによる軸組集合住宅の展開、とくに国産材を部材に使用する意義、杉2×4住宅、そして環境面・健康面の配慮について紹介する。(詳しくは日刊木材新聞15年3月29日付け4面)


ホルムアルデヒド発散建材の大臣認定は仕様認定
マーク表示はなしで、納入業者の自主的宣言による
   建築基準法のホルムアルデヒド規制に伴い、JIS・JASに規定されていないホルムアルデヒド発散の恐れのある建築材料についての国土交通大臣の制度が決まった。3月14日付で7機関が指定性能評価機関として大臣から指定を受け、性能評価業務が始まっている。だが、JIS・JASと異なり、F☆印の表示はできない「仕様認定」による制度で、認定書の発行を受けた製品と現品の確認は「あくまで納入業者の自主的宣言による」(指定性能評価機関)となっている。(詳細は日刊木材新聞15年3月29日付1面で)


熊本県が県産材柱角をプレゼント
初年度150戸分を予定し
   熊本県は平成15年度から、住宅1棟分の県産材柱角(上限90本)提供事業を開始する。初年度は150戸分を予定。同県はとにかく県民(施主)に、熊本県には良い資源が豊富にあるんだということを意識してもらうことを目的とする。また県産材を選んで使用してくれた施主を裏切らないためにもJAS1級相当の乾燥材に提供材を絞っていることが同事業のポイント。(詳細は日刊木材新聞15年3月29日付8面で)


サンベークが木質系接着剤を再値上げ
キロ当たり尿素系5〜6円高へ
   接着剤メーカーの大手サンベーク(東京都、坂田憲治社長)は4月1日出荷分より、木質系接着剤の値上げを図る。尿素樹脂系を5〜6円(kg当たり)高、メラミン樹脂系7〜9円高、フェノール樹脂系13〜15円高にしていく。昨年10月に続く第2弾の値上げだが、ホルマリン原料であるメタノールやメラミン、尿素、フェノール価格の高騰が続き、再値上げせざる得ない状況に追い込まれているもの。また、接着剤メーカーに原料を供給している石油化学会社の三井化学、三菱化学、日産化学工業などの大手も国際価格高騰で相次ぎ接着剤原料の値上げを打ち出している。(詳細は日刊木材新聞15年3月29日付8面で)


宮城県、杉間伐材を活用した合板、フェンスを環境認定
認定品には宮城県版の”エコマーク”が付けられる
   宮城県環境生活部循環推進課は3月25日、県産杉間伐材を活用した構造用合板、型枠用合板、木製フェンスの3社製品を廃棄物再生資源利用品に認定。認定品には、宮城県版の”エコ”マークともいえる「宮城県認定廃棄物再生資源利用製品」のロゴマークが付けられる。今回は石巻合板工業の構造用合板「杉物語」、セイホクの「杉工房」、宮城東海建設の木製フェンス「エコ・フェンス」など6社6製品が新たに認定された。(詳細は日刊木材新聞15年3月28日付で)


合板総供給量ガイドラインは700万立方メートルに
アジア3国合板合同会議で策定、インドネシアのみ減に
  写真 日本木材輸入協会と日本合板工業組合連合会は、インドネシア合板協会(アプキンド)とマレーシア木質パネル生産者協会(MPMA)と3月18日インドネシア・ジャカルタで開催した「アジア3国合板合同会議」の合意内容を公表。それによると今年の合板総供給量のガイドラインは700万立方bと昨年と同量だったが、インドネシア供給量は政府主導により年間丸太伐採許可量の大幅な削減の影響で昨年策定量より15万立方メートル減に。マレーシア、日本、その他の供給量はそれぞれ各5万立方メートル増に策定された。(詳細は日刊木材新聞15年3月28日付1面で)


欧州材交渉が暗礁に
産地下げも格差埋まらず
   欧州産針葉樹製材、構造用集成材の新規価格交渉が難航している。日本側は国産構造用集成材を含む主要欧州産木材製品の国内市況が軟化したことで、産地価格のまとまった引き下げを要求しているが、産地側もコンテナ船運賃上昇や為替問題がネックとなって動きがとれない状態。それでも欧州のシッパーは何とか買ってもらおうと必死だ。(詳細は日刊木材新聞15年3月28日付1面で)


生活環境協会関西が、ホルムアルデヒド簡易測定業務を開始し
消費者と業者両者の安全を確保することが狙い
   NPO法人生活環境協会関西支部は、規制の強化されるシックハウス対策に対応し、ホルムアルデヒドやトルエンなど揮発性有機化合物の簡易測定業務を開始する。このサービスは施主を対象にしているが、工務店や建築士にも強く呼びかけ、消費者と業者両者の安全を確保することを狙う。測定業務に当たり、国家資格のある測定業者と協力関係を締結。環境計量士は建築に関しての予備知識が少ないため、協会の建築士との協力体制も重要としている。測定方法は拡散型ガスモニター。(詳細は日刊木材新聞15年3月28日付8面で)


財形住宅融資金利を引き下げ
住宅金融公庫が改定
   住宅金融公庫は4月より財形住宅融資の新規融資金利を改定。新築・中古・リフォームの当初5年間は現行の1.28%から1.23%へ。(詳しくは日刊木材新聞15年3月28日付け1面)


ベリィクヴィスト社、欧州初の2×4JAS工場に
対日製材、さらに拡大
  写真:マッツ・ヴァルグレン取締役営業部長(右)とスサンヌ・ユンゲモ地域担当販売部長 スウェーデンの日本向け針葉樹製材の最大手ベリィクヴィスト・インション社は、3月21日付けで欧州で初の枠組み壁工法構造用製材のJAS認定工場となった。JAS格付けを行ったホワイトスプルスのスタッド、ディメンションの供給を行っていく。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月27日付け1面で)


恵北プレカット、高品質材供給へ設備増強
廃材焚ボイラーで乾燥
  写真:新設中の乾燥施設。4月より操業開始する。 恵北プレカット協同組合(小栗史司理事長)は、蒸気式高温乾燥機と含水率・ヤング率を自動測定するグレーディングシステム、自動4面かんな盤を新規に導入、東濃檜をはじめとした乾燥材の製造・供給体制を構築した。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月27日付け8面で)


ファーストタイム・ビルダーキャンペーンを実施
ウェアハウザーTJ部門で
   ウェアハウザー・ジャパン・トラスジョイスト部門は、同社のTJI・LSLを使った床組みを新規に導入するビルダーに対して初回1棟分をプレゼントする販売キャンペーンを始めた。(導入ビルダーの条件あり)
木造軸組ネダレス工法、2×4工法の床組みとのコスト比較を行い、実際の物件に対して同社からの床組み提案などを行っていく。
http://www.weyerhaeuser.com/Japan/tj_products.htm (詳しくは日刊木材新聞平成15年3月27日付け8面で)事


シーピーユーとリックが提携
建築・エクステリアCAD技術を相互提供
   シーピーユー(石川県、宮川昌江社長)とリック(兵庫県、堀田清光社長)は双方の建築CAD、エクステリアCADについて技術提携することで合意した。互いのソフトの機能を採り入れ、高度化を図る。今後は共通HPを設けてユーザー同士が仕事を請け負う新事業を展開する予定。(詳しくは日刊木材新聞15年3月27日付け1面)


タエダ松梱包材を日本向け出荷
全品KDで、アラウコ社
  写真 アラウコはアルゼンチンの製材子会社からタエダ松の梱包用製材品を日本に出荷する。全品KD製品で防腐処理を必要としない。水分を嫌う精密機器関連や食料品関連の梱包、パレット用材が主な用途になる。総代理店のサカキバラコーポレーション(東京都、榊原秀一社長)では「19ミリのラジアタ松グリン梱包材と価格は同じ水準。KD処理分だけコスト安になる」と期待している。(詳しくは15年3月26日付け1面)


輸入建材事業を強化
ロ−ゾン社のムク床材を在庫販売へ
   岡谷鋼機東京本店建設部(東京都新宿区)は高性能床材軸に輸入建材の取り扱いを本格化する。カナダ最大の床材メーカー、ロ−ゾン社(ケベック州)製のムク床材(ノーザン・クラシックス)を在庫販売すると共に、スタルハイム社が開発した高硬度メラミン化粧HDF複合床板の輸入販売にも乗り出した。7月から施行される改正建築基準法改正をにらみ、優れたホルムアルデヒド対応力を持つ輸入建材に取り扱いの重点を置き、独自性を発揮していく考え。(詳しくは15年3月26日付け1面)


管内の樹木標本を作成
利根沼田署の樋口氏
   関東森林管理局・利根沼田森林管理署の樋口洋一森林ふれあい係長(3月末で退職、以後は臨時職員)は、2年をかけて管内の国有林に生育する代表的な樹木85種類(針葉樹14種、広葉樹71種)を収集しその樹木標本を作成した。直径8〜20センチ、長さ20センチほどの丸太の上半分を半割りにして樹皮、材面、木口が見られるようになっている。手にとって感触や匂い、重さや材質などが分かると好評。標本と共に木の用途や特徴も示され、葉のカラー写真も備わっている。(詳しくは15年3月26日付け4面)


原木産地を県別表示
地域材振興を支援
   東海木材相互大口市場(愛知県丹羽郡、鈴木和雄社長)は、4月4日に開く春季特別市から産地表示の原木販売システムを採用する。丸太を顔の見える商品にすることはもちろん、最近、県単位で県産材を使用した場合の優遇措置制度が増え、産地を明らかにすることで制度運用を支援する。(詳しくは15年3月26日付け8面)


2月は過去最高を記録
PC販売で受注量増やすし
   ポラテック(埼玉県越谷市、中内俊三社長)は、2月(20日締め)のプレカット販売実績が過去最高の866棟に達したと発表した。前年実績比では53%増。これまでの最高は昨年11月の840棟。また2月の受注量も922棟で昨年12月の944棟に次ぐ好調振りだった。(詳しくは15年3月26日付け8面)


サミットHR工法で校舎を建築
初の杉大断面集成材利用
  写真 三井住商建材(東京都、岩内孝雄社長)の木構造建築システム「サミットHR工法」による初めての杉大断面構造用集成材利用の建物の建設工事が進んでいる。建設中の建物は熊本県球磨郡相良村の相良北小学校校舎。延べ床面積は2,308平方メートルの木造2階建て。総工事費は6億1,200万円。(詳しくは15年3月26日付け─w)存面)


杉原料の合板、各地で生産
新潟は県主導で地域材振興
  写真 南洋材合板メーカーの新潟合板振興(新潟市、大鹿三郎社長)が新潟県産杉を原料にした合板を生産した。県の依頼によるもので、製造された製品は県関連施設などに使用する予定。また、日新グループの日新(鳥取県境港市)と島根県合板協同組合浜田針葉樹工場(島根県浜田市、又賀航一理事長)でも国産杉丸太を原料にした合板をコンスタントに製造販売している。(詳しくは、日刊木材新聞15年3月25日付け1、8面で)


繊維板などJIS改正・制定し
F☆☆☆☆表示に
   経済産業省は20日付けで建築基準法のシックハウス対策によるJIS改正及び制定を行い、公示した。繊維版では新に「F☆☆☆☆」等級(ホルムアルデヒド放散量、平均0・3mg以下、最大値0・4mg以下)を新設したほか、従来のE0とE1に相当するF☆☆☆、F☆☆を設け、E2規格は削除された。壁紙、施工用でんぷん系接着剤、吹き込み用繊維質断熱材など41品目を改正、造作用接着剤など4品目が制定された。(詳しくは、日刊木材新聞15年3月25日付け1面で)


建材版特集「出揃うシックハウス対策商品」
勢いづく健康建材
   シックハウス対策を強化した改正建築基準法の施行を7月に控え、「健康資材」が勢いづいている。東京で開催された「建築・建材展2003」では「健康建材パビリオン」がひときわ人目をひいた。水のような液体を噴霧するだけで室内の化学物質を酸化分解する「セルフィール」を発売するウィルサポート(大阪市)などが注目を集めた。初の試みとして行われた「学校・教育・保育施設施工&リニューアル展」ではホルムアルデヒド吸着や消臭、調湿効果のある塗り壁材やシート材、自然素材を原料にした塗料などが多数展示された。(詳しくは、日刊木材新聞15年3月25日付け4、5面で)

社会に認められる家づくり、会社づくりで住宅会社の環境対応を特集
シリーズ環境共生、住宅会社の環境対応
シリーズ環境共生、住宅会社の環境対応
   大手ハウスメーカーから、地域工務店、ビルダーの環境に対する社内体制の構築と環境に配慮した資材調達、いわゆる「グリーン調達」の取り組みを紹介。今回は積水化学工業、大和ハウス工業、積水ハウス、スモリ工業、大野建設、住友林業、SAREX,木の城たいせつ、リック工房、一条工務店、ヤマサハウスなどの事例を特集した。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月21日付けで)


OM式木材乾燥庫を実用化
太陽熱利用の天然乾燥に近い乾燥方法を構築
   細田材木店(埼玉県飯能市、細田義昭社長)は、OMソーラー協会の開発した「高温低湿処理(ドライイングセット)と太陽熱を利用した乾燥技術」を導入した木材乾燥庫を建設、このほど稼動を始めた。高温乾燥機で短時間ドライイングセットを行った後、ソーラー集熱板で集めた熱風を太陽電池で発電した電気を使いファンを駆動、庫内へ送風し、平均2ヵ月で含水率20%以下の乾燥を行いう。内部割れ、色変化が少なく天然乾燥に近い仕上がりになる。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月21日付けで)


ネルソン・パイン・インダストリーズ社がMDFでJIS認定取得
ホルムアルデヒド新基準にも対応
   住友林業(東京都、矢野龍社長)は、同社のニュージーランドにあるMDF製造会社ネルソン・パイン・インダストリーズ社が3月19日付けで、繊維板に関するJIS認定を取得したと発表。オセアニア地域のMDF製造工場では初のJIS取得。同社は年産37万立方メートルと世界最大規模のMDF製造会社。ラジアタ松を原料とする。MDF工場のほか単板、LVL工場を持つ。今後JIS改正公示を契機に、JIS製品の生産を開始していく方針。7月の建築基準法改正に伴うホルムアルデヒド放散のJIS新表示にも対応している。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月21日付け12面で)


クロス貼り専用合板「Gクロス」市場の関心高まる
坂政合板が「Gクロス」を増産へ
   坂政合板(静岡県・坂上真啓社長)は、クロス貼り専用合板を「Gクロス」とネーミングして販売を始めた。Gクロスは合板の強度を維持しながら石膏ボードの厚み(9・5、12・5ミリの2種類)に適合し、接着剤にはタイプT、Fc0使用と利用価値の高いものに仕上げた。石膏ボードに替り、釘保持力のある合板を使うことで市場ニーズに応じた。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月21日付け12面で)


大陸貿易が日ロ合弁会社設立へ
折半出資で新ビジネスモデル
   大陸貿易(東京都、吉冨正幸社長)は3月19日、ロシアに合弁で製材会社の設立を検討していることを明らかにした。細目は未定だが、諸手続きが順調にいけば、来年6月頃を目処に工場が稼働する予定で、現在設定に向けた周辺整備の詰めを進めている。生産能力はイギルマ大陸級を上回るもので、日本にも年間15万立方メートル近くのアカ松製品を輸出する。大陸貿易にとっては、3つ目の大型プロジェクトとなる。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月21日付け1面で)


ムク内装仕上げ建材を拡充(天竜グループ)
ホルム対策、機能面の充実も図る
   天龍木材(静岡県浜松市、大木洋社長)と天竜プレパーク(静岡県磐田郡、小杉延夫社長)は内装仕上げ材に対するホルムアルデヒド放散規制強化に対応、今春から両社が得意とするムクをベースとした高性能内装材の品揃えを拡充した。とくに床材は重点分野としムク仕様と多機能性を前面に出して販売を強化してゆく。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月20日付け1面で)


藤田木材、2×4コンポーネント事業に参入
付加価値追求、木材事業部と2本柱に
   米杉丸太製材で定評のある藤田木材(栃木県鹿沼市、藤田一栄社長)は、今年1月から2×4住宅用のパネル製造事業を開始した。屋根、壁、床までのフルパネルで対応し、「特に高精度の小屋構造に絶対の自信がある」としている。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月20日付け8面で)


高知県が全国初の森林環境税を導入
県内の個人、法人に一律500円を課税
   高知県は森林環境保全を目的に全国初の新税制「森林環境税」条例を19日の県議会で可決、成立。4月1日から施行されることになった。県内の個人、法人すべてを対象に一律500円を上乗せして課税、新たに年間約1億4000万円の税収を見込む。税収期間は03年度から07年度の5年間で以降は制度のあり方を見直すことにしている。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月20日付け8面で)


家具の街、大川市で内装提案のモデルハウス
スケルトン・インフィル(SI)住宅にマッチした家具を
   家具工業会など15団体が所属する(財)大川総合インテリア産業振興センターは、SI住宅の発想をヒントに新しい家具のあり方を提案する試みを始めた。高強度の工法を採用したSI住宅に家具メーカーなどのベンチャーグループが内装を開発する「大川の家」のモデルハウスを15年度に建設する。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月20日付け6面で)


乾燥秋田杉柱材プレゼントに全国が注目
あきた県産材利用センターが実施
   秋田県産材利用センターが窓口に秋田県が実施している、家を建てる人に「乾燥秋田杉柱材プレゼント事業」が全国から注目を集めている。今年で2年目を迎え第1回応募の繰越しをして3日から20日まで行い、全県で100棟分をプレゼントすることが決まったが、前年よりも50棟分多く昨年の応募の多さがわかる。全国の林産県からも問い合わせが殺到しているという。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月20日付け6面で)


集成材生産4年連続増加
小・中断面とも40万立方メートル台へ
  日本集成材工業協同組合がまとめた平成14年の集成材生産量は117万2800立方メートルで前年比は13.9%増加した。木材需要が低迷する中にあっても強度、寸法精度の安定性などが評価され構造用を中心に需要を伸ばした結果と見られる。構造用のうち中断面は40万7700立方メートルで39.3%増、小断面は44万4200立方メートルで13.5%増、大断面も4万6100立方メートルで16.7%増となり化粧貼りを含む構造用全体では94万5700立方メートルで21%増加となった。また造作用は22万7100立方メートルで8.6%減少している。なお、生産額はデフレの波を被り1533億7000万円で1.5%減と前年に続いて2年連続でマイナスとなった。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月19日付け1面)


3月期の業績予想を下方修正
経営構造改革Uを策定
   エス・バイ・エル(大阪市、小堀東社長)は、15年3月期の業績予想を単独業績で純利益4億1000万円としていた当初予想を見直し99億円の損失と大幅に下方修正した。あわせて4月1日付けで渡瀬淳一専務・専務執行役員を社長とするなど経営陣の刷新を図り経営構造改革を策定実施して16年3月期では黒字化、復配を目指す。さらに16年3月期では経常利益を連結で46億円、単独で21億円とする目標も明かにした。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月19日付け1面)


防火構造認定を取得
内装材無制約で、大建工業
   大建工業(大阪市、井邉博行社長)は、「木造軸組断熱材充填構造」でダイライトを使用した防火構造の大臣認定を取得した。外壁下地材にダイライト用いれば室内側の石膏ボードが要らないなど内装材に制限されないのが特徴。防火サイディング仕上げで内装材に制限されない防火構造は業界初。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月19日付け1面)


吸ホル・ロックウール化粧吸音板を発売
公共・医療施設へ
   ロックウール工業会(相良敦彦理事長)は、シックハウス対策に向けてホルムアルデヒド吸着・分解性能を持つロックウール化粧吸音板の普及・啓発に取り組んでいる。これに対応して会員社の日東紡(東京都中央区、相良敦彦社長)と大建工業は3月から同工業会共通仕様商品として「吸ホル・ロックウール化粧吸音板」を発売する。学校や病院などの公共、医療・福祉施設などへの普及・啓発に努める。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月19日付け8面)


木造軸組住宅の荷重実験を実施(イビデン)
実証データで差別化
   イビデン(岐阜県大垣市、岩田義文社長)建材事業部は12日、実物軸組工法住宅による静的荷重実験を同社衣浦工場の実験施設で実施した。商品単体ではなく住宅部材全般の耐震実証データが欲しいという取引先からの要望に応えたもの。実験では構造躯体は設計数値以上の構造強度が示し、あらためて接合強度が重要である点を浮き彫りに。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月19日付け2面で)


ネットイーグル、構造計算システムを発売
許容応力度を自動計算
   ネットイーグル(福岡市、祖父江久好社長)は、改正建築基準法の新許容応力度計算に対応する構造計算システムを発売した。既存のCAD「STR」で操作できるため、許容応力度計算 が構造計算の延長として自動計算できる。木造3階建てや大規模木造建築物など構造計算が必要な2号建物での需要を見込む。(詳しくは、日刊木材新聞平成15年3月18日付け8面で)


風雪もなんのその、企画提案力で集客
宮城県4社の展示即売会
   仙台市を中心とした宮城県の製品市場、問屋、大手小売の4社が、今月初旬に相次いで展示即売会を開催。遠藤材木店(多賀城市、遠藤真弘社長)、仙台木材市場(仙台市、庄子富雄社長)、ナイス宮城市場(大衡村、竹内江二市場長)、マルハラ(塩釜市、菅原廣平社長)の4社とも企画提案が奏功。悪天候でも集客は衰えず、大きな売上げ成果を得て、春需の動きをつかんだ展即となった。(詳しくは、日刊木材新聞平成15年3月18日付け7面で)


「木材建太郎」Ver6.0発売
Win対応の熟成版
   飛水コンピューター(岐阜県岐阜市、各務了社長 http://www.jhisui.com)が総合木材・建材販売管理ソフト「木材建太郎」のVer6.0を発売した。同ソフトは木材・建材・住宅機器など広範囲に対応し、見積・受発注・仕入・売上・請求・在庫まで管理するシステム。累計出荷実績は600本以上。今バージョンでは、機能別にA〜D4種類の基本システムを用意し価格帯を拡大、見積や受注入力画面から仕入予定情報の入力が可能となったことで受発注残管理などが大幅に向上した。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月18日付け4面で)




注目の工務店向け住宅金融 ハウジング版特集
第3者預託で出来高払い制度
   工務店の信用収縮が進む中で、新たな住宅金融として注目されている住宅版エスクロー制度の現状について、特集。先進事例として、ハウスデポ・ジャパン、クリックエンタープライズ、住宅あんしん保証、九州住宅保証、ジェイアール九州住宅の取り組みを紹介。来月のハウジング版と2回の特集。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月13日付けの5,6,7面で)


丸ごと森の家づくり、宮城県・白石市の佐藤邸
木の目利き、大工の技のコラボレーション
   玄関の引戸を開けたとたん目に飛び込んでくるのが「木」「木」「木」、それも丸太使いという木造住宅が建設された。施主の佐藤さんは、木が好きでたまらないという人で「キツネ村」を経営する傍ら山買いや伐採事業で集めた木をふんだに使い自宅を建設。この仕事をきっかけに蔵王手づくりハウジング協会も設立している。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月14日付けの5面で)


ラジアタ松輸出値続騰
NZドル高と韓国・中国向け強気
   ラジアタ松丸太の輸出価格が続騰の気配。3月契約も産地側は2〜3ドル高を唱えている。船運賃は依然強含み、円高によるコスト相殺も限界でCIF価格も値上がりの気配を強めている。(詳細は平成15年3月15日付1面で)


松下電工「HOW’Sフェア2003」開催
新商品が目白押し
   松下電工(大阪府、西田一成社長)は8日から神戸、京都ほか5ヶ所の会場を皮切りに、全国39ヶ所で新築・増改築「HOW'Sフェア」を開催した。テーマは「リフォームする、生活が変わる」とし、各種リフォーム商品を提案。引き戸や畳を多用し、デザインにこだわった「ジャパングローバル」やWPB(ウッドプラスティックボード)を採用したリフォーム用超薄型フロアなどが注目を集めていた。(詳細は平成15年3月15日付1面で)


ウッディーコイケが高温乾燥機増設
杉KD材需要に対応
   ウッディーコイケ(秩父市、小池文喜社長)は高温乾燥機を2基追加する。今月中に設置し、杉KD材の供給能力を従来の月間200立方メートルから360立方メートルに拡大する。増加する杉KD材への対応を強化することで販売ルートの拡充もはかる。(詳細は平成15年3月15日付8面で)


中国木材、米松・杉コンビネーション集成材工場に意欲
堀川社長がシンポジウムで示唆
   中国木材(広島県呉市)の堀川保幸社長は10日に開催された「スギシンポジウム03」のパネルディスカッションで発言し、「短期はともかく、5、10年のスパンで考えれば日本の国力低下により、為替は間違いなく円安となる。4月に伊万里港に物流センターが完成するが、とにかく早い時期に米松と杉のコンビネーション集成材工場を立ち上げ、来年早々にはサンプル出荷を試みたい」と話した。(詳細は平成15年3月14日付1面で)


広島県森連共販所が一時休止
材価の下落響く
   広島県森林組合連合会の広島木材共販所(山県郡、山根洋荘所長)が今月11日の第977回市をもって42年間の国産材原木の共販市場事業を一時休止した。最終市の出品量もわずか330立方メートルと少なく、現場でのせり売りは行わず入札販売となった。最近は国産原木は材価が低迷し、経営改善を行うも赤字のままで同所閉鎖となったもの。(詳細は平成15年3月14日8面で)


ケベック住宅建材産直グループが小口ロット供給開始
最小数量で高級木質建材納入
   ケベック住宅建材産直グループは参加メーカーの膨大な点数の木質建材をより入手しやすいことを目指し、本格的な小口供給を開始した。ケベック州の木質建材メーカー4社で行うもの。モデル社フローリングは0・5坪から対応し、UV仕上げや25年保証プログラムをそろえる。(詳細は平成15年3月14日付8面で)


オレンヂ断熱パネルを開発、構造材PCとセットで供給
東京木材相互市場がPCの付加価値化目指す
   東京木材相互市場(磯貝英一社長)は、構造材プレカットに加えて新たな断熱パネルとして「オレンヂ断熱パネル」を開発した。断熱材にはエス・ジー・シーの「ペットウール」を使用。PETボトルのリサイクル樹脂も使ったエコ商品でフリースなどの素材としても使われる身体に優しい断熱材でグラスウールのようなチクチク感がないもの。従来の構造材PCとCADソフトも連動しパネル製作が可能。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月13日付け1面で)


津田木材工業、ホルマリン吸着塗料を販売
シックハウス対策に対応
   津田木材工業(大阪市、津田潮社長)は、4月から、カキの貝殻成分の効果で室内のホルムアルデヒドを吸着する自然塗料「スーパーダッシェル」を発売する。建築基準法のシックハウス対応の改正を契機に「エコロジー仕上げ材として健康志向に対応していく」。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月13日付け1面で)


中国地方の学校木質化の現状
複合床材が標準に、ムク材の採用は予算が壁
   文部科学省から、学校施設の木材使用の促進について、通達がだされているが、最近の公共建築では木質内装材を使用するケースが増えている。中国地方の14年度の学校関係の木材使用について、現状を調査。弥栄小学校、八郷小学校、小野小学校などの事例を通じて木材利用の現状をまとめている。(詳しくは日刊木材新聞平成15年3月13日4面で)


三重工場に建設廃棄物リサイクル中継拠点(フルハシ工業)
建設副産物7品目を受け入れ
   フルハシ工業(名古農市熱田区、山口直彦社長)は、チップ工場の三重工場川越事業所(三重県三重郡川越町)の敷地内に、県内排出の建設廃棄物を受け入れる三重事業所を今月18日に開股する。4月上旬には同県の産廃物収集運搬の許認可を取得する予定。受け入れ対象物は住宅建築時に発生する木材、プラスチック、石膏ボードなどの建設副産物7品目で、月間取扱量は月間2500立方bを計画。三重県全域を対象エリアとし、愛知県内のリサイクル拠点への中継拠点とすることで運搬コストの低減とサービス向上を図る。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月13日付け1面で)


桧丸太並材が全面下げ
製品市況の悪化が原木市況に影響
   7日に行われた東海木材相互大口市場(愛知県丹羽郡)期末謝恩市では、並材丸太は需給バランスが崩れ、入荷が少ない杉3m柱取り・同中目以外は全面下げとなった。品薄で堅調推移の桧6m柱取りも前月比2000円安、桧3m柱取りは同4000円安と、製品市況の一段の悪化が原木市況を直撃する構図に。稼働率の低下から製材工場の買い気薄く、入荷が比較的順調なため弱気配が続く見込みだ。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月12日付け8面で)


置き床の出荷最高に
マンション向け伸びる
   日本乾式遮音2重床工業会(事務局フクビ化学工業)の集計によると平成14年の置き床出荷量は1529万9000平方メートルで前年比は6.1%増加した。これで3年連続して前年実績を上回ったことになる。大都市圏を中心にしたマンション(分譲、賃貸)分野での市場開拓に成功したことが原因。マンション内装のスピード化や遮音性能が付加されたことでデベロッパーが積極的に置き床システムの導入を進めていることが追い風になっているようだ。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月12日付け1面)


欧州コンテナ船運賃が続伸
欧州産地はユーロ高と二重苦
   欧州の大手コンテナ船各社が欧州発のコンテナ運賃の基準レート引き上げを打ち出した。値上げ幅は200〜300ドル(40フイートドライカーゴ1本)。今年に入って原油高に伴うバンカー・アジャスト・ファクター(BAF)が異例の連月引き上げになっていることに加えて船舶需給が引き締まって来ていることが基準レートの引き上げに繋がっている。欧州産の製材品や集成材メーカーはユーロ高と運賃コストの上昇という2重苦の中で対日交渉では価格の引き下げを要求されており新規契約交渉では辛い立場を余儀なくされている。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月12日付け1面)


NTIを登録外国認定機関に
農林水産省が3月11日付けで
   農林水産省は11日付けでノルウェー木材工学研究所(NTI、オスロ市)を登録外国認定機関(RFCO)として登録したことを明かにした。認定を行う物資は一般材、押し角、耳付き材、合板(航空機用を除く)、単板、および床板(製材、押し角および耳付き材、集成材に限る)など。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月12日付け1面)


O&Dウッドを積極展開
木製校倉式工法を提案
   佐々木木材防腐(前橋市、佐々木国雄社長)は、高耐久化処理木材「O&Dウッド」の群馬県総代理店になり、積極的に営業展開を進めている。治山・治水などの土木工事で芯部まで薬液が浸透した安定性の高い土留工の「木製校倉式工法」の提案も図って行く。(注=O&Dウッドと木製校倉式工法は共にコシイプレザービング(大阪市、大鎌弘行社長)が開発したもの) (詳細は日刊木材新聞平成15年3月12日付け4面)


国産集成管柱が値下がり
中堅メーカーの増産などが影響
   国産集成管柱市況が2月最終週あたりから居所を下げ始めた。年明け後、ことに2月に入ってから構造材の荷動きが鈍化して量産メーカーの在庫が膨らみ、その処分を理由に値下げが始まったため。また年明けごに輸入品の入荷も増加しており、国産製品に比べて安値だったことも国産製品の値下げを誘った。大手メーカーはそれぞれ減産も試みたが準大手や中堅メーカーが増産に走ったために減産効果も相殺された。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月12日付け8面)


間伐材内装パネルを開発(JPエコテック)
施工を大幅簡略化
   地域材商品開発・販売のJPエコテック(岐阜市、花島和博社長)は、間伐材を素材とし四辺に相じゃくりを施した木質内装パネル「いやしの森」を開発、販売を開始した。商品は桧床パネル、杉腰坂パネルの2品目。四辺の相じゃくり(特許出願済)による省施工が特徴で、DIY感覚で使用できる。基材を幅85mmとすることで径10cm程の間伐材でも製造可能にした。含水率は10%以下。当面は岐阜県内の学校、福祉関係などの内装へ普及を目指す。(詳細は日刊木材新聞平成15年3月11日付け8面で)


ヘーゲンストラ社が構造用集成材から撤退
リーヒェン工場を売却、ベルカ工場も交渉中
   ドイツの構造用集成材最大手アントン・ヘッゲルシュタレル社(ヘーゲンストラ)のG・ヘルゴルグ社長が来日し、構造用集成材事業から撤退することを明らかにした。同社は、リーヒェン集成材工場をこのほどカンホルツ社に売却、ベルカ工場も売却を前提に交渉中という。今後は経営戦略の軸を技術特許を持つパレットブロック事業に移行し、再編を図る。ベルカ工場は当面、自社工場としての対日供給責任を果たし、新JAS移行手続きも進める。(詳しくは、日刊木材新聞平成15年3月11日付け1面で)


3回連載シリーズ・九州に見る「進む循環型社会」
1回目は「廃木材を燃料に・環境対策からビジネスへ」
   廃木材を燃料や素材に利用した新ビジネスや自治体の取組みなどを上・中・下の3回に渡り、紹介する。セメントや製紙業界での燃料としての活用やプラントメーカーの燃料化技術は、従来の環境対策といったネガティブなものではなく、既に立派なビジネス。北九州市では廃材を原料にしたリサイクル製品の事業化が進む。これらに回らないで処分される廃棄物が抱えるダイオキシン問題≠解決した,、鹿児島のある町の取り組みも紹介。詳しくは、日刊木材新聞平成15年3月11〜13日付けで)


岩手仕様「落とし杉厚板耐力壁」のたわみ粘り強さを実証
1/10たわみで水平載荷3・4トン
   岩手産気仙杉を使った通しヌキと落とし板による「落とし杉厚板耐力壁」の水平荷重強度を計る実験が岩手県林業技術センターで行われた。実験に用いられた耐力壁は10分の1のたわみを起こすまでに、3・4トンの荷重を要した。この耐力壁は、シンタックホーム(陸前高田市)の菅野照夫棟梁が考案し、特許取得済み。当日は通しヌキ2本と1本の強度比較も行ない、1本ヌキで3・4トンは「筋交3本分。壁倍率にして4倍相当の強度」という。(詳しくは、日刊木材新聞平成15年3月11日付け7面で)


 林業写真家の塚本哲氏が森林ボランティア活動を通じて撮った写真を中心に読みやすい文章で解説を加えた「快感林業」を7回連載。この写真は最終回のカット。


杉磨柱でらせん階段−山岡銘木店−
化粧材として、磨丸太を支柱とする構造を考案
   銘木製品や造作材加工・販売を行う山岡銘木店(広島市、山岡建二社長)は、自ら構造を考案した「らせん階段」を山口県内の別荘新築現場で初めて納入。1階から2階へ上がる補助的な階段として設置されたもの。通常は支柱パイプに鉄パイプを使用するが、同社が考案したのは化粧材としての磨丸太そのものを支柱とする構造。踏み板が接する丸太の外周に踏み板と同厚の幅で溝を1周加工し、その構で踏み板を支える。踏み板には40ミリのタモ集成材を11段使用した。(詳細は日刊木材新聞社15年3月7日付け5面で)


格子状パネルを開発−輝北プレスウッド−(九州版)
壁倍率10倍の強度を実現
   大断面集成材、LVL加工の輝北プレスウッド(鹿児島県、徳留弘孝社長)は、格子状に組み合わせた角材で壁倍率10倍の強度が実現できる耐力壁を開発。商品名は「格子状高性能パネル」で、格子状に組み合わせた12センチの角材を直径16ミリの鉄筋で緊結し、910×2410ミリのパネル状に加工。鉄筋はエポキシ樹脂で剛接合しており、引き抜き強度は2〜3d。施工は壁にはめ込む方式と、枠なしで横架材と土台とに直接施工する2種類を想定している。(詳細は日刊木材新聞社15年3月8日付け4面で)


国産材住宅新会社「未来工房」(あすか建設)
オール杉のモデルハウス新設
   あすか建設(名古屋市、玉中双葉山社長)はこのほど自然素材住宅の専門とする新会社、未来工房(愛知県東郷町、同)を設立し本格展開を開始した。自然素材ニーズの高まりにあわせたもので、新設されたモデルハウスは構造・内装・建具すべてオール国産杉で構成。幅広い年齢層から好評を得ている。基本仕様は2階建て(延床面積123平方メートル)価格は坪40万円から。(詳しくは日刊木材新聞15年3月8日付け5面で)


ダイケンサラワク、JIS認証取得
サラワク州内で初
   MDF生産を行うダイケンサラワク(サラワク州ビンツル、津崎正敏社長)のクスンドリアンブルハッドキドゥロン工場が3月4日付でJIS認定を取得した。サラワク州内のMDF工場では初取得。F☆☆☆☆対応も進め、改正JISの公示・制定後には生産出荷できる見込み。(詳細は日刊木材新聞15年3月8日付の1面で)


銘建工業、桧4面切溝柱を販売
4月から一般ルート販売強化
   銘建工業(岡山県、安東俊夫社長)は桧製材の久世工場で大手ハウスメーカー向けに生産・販売している桧の4面切溝柱角を一般向けにも強化ていく。同工場は役柱、1等材柱、通し柱、造作材など主製品のほぼ全量を乾燥材として生産している。狂いが少なく割れも殆どないうえに、変色、材質の劣化もないとし、集成材に対抗できる商品と同社では話している。(詳細は日刊木材新聞15年3月8日付の1面で)


リバーサイド、ディメンション材出荷を強化
日本向けグレードの本格供給
   カナダの製材、合板大手のリバーサイド・フォレスト・プロダクツ社(BC州ケロナ、ゴードン・スティール社長CEO)はSPFディメンションのプライムグレード材を本格供給する。同社では、主力のSPFスタッド(Jグレード)とあわせ今年で6000万BMのSPF2×4住宅製材供給を目指す。(詳細は日刊木材新聞15年3月8日付の8面で)


大陸貿易、アカ松原板の輸入拡大
ダコレスプロム加え月7000立方メートル超へ
   大陸貿易(東京都、吉冨正幸社長)はダコレスプロム(イルクーツク市、アレント社長)からKDアカ松原板を輸入する。原板サイズは35、40、45ミリ物の4メートル物が中心だが、間柱対応で3メートルも出荷していく。大陸貿易がイギルマ大陸などから輸入しているアカ松原板は現在4300立方メートルあり、新規会社を含め原板の取扱量は7000立方メートル強と突出した量となる。(詳細は日刊木材新聞社15年3月7日付け1面で)


天然防蟻剤で白蟻の死亡率は100%
京大・木研で安全と防蟻性を証明
   エコパウダー(埼玉県、斎藤信夫社長)が開発した天然鉱石配合の防蟻防腐塗料「エコパウダーBX」の防蟻性能について、京都大学木質科学研究所の実験により、質量減少率が防蟻性の判断基準である3%の範囲内に収まり、白蟻死中率も最高で100%と天然防蟻剤としては驚異的な効果があることが確認された。(詳細は日刊木材新聞社15年3月7日付け8面で)


ランバー和成が別注対応プレス機を導入
付加価値を高めた製品づくり
   スプルース専門製材のランバー和成(和歌山県、和中成夫社長)は、塔婆や照明器具の部材などの製造に注力する。このほど注文材の幅を広げることからも、プレス機を導入した。これまでは横ハギ等のプレスは外注で対応していたがコスト高につくため、長さ2・7〜4・2メートルまでオーダーに対応できるプレス機を設置した。(詳細は日刊木材新聞社15年3月7日付け8面で)


能代市にバイオマス発電施設が完成
究極リサイクルに注目
   秋田県の能代森林資源利用協同組合(鈴木光雄理事長)が昨年5月から建設を進めていた「木質バイオマス発電施設」が能代市鰄渕のアキモクボード敷地内に完成、操業を開始した。米代川流域の山林や製材工場から排出される樹皮・端材(年間5万4000トン)を燃料活用し、毎時3000kWの電力と同24トンの蒸気を生産。また年間1200トンのボード材料を生産する。総事業費は14億4000万円。懸案の焼却炉問題に組合形式として取り組んだ全国初の試み。(詳しくは日刊木材新聞15年3月7日付け4面秋田.青森版で)


清川、最新鋭プレカットラインを増設
地場密着で7500坪体制へ
   プレカット会社の清川(千葉県香取郡)は、今年1月に旧工場の隣にトーアエンジニアリングの最新鋭プレカットラインを増設した。従来1・5シフトで月3450坪の生産を行っていたが、7500坪の能力を拡大した。「無理な生産拡大は行わない。当面は1シフトで4000坪の生産を目標に地道にいく」としている。(詳細は日刊木材新聞15年3月6日付け8面で)


APA、CANPLYは「F☆☆☆☆」を3月末から
新JAS施行と同時対応
   APA−エンジニアードウッド協会とCANPLYは、合板の新しいJASが施行される3月29日から、即時にJASの「F☆☆☆☆」の表示を始めることを明らかにした。改正建築基準法でホルムアルデヒド対策として、合板などの内装仕上げ材としての使用には、ホルムアルデヒドの放散量に応じて使用面積制限が掛けられるが、「F☆☆☆☆」の場合は無制限に使用できる。APA、CANPLYのメンバーの合板、構造用パネルの工場ではすでに新規格を満たしており、すぐにでも対応が可能としている。(詳細は日刊木材新聞15年3月6日付け8面で)


鉋でミクロの技術を競う
削ろう会が岩国で大会
   鉋の薄削りを競う「削ろう会」の第13回大会が山口県岩国市で開催された。この会は日本の木の文化を支える刃物の技術を後世に残す目的で平成9年に発足。大工や建具、木工職人などおよそ1300人が会員で年2回大会を開催している。今回は錦帯橋架橋工事の見学会と併せて実施、270人が参加した。(詳細は日刊木材新聞15年3月6日付け6面で)


3月はプレカット稼働率92%に回復、最悪期を脱す
羽柄材プレカットの採用率も向上
   本紙が実施した3月の全国のプレカット工場の稼動状況調査によると、3月受注は91.6%と2月実績の82.1%から大幅に回復、4月予想は98.5%とほぼフル稼働に回復することを見込んでいる。首都圏ではパワービルダーなど有力住宅会社からのコストダウン要請が強く集成管柱などの仕入れ上昇で採算が悪化していたが、ここにきて集成管柱の価格も値下がりが散見されるようになってきた。(詳細は日刊木材新聞15年3月6日付け1面で)


4年連続で最高値更新
欧州産針葉樹製材・加工品
   昨年の欧州産針葉樹製材、加工材輸入量は288万立方メートルで、平成11年から連続して最高記録を更新中。このうち製材品は昨年半ばから構造用集成材(小中断面向け)の原料ラミナ輸入が増えたことなどが影響して247万立方メートル(8.4%増加)。ことに10月からの3ヶ月間は75万立方メートル(47.9%増加)と集中的に入荷している。また構造用集成材も40万2000立方メートル(13%増加)に徹している。(詳細は日刊木材新聞15年3月5日付け)


ナスステンレスを売却
収益低迷で事業分離
   日本冶金工業(東京都、佐治雍一社長)は、子会社のナスステンレス(同、久保田鉄也社長)と孫会社の株式を投資企画会社が設立する投資ファンドに売却することを明かにした。減資、株式併合等のリストラ策の一環。(詳細は日刊木材新聞15年3月5日付け)


単層フローリングの優位性をアピール
緊密な連携で
   日本フローリング工業会(市川総五郎会長)はシックハウス対策に関連した単層フローリングの優位性をアピール。その普及促進と共に品質の向上や新製品の開発に取り組む。26日に静岡県内で開催した総会で15年事業として決定した。(詳細は日刊木材新聞15年3月5日付け)


杉集成管柱の生産を開始
木屑焚きボイラーも導入
   新潟北部木材加工共同組合(新潟県岩船郡山北町、板垣英樹理事長)は、杉集成管柱の生産に乗り出した。同組合はスギトピア岩船の愛称で木材コンビナートの建設、運営を進めており今年は建設3ヵ年計画の最終年。既に製材工場(第1、2)、集成材工場(大、中、小断面)、乾燥機7機などが稼動中。今年は木屑焚きボイラーも導入すると共に地域の杉をラミナに使用した集成管柱の生産にも乗り出したもの。(詳細は日刊木材新聞15年3月5日付け)


T・ニコルズ新社長が来日
日本との信頼関係を拡大
   カナダ西部を拠点とする林産大手ウエルドウッド・オブ・カナダ社(BC州バンクーバー市)のティム・ニコルズ新社長CEOが来日。都内で開いた就任披露の席上「ウエルドウッドが世界最良の林産会社となれるように全力を尽くす。日本の顧客との長年にわたる取引に誇りを持っており今後とも緊密な関係を維持各題することが我が社の最重要な課題の一つだ」と語った。(詳細は日刊木材新聞15年3月5日付け)


耐震改修に60万円を補助
4年で6000棟見込む
   愛知県は15年度から木造住宅への耐震改修補助制度をスタートさせる。補助額は市町村との協力で最大60万円。対象棟数は初年度200棟、4年で6000棟を見込んでいる。また設計士などを対象に耐震改修工事を相談できる「住まい手サポーター制度」も整備する。(詳細は日刊木材新聞15年3月5日付け)


ジャパン建材、「東京JKキーラム会」結成
構造用LVLの販売店を組織化
   大手建材問屋のジャパン建材(東京都江東区、中本敏宏社長)は系列会社のキーテック(本社同、篠宮喜八郎社長)が生産する構造用LVL(商品名キーラム)の普及・拡販を目的とする販売店組織「東京JKキーラム会」(生井邦彦会長)を結成した。
会には関東・甲信越の販売店69社が入会。研修や工場見学、LVLと金具を使った「キール工法」の現場見学会等を実施する計画。(詳しくは、日刊木材新聞15年3月4日付け8面で)


ペイントハウス、ペンタくん多磨センター店が始動
オープン2日で2万2000人超す来場
   総合リフォーム業のペイントハウス(神奈川県相模原市、星野初太郎社長)は中核店「ペンタくん多磨センター店」を2月22日にオープン。2日間で2万2000人を越す来場者を集客した。同店は、地上8階、3万7098平方メートルのフロアに実大住宅11棟をはじめ、建材や住器など様々な展示を行っている。築20年の住宅を予算別に4パターンでリフォームした実大の住宅モデルが目玉。(詳しくは、日刊木材新聞15年3月4日付け7面で)


インタビュー・三井住商建材トップ2氏に聞く
「統合効果、初年度から発揮」
   三井住商建材(東京都、岩内孝雄社長)が発足して1年余。建材販売商社界最大の再編と言われた合併の評価と今後の課題等を岩内社長と熊島俊二副社長に聞いた。実質初年度となる今年3月期の業績見通しは中間時見通しより売上げ、利益ともに上方修正。社内の整備が一段落した同社。今後はブランド力ともいえる資金力、情報力、問題解決能力、などが求められるという。(詳しくは、日刊木材新聞15年3月4日付け2面で)