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前回に続いてシリーズ「市場と流通」では木造軸組プレカットを取り上げた。機械加工能力は目覚しいライン開発で進化を続けるが、問題となっているのはCAD入力者の部分。木造軸組工法住宅の要とも言える「CAD入力」の海外移転が進んでいる。インターネット環境の整備がこうした入力業務など人件費のかかる部分での海外移転を推し進めており、すでに中国、インドネシア、ベトナムなどの国で日本の木造軸組工法住宅のCAD入力が行われている。「入力コストは日本の10分の1」という関係者もいるが、現在は入力者不足から作業コストは削減できてもその分は先行者利益を享受できている部分かもしれない。他の関係者は、「日本と作業分担で行っており、コスト的には大きなメリットはない」とも言う。住宅会社の意匠設計者が構造的な配慮をした設計ができるようになることや、合理的な柱ー梁の配置、梁せいの決定、梁長さの決定などが、木造住宅の生産性に大きくかかわっていることを理解し、効率的な設計が広く行われれば木造住宅の競争力を高めていくことにもつながるはずとCAD入力の問題点についても解説。企業編では中部・西日本の大手プレカット業者の動向も取材。月産5000坪以上の加工能力を持つ60社・グループの一覧も掲載した。(詳細は日刊木材新聞16年9月22日3,4,5,6,7,8,9面と9月23日4,5,6,7面で)
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