日刊木材新聞 14年7月



 
金具プレカットも専用ライン
 中国木材(堀川保幸社長)郷原工場プレカット部では、金具プレカット受注増に呼応し、ドライビーム対応の専門金具プレカットラインを設備した。同社では、「クレテックだけではなく、木建金物も城南製作所の金具プレカット専用機で効率良く加工できるようになり、在来軸組と共に量的受注の体制が整った」と話している。(平成14年7月31日付)

日露合弁会社イギルマ大陸特集−完全製品化に対応−
 イギルマ大陸(ロシア・イルクーツク州、ポタショフ社長)は今年で15周年を向かえた。この間、扱い製品はグリン材のみの生産からKD原板へ、そして2〜3年前からは2面プレナー2面ギャング仕上げの完全製品化に移行している。同社の昨年実績は24万5千立方メートルの生産で、樹種の比率はアカ松7割、カラ松2割、あとはエゾ松や広葉樹など。15年間で対日輸出は約3倍に膨れ上がり、イギルマアカ松ブランドを築き上げている。(平成14年7月31日付)

中国企業へ生産委託
 昭和木材(旭川市、高橋秀樹社長)は、提携先の上海林陽木業有限公司(上海市、黄陽江社長、合板・木製品製造)にシナベニヤコア合板およびシナランバーコア合板の生産委託を決定した。製品はほぼ全量日本向けでFc0の基準を満たし昭和木材のブランドで販売する。上海林陽木業は昭和木材の協力を得て日本合板検査会に中国初の低ホルムアルデヒド普通合板のJAS認定の申請手続きを進めており年内にも認定取得を予定している。(14年7月30日付)

ザクセスを開発
 ナイス(横浜市、平田恒一郎社長)は、プレカットの段階で木造住宅の構造安全性と品質安定性を高めるサービス「ザクセス」(Z−ACCESS)を開発した。CADに入力される数値データによって梁せいチェックや構造計算書作成とともに、住宅性能評価申請書の作成代行なども行える。同社の提携または協力工場で構成するナイスプレカットクラブ(25工場)でも今秋を目途に標準採用する。(14年7月30日付)

住宅事業から撤退
 岩谷産業は戸建て住宅の岩谷住宅産業(大阪市、本山和男社長)を10月末に解散して住宅事業から撤退することを明かにした。住宅市場が縮小する中で事業の立て直しは困難との判断で、グループ会社のアイホームコンポーネント(大阪市、小山忠男社長)に付いても解散の方向で検討されている。(14年7月30日付)

品薄だが高値は出せず
 栃木県等の国産材産地で丸太の品薄が目立ちはじめた。原木市場や共販所などへの出品量は平常時の5割程度。このため丸太価格も若干値上がりしているが製品価格の低迷が続いているために製材工場は高値での購入は見合わせて慎重な仕入れ姿勢に徹している。9月下旬まで丸太手当ては厳しそう。(14年7月30日付)

又賀航一会長が続投
 日本合板工業組合連合会は理事会で平成14年度の執行体制を決めた。会長には又賀航一湖北ベニヤ社長が3期目5年連続で選任された。副会長には井上篤博セイホク社長の留任はじめ、新たに野田章三石巻合板工業社長、鈴木智マルヒ社長、亀岡泰雄三興プライウッド社長が選任された。(14年7月30日付) 

小刻みで値上げ続く
 管柱など欧州産ラミナを原料とする集成材製品の品不足がプレカットなど大口需要家を中心に深刻化している。4月以降、プレカット工場の稼動が好転し需要を満たす量の原料ラミナが確保されないため。7月下旬のメーカーの納品単価は1700〜1750円(ホワイトウッド、3メートル×10.5センチ角、量販店着)と最近の安値時を200円程度上回る。(14年7月30日付)

建築研究開発コンソーシアムが設立
  「建築研究開発コンソーシアム」の設立総会が25日開催され、会長に山内泰之独立行政法人建築研究所理事長が選ばれた。建築・住宅関係の研究機関や住宅メーカー、ゼネコン、建材、設備メーカーやエネルギー関係会社などが幅広く集まり、研究開発の共通基盤となる組織を目指していく。設立時の正会員は103社、1種情報会員27社などが参加した。(14年7月27日付)

住宅あんしん保証、地銀7行と提携ローン開発
  住宅あんしん保証(東京都、桐ヶ谷覚社長)はさきごろ、第3回株主総会及び代理店総会を開催し、新社長に菅野康則氏(スガノ社長)を選任した。菅野新社長は@金融連動の推進で全国の代理店所在地に提携銀行を作るAリスク限定型の完成保証、ノンバンクによる与信ヘッジ出来高払いシステム、設備の延長保証、とくとく保険の充実など新商品開発B内部の意思疎通、商品研修の充実を図るC新規代理店10社以上の加盟と加盟工務店2300社へ倍増の4方針を打ち出した。(14年7月27日付)

商品特集〜木材保護剤〜
  木材は加工しやすく取扱いが容易といった特徴を持つ反面、腐る、狂う、燃えるという欠点がある。しかし適切に乾燥されている木材は狂うことは少ないし、薬剤処理によって燃えにくくすることもできる。本紙では腐る、狂う、燃えるといった木材の欠点をカバーする塗料、薬剤商品を26日付(2ページ)・27日付(3ページ)の2日に渡り紙面で紹介している。(14年7月26・27日付)

北洋材が在庫払底
  北洋材は夏山造材期に入り、伐採量が大きく減少している。冬山造材玉が一掃されたため、主要港頭にある丸太在庫も払底する状況にある。中国は恒常的な買い付けが続き、5月は141万立方bの輸入となったが、日本は6月末までの底値玉をほぼ買い込んだことで新規商いが中断している。シッパ−も玉なしで「夏休み状態」(商社)という。(14年7月26日付))

県産杉全面採用のネダノン「杉工房」を生産
 セイホク(本社・東京、井上篤博社長)石巻工場(石巻市潮見町)は、県産杉、アカ松を使った厚手合板ネダノン(商品名=杉工房、松工房)の生産体制を整え、今月から月産300立方bを供給。同工場では杉構造用合板の生産にいち早く取り組んでおり、地域資源活用に厚みが増したこと林産業界も大きな期待と関心を寄せている。(14年7月26日付)

段谷茨城事業所を買収
  セイホク(東京都、井上篤博社長)は24日、段谷産業の建材加工工場の一つである茨城事業所の所有権移転が完了したことを明らかにした。近くセイホクが子会社を設立し、同事業所を運営していく。生産ラインはフロア、プリント合板、繊維板の加工があるが、その他の建材加工についても検討する。(14年7月25日付)

近畿大学、SE構法を3階建て実験住宅に採用

 近畿大学大学院総合理工学研究科の「リサイクル型まちなか1戸建て研究グループ」の「リサイクル型まちなか1戸建て実証実験」の3階建て木造住宅のひとつにエヌ・シー・エヌ(東京都、杉山恒夫社長)のSE構法を採用し、リフォームへの対応性や解体性能を実験・評価することになった。この実験によりリフォームと関連するスケルトン&インフィルの有効性、ホームエレベーターの途中導入、躯体の解体・再利用が可能なリサイクル性までも確認されることになっている。(14年7月25日付)


北濃林産が堅木の製材端材でガーデニング製品を販売
  北濃林産(岐阜県、小出弘彦社長)では、アパ、ボンゴシ等の製材端材を使用したガーディニング用木材製品の販売を本格化する。現在は「ぬれ縁デッキ」「手作りラティス」をラインアップしており、今後はインターネットを使ったPRを進めて行く方針だ。
http://homepage3.nifty.com/hokunoh/(14年7月25日付)

Cカットにもチャイナカード
  日本のカスタムカット業者が中国で加工仕上げし輸入したバルサム製品が、東京と大坂へ入港した。BC州内で買い付けたハイグレード丸太を同地の賃挽き工場で1次製材し、中国の加工会社に販売。乾燥、プレーナがけの加工後、一部下級材を除いて買い戻し、無地板やF/J材、棒材を建具・造作業者など日本のユーザーに販売する。今後は取扱い量の拡大とともにヘムファー、スプルース等樹種の多様化を視野に入れている。(7月25日付)

木材は”暖かい”
  中川木材産業(大阪府南河内郡、中川勝弘社長)はインターネットを利用したアンケート調査を実施、このほど結果をまとめた。アンケート結果では、木材イメージは「暖かい」が圧倒的に多く、回答者の9割が選択。男女別では男性が「生き物」が多く、女性は「ファッション的」が多かった。また、木材業界と一般のイメージ傾向の差も算出。基本的に違いはないが、業界人には「ファッション的」が少なく、「古臭い」の意識が多かった。アンケートは、同社が運営するホームページ「木の情報発信基地」にEメールを送信してきた1500人に対してEメールで実施。うち1046人の回答から集計した。(平成14年7月24日付)→図あり

構造用JWOODEXが住宅型式性能認定
  住建産業(広島県、中本祐昌社長)は財団法人日本建築センター評価で構造用JWOODEXシリーズ(乾式加圧注入の防腐・防蟻処理製品、構造用LVL)が住宅型式性能認定を取得。品確法の性能表示制度でも”劣化の軽減に関する事”で「等級3」を6月28日付けで取得した。同社では植林、育林から伐採等一貫した林業施策による法正林事業をニュージーランドで実施、ラジアタ松丸太も元木部分はドアの縦框等ムク材やラミナ等へ、中間部もLVL、先端部はトライウッドと1本の立木を有効に活用する。(平成14年7月24日付)

住宅構造用に初めて使用
  末口16センチ以上の杉間伐材を幅はぎ、集成化した「インゴット集成材」が初めて住宅用資材として使用された。神奈川県大和市で現在施工中の2世代住宅の構造用として使用されたもの。使用量は坪当り1.2〜1.3立方メートル。通常の住宅に比べて倍近い量を使う。杉中目材の活用に悩む製材業者には明るい話になりそう。(14年7月23日付)

国産材の優位性をアッピール
 名古屋地区の市場、浜問屋、買い方の3者代表が国産材、市売り市場、販売店の活性化をテーマに情報交換会を行った。市売りの長期化した不況、厳しい経営状態に陥っている販売店に対して打開の途を探り共通の事項を求めて手がかりをつかもうとの点で一致した。(14年7月23日付け)

薄物合板300円に値上げ
 合板メーカーのマルヒ(東京都、鈴木智社長)は22日受注分から(7月末)南洋材合板の薄・中厚もの価格を4〜5%値上げする。薄物2.3ミリ(Fc0、タイプ)A品300円(関東問屋着、枚)、中厚物5.5ミリ(同)A品600円にした。(14年7月23日付)

性能表示対応の県産材住宅を開発
  木造住宅を手掛ける中小工務店約650社で構成する(社)群馬県木造住宅産業協会(前橋市、関清会長)は、県産材を活用した性能表示対応の「ぐんまの家」を開発。モデルプランとなる3タイプについて県建設技術センターによる設計住宅性能評価を受けている。共通のパンフレットを作成し、大手ハウスメーカーなどに対抗する営業手段の1つとして活用を図っていく。(14年7月20日付)

米国新設住宅が好調
 米国経済が再び調整局面に入るなか、住宅市場については引き続き好調を持続している。米国商務省が17日発表した今年1〜6月の米国民間新設住宅着工戸数(実数、速報)は84万100戸、前年同期比3.9%増となった。既設住宅販売、新築住宅販売ともに過去最高水準に肉迫している。ただ、こうした米国住宅市場活況に、関係者から日本のバブル経済との類似を指摘する声も聞かれ、少数派ながら先行きへの警戒感を示す向きもある。(14年7月20日付)

幹線道路壁面に間伐材被覆
 岐阜県は主要幹線道路のコンクリート壁面を間伐材と植生で被覆する「木木(もくもく)作戦」を展開する。主要幹線道路のコンクリート壁面を間伐材(下部高さ2b)とヤシ繊維断熱シートなど植生などで被覆する「ウォールカバー」を行うことにより、緑豊かで潤いのある県土つくりを進めることが目的。事業効果では林業等雇用6万人、経済効果57億円のビッグプロジェクト。(14年7月19日付)

1000万円住宅を全国販売
  日東木材産業(静岡県浜北市、斉藤睦郎社長)が今月半ばからムク・健康住宅で人気のTERRA(テラ)工法に1000万円企画住宅「樹楽な家」を発売した。高耐震、高断熱、高気密の合理化工法、そしてオールウッドの自然派住宅をローコストのパッケージ住宅として販売することで、潜在需要の喚起、そして木造復権が狙い。全国の特約店及び同社が受注窓口で期間限定。当面、100棟を目標とする。(14年7月19日付)

永大産業、木造軸組の新工法を開発
  永大産業(大坂市、浮津護社長)はこのほど、木造軸組金物工法の新工法「EW(エコロジーウッド)工法」を開発。同時にこの「EW工法」によるモデルハウスをテクニカルセンター大阪の隣地に完成させた。同工法は、床、屋根、壁の下地にMDFやパーティクルボードといったリサイクル可能な建材資材を使用。構造体には集成材を用い、大スパンを実現している。(14年7月18日)

住友不動産ホームを10月に統合
  住友不動産(東京都)は、2×4住宅供給の子会社である住友不動産ホームを10月1日をめどに統合する方針を明らかにした。住宅需要が低迷するなか、間接部門の効率化や営業力の強化をめざすために事業統合することになった。統合は住友不動産が住友不動産ホームの営業権を買い取る形で実施する方針。これにより、住友不動産の2×4住宅事業は年間2500棟規模に拡大、戸建て住宅会社としての競争力を高めていく考えだ。(14年7月18日付)

防蟻断熱パネル+金物の新工法、本格的展開へ
  ティエッチピーセンター(静岡県、及川君夫社長)は、構造用防蟻断熱パネル「SIPsパネル」と接合金物を併用した新工法の展開を本格化する。窓口は今年1月に設立したプレカット受注とパネル販社のシップス・ジャパン(及川幹男社長)で、高気密・高断熱住宅など住宅高性能化に伴う部材需要、工法需要を取り込み、差別化を進める。供給目標は月間15棟。(14年7月18日付)

木屑処理の指針を発表
  全国木材組合連合会(久我一郎会長)は「木屑の適正処理・木質バイオマス検討委員会」を設置していたが、15日に中間報告書の「木屑等の適正処理に関する対応指針」をまとめた。サブタイトルに「環境の時代へ意識改革 焼却依存からの脱却」を掲げ、対応指針は大きく分けて、当面の対応と資源循環型社会の構築に向けた対応の二つ。木屑等の減量化の推進やリサイクル化の促進、木質バイオマスのエネルギー化などの対応指針も盛り込まれている。(14年7月17日付)

中厚に新商品
 ニチハ(名古屋市、吉田哲郎社長)が窯業系外装材の売れ筋の中厚ゾーンに戦略商品を投入。品質、価格に柔軟性を持たせ、最激戦区での市場競争力を高める狙いで、新商品名は「モエンニューグランドール」。16mm厚の455×3030mmサイズで、価格は枚あたり5000〜5200円で、12mm品に変わって外装材のボリュームゾーンとなる勢い。(14年7月17日付)

e住まいるサービス、開発急ピッチ
 アジア住研(福岡県豊前市)が考案した新方式の住宅建築システム「e住まいるサービス」の構築作業が急ピッチで進められている。同システムは、消費者がネット上で各業者と直接取引きして住宅を建てるもので、中間マージンが省けるためコストダウンが可能。業者は業務が効率化され、経費が節減できる。本格稼動に向け、木材、建材、家具メーカーから工務店、専門工事業者、流通(問屋、販売店)、営業代理店(個人)まで幅広い参加を呼び掛けている。(14年7月17日付)

MDFの輸入が年初から減少
  MDF(中質繊維板)の輸入が年初から前年割れを続けている。原因は当初、国内の建材や木工分野での需要落ちこみで基材となるMDFの利用が減ったためと見られていた。しかしニュージーランドやマレーシアなどのメーカーには中国や台湾、タイなど東南アジア諸国jからの引き合いが多く寄せられている。品質基準が厳しく、しかも価格の安い日本への輸出を優先させなくてもこれら東南アジア諸国への販売が盛んで価格も上昇しているため輸出国メーカーの製品仕向け先変更が起こっているというのが真相のよう。このため輸入品の調達期待が薄れ国内生産が刺激されており、国内工場の生産効率の向上、収益力の上昇も期待されるという。(14年7月16日付)

月産1300立方メートル体制に
  三陸高次加工協同組合(岩手県住田町、中川信夫理事長)の第2工場が4月からフル操業に入り、月産400立方メートルのペースが確保された。この結果、同協組の杉、カラマツを原料とする小・中断面集成材生産量は一挙に1300立方メートルに引き上げられた。地域ビルダーや建設会社からの製品引き合いも好調で、適時、適量の即納体制を取ることで顧客の信頼度が高く長期安定取引が軌道に乗ってきている。(14年7月16日付)

住宅販売は20万301戸
  プレハブ建築協会(奥井功会長)が明かにした13年度のプレハブ住宅の販売戸数は20万301戸で前年に比べて8%減少した。販売戸数の前年度割れは2年連続。新設住宅建設戸数に対する比率、いわゆるプレハブ率は17.1%で前年度より0.9ポイント落ちこんだ。構造別の木質系は3万4430戸で15.7%減。うち低層は3万2966戸で15.8%減、中層は1464戸で14.4%減。鉄骨系は14万7327戸で4.3%減。うち低層が12万9365戸で4.8%減、中層が1万7962戸で0.1%増加。(14年7月16日付)

三井住商と安宅建材の事業統合計画が白紙へ
 三井住商建材(東京都、岩内孝雄社長)と安宅建材(同、吉竹勝利社長)はさきごろ、個別に両社の事業統合に 向けた検討作業を中断したことを明らかにした。三井住商建材と安宅建材との事業統合は三井住商建材の設立に 前後して組み込まれていたもので、三井物産褐嚶゙資材部と住商建材との事業統合に、さらに安宅建材を加える ことで4000億円企業とし、伊藤忠建材を売上高で抜いて建販商社のトップ企業とする狙いがあった。 (14年7月13日付)

建材に光触媒を採用
  輸出建材販売のアイ・エム・エス(北九州市、磯田敏男社長)は脱臭、抗菌、防汚などに効果がある光触媒を使った 建材の販売を始める。代理店契約をしたメーカーから溶剤を購入し自社で塗布処理するもので、まず今月末に主力の 樹脂サッシで商品化、順次商材全般に採用を広げる。 (14年7月13日付)

戸建て住宅向けエスクローシステムを開発
 住環境ネットワーク情報センター(東京都、内堀孝史社長)は、メサイア・インキュベーション(東京都、魚谷栄司社長)と業務提携し、メサイアが開発したマンション建設のプロジェクトファイナンスシステムの住宅版としてライフクリエーション システム(LC)にアレンジした戸建て住宅向けのエスクロー(第三者預託)システムとして運用を開始した。 エスクローシステムの利用料は住宅価額の約2%(10年間瑕疵保証込み)、ファンドからの早期融資は年利15%程度 を見込む。 (14年7月13日付)

トーセンがKD物流センターを開設
 国産製材大手のトーセン(栃木県矢板市、東泉清吾社長)は。宇都宮市新里丁に国産材杉・桧のKD材を専門的に扱う 「トーセン・KD物流センター」を設置した。需要増加が見込める乾燥材市場に向けて現在すでに生産している杉KD間柱や フィンガージョイント間柱(米松、杉等)、杉、桧、サワラ材の羽目板などに加えて、今秋から生産開始予定の杉KD平角の ストックヤードと販売拠点としての活用を狙ったもの。 (14年7月12日付))

ウエキハウスが新たなパネル工法を開発
 パネル工法のパイオニア、ウエキハウス(柏崎市、植木忠史社長)は新たなパネル工法を開発した。在来工法と2×4工法をミックスして合理化を追及する同社の「ツーバイ在来」の発想をより新化させたもの。さきに開発した接合金物「ボタンボルト」と併用して、構造強度や施工効率の高い合理化を追求していく。(14年7月12日付)

米ツガ丸太100j下げ要求
 日本米材製材協同組合(安藤友一理事長)はさきごろ、大阪で例会を開催。米ツガ製品の荷動きは5月はやや上向いたが6月はまた鈍っている。産地の丸太価格値上げが続いており、為替円高でも全く採算が合わない状態。産地価格の100j下げ要求継続を各地区とも確認した。(14年7月12日付)


屋根瓦+太陽光一体システムを国内初で開発
 粘土瓦大手の新東(愛知県、石川榮一社長)は屋根瓦と一体型の太陽光システムとして、国内初の「サンブレスAM」を開発。住宅美観配慮・付加価値向上商品として8月から販売を開始する。特徴は耐熱性が専用開発瓦と同様、耐熱に優れたアモルファスシリコン太陽電池を採用、夏季高温時でも高性能を維持など。(14年7月11日付)

2×4パネルの外販を本格化
  オスカホーム(富山県、本多信夫社長)は、2×4パネル、トラスなどの外販を「ハウジングパートナー」として本格的に開始する。100棟の外販を目標とし、自社施工エリア(富山、石川、新潟を除く)以外への積極的な販売を行っていく。(14年7月11日付)

アルファプライムJ、地盤保証を全国展開
 アルファプライムジャパン(東京都)は、全国の地盤調査会社と提携して「地盤10年保証システム」を全国展開する。建築市場協議会やセルコホーム、JR九州、ひらいなど大口顧客への提供により今期3000件の契約を見込む。保証料は工務店価格で約7万円。不同沈下の被害等を最大5000万円まで補償する。10年間の瑕疵保証保険とのセット販売も行なう計画。(7月10日付)

2工場で1万7000棟体制へ
 ハイビック(栃木県、高井勝利社長)は昨年7月に取得した 埼玉県大里郡大里町の用地に環境に配慮した最新鋭のプレカット工場と直需木材市場、物流センターからなる大型複合拠点・大里事業所を建設、7月12日からオープンする。敷地面積は9950坪、工場棟面積は 1860坪、市場倉庫棟面積は850坪などで設備投資 総額は約25億円。大里PC工場はナカジマと 共同開発し、時間当たり20坪加工の構造材 加工1ライン、羽柄材加工1ラインを設置。大里 と那須工場でプレカット加工は年間1万7000棟となる。 (14年7月10日付)

リサイクル可能で表面硬度高い化粧PB
 小名浜合板(福島県、那須川潔社長)は日本デコールと共同で、リサイクル可能、表面硬度が高い化粧パーティクルボード(紙貼り化粧PB)を開発。6月下旬から販売を開始、当面月間200〜300トンの生産を目指す。(14年7月10日付)

輸出原木業務をタコマに一元化
 ウェアーハウザー社(米国ワシントン州フェデラルウェイ、S.ロガル会長社長CEO)は、7月から米材輸出原木チームを一本化した。これまでは従来のウェアーハウザー社材、旧マックミラン社BC州産材、旧ウィラメット社材の3社材が別々に輸出販売されていたが、ウェアーハウザー社タコマ本社の元に一元化させ効率化を狙う。同社は旧3社それぞれの顧客への原木供給、販売ルートは継続する予定だが、将来的には今後の市場環境の変化にも対応して行く方針という。(14年7月9日付)

木更津に1万坪の土地を取得
 ナイス(横浜市、平田恒一郎社長)は、千葉県木更津市に物流基地などを建設するために1万坪の土地を取得した。来年1月にはここでの業務を開始する予定。土地はトーヨーカネツ千葉工場の一部、取得金額は8億2000万円。関東全域を対象に構造用集成材を、また千葉、茨城への建材、住器の総合物流センターとして活用する。同社では横浜市金沢区の横浜物流センターおよび埼玉県越谷市の越谷物流センターと合わせて首都圏全域をカバーするとともに家一棟分の資材をタイムリーにトータルに現場へ供給する体制が出来たとしている。、(14年7月9日付)

トステム大連工場が竣工
 トステム(東京都、菊池光男社長)が、昨年7月から中国・大連市の経済技術開発区大連工業団地内に建設を進めていたトステム大連工場(大連通世泰建材有限公司)が完成、7月から本格的に操業を開始した。同社の非アルミ事業の海外製造拠点として木質内装建材(商品名=リビング建材)類を生産、全量を日本に出荷する。(14年7月9日付)

廃木材の依頼が急増
 一般土木、解体、チップ、オガコ販売のフセコー(群馬県藤岡市、布施貞夫社長)は、5月30日に施行された建設リサイクル法に伴う廃木材処理の駆け込み依頼に、処理能力を上回ると悲鳴を上げている。廃木材処理では県内ではじめての認可を得ているが、廃木材は破砕してチップやオガコに再生、公園や工場の緑地に雑草除けとして撒いたり家畜用の敷き藁の代替に利用されている。県内や埼玉、長野などから廃木材の処理依頼が多く、処理能力をオーバーしており現在は受け入れを誓願している。(14年7月9日付)

三陸木材工業が事業閉鎖
 米材原木の輸入販売を主力とする三菱商事グループの三陸木材工業が6月28日をもって会社解散、事業閉鎖した。原木の販売先である製材工場の減少や製品への取り組み替えなどに加えて不況による与信枠問題などで売上が縮減し先行きの採算改善の見通しが立たないこと等が原因。ピーク時には原木販売、製材部門で年商105億円を売り上げていたが昨年度は21億円まで落ちこんでいた。なお、宮城県内や山形、福島などの取引先の一部には同じ三菱商事グループのグリーンハウザーが販売を継承する。(14年7月9日付)

7月のプレカット稼動状況、100%超す
 本紙が実施した7月のプレカット稼動状況調査によると、7月受注は100.6%でフル稼働、集成管柱の値上がりや納期がかかることなど材料調達面でひっ迫した状況となってきている。しかし8月予想は93.2%と息切れしそうな気配もある。(14年7月6日付)

ラムコ集成平角、再値上げへ
 集成平角の日本向け供給最大手であるラムコ社(オーストリア、ソレナウ)は5〜6月にかけて集成平角の2000円(立方b)幅の値上げを実施しているが、このほど7〜8月にかけて販売価格を4000〜5000円(立方b)幅で再値上げする。同社の共同出資会社で、日本での製品販売も担当する銘建工業が取引先に伝えた。他の欧州構造用集成材製造販売各社も対日輸出価格一段高へ動き出した。欧州産ラミナを原料とする国内の集成平角大手各社も本格的な販価引き下げに出てくる見通しだ。(14年7月6日付)

東京建築市場を設立
 建築市場協議会(高橋寿美夫代表)が全国各県で協議会の設置を呼びかけているが、このほど「東京建築市場協議会」の設立準備会が開かれ、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県の首都圏を対象にした協議会を設立することになった。従来の鹿児島モデルとは異なり、都市部の建て替え層やリフォームなどを視野に入れ検討していき、ハウスメーカーとの競合の中で受注を獲得できるような、商品力の高い高額層の注文住宅向けの仕組みつくりを行っていく。(14年7月6日付)

サン建材が住宅3大保証をパック販売
 サン建材(東京都、岸本光司社長)は関連会社のハウスソリューション(同、清水克朗社長)が開発した「地盤」「瑕疵」「完成」の3大住宅保証をパッケージ化して、1日から全国販売した。瑕疵保証は保険の運用によって、住宅保証機構が定める2年間免責分についても保証が付保されるうえ、完成保証ではエスクロー(第3者預託)を利用することで工務店への出来高払い、資材販売店には資材充当分をエスクロー口座から支払うことで安全な金融システムが盛り込まれている。施主への早期住宅ローン融資制度も設けている。年間販売戸数は3年後3000戸を目指すが、サン建材は住宅諸資材の拡販を狙う。(14年7月5日付)

北洋材、集成材が好調〜林野庁短期需給見通し〜
 林野庁はさきごろ、主要木材の短期需給見通し(7〜9月期、10〜12月期)を策定・発表した。それによると需要の目安となる新設住宅着工数は依然として低迷し、また先行き不透明ながらも景気に上向き感が生じていることから第4・4半期には1部樹種で増加に転ずるものが目立っている。需要面では北洋材とニュージーランド・チリ材が好調。また合板も秋需期待から国内供給量が増加する。(14年7月5日付)

「どらいな土台・割れしらず協議会」の発起人会が発足
 「どらいな土台・割れしらず協議会」の発起人会がさきごろ、大阪市のコシイプレザービング本社で開催。この協議会は、木材の収縮を大幅に抑制できる「DSシステム」という新しい技術を利用して、新商品の開発及び市場開発を、ともに行っていこうとの趣旨から設立されたもの。当日は、北海道から九州まで、発起人となった7つの企業(1組合)の代表者らが参加し、協議会設立の本来の目的である乾燥・防腐木材の市場開拓について協力していくことを確認した。(14年7月5日付)

針葉樹型枠の実用化成功
 大興物産(東京都、友道昌吾社長)と日本ベニア(同、足立建一郎社長)は3日、針葉樹型枠合板の開発と実用化に成功したと発表。表面にポリオレフィン系フィルムとその接着剤及び接着技術の開発と改良によって、施工現場での型枠切断面から出る多糖類の発生をシャットアウトすることで、コンクリート硬化不良を起こさないことが成功の最大のポイントとなる。この針葉樹型枠は、「エコカタ」と命名され、9月から本格的に発売される。大興物産は大手ゼネコンの鹿島グループの建材商社。日本ベニアは自社及びネストグループほかを通じた鹿島以外のゼネコン関連ルート及び木建ルートへの販売を行う。(14年7月4日付)

戸田橋木材市場、プレカット加工を開始
 戸田橋木材市場(埼玉県、吉田貞隆社長)は、取扱量が減少する木材製品とくに構造材の流れを引き戻すために、このほど同社の第二市場内にプレカット整備(1ライン)を設置、今月から本格稼動に入った。月間の加工量は当初1500坪、6カ月後には3000坪の予定で、年初は2万7000坪が目標。付帯経費を含めた投資総額は6億円。(14年7月4日付)

伊藤忠建材など3社で建材流通店向け拾い出しソフトを開発
 伊藤忠建材(東京都、谷山順一社長)と、その子会社のICKソリューションズ(東京都、藤田治社長)、ソフト会社のシステムハウス福知山(京都府、岡田正人社長)は、建材流通店向けに建築資材の拾い出しソフト「Ex Homes」を共同開発した。積算作業が30分で行えるほか、国内で初めて自動割付け機能を搭載している。(14年7月4日付)

「木造建築物耐火性能把握事業」の成果を発表
 日本住宅・木材技術センターは、「木造建築物耐火性能把握事業」の成果を発表。実験によって木造での耐火構造の可能性を実証した。在来軸組の外壁構造と間仕切壁構造、枠組壁工法の外壁構造でISOの載荷加熱試験を実施し、軸組60分、2x4で120分の加熱とそれぞれ3時間、6時間の載荷放置後も燃え抜け等が生じなかった。結果は、建築基準法の性能規定化によって法規上は可能となった4階、5階建て木造建築の可能性を裏付けるもの。(14年7月4日付)

2×4CADを開発
 ネットイーグル(福岡市、祖父江久好社長)は柄材加工機に対応する2×4プレカットCAD/CAMシステムを開発する。まず在来工法で利用できる小組2×4CADを今秋に、専用の2×4CADを来商品化する。小屋組みは在来工法プレカットの限界を2×4工法によって克服し、在来工法のデータを最大限に生かせるのが特徴。(14年7月3日付)

メラミン化粧板のリサイクル確立
 アイカ工業はメラミン化粧板の廃棄物をメラミン化粧板の原料にするリサイクル技術を確立した。「リサイクルメラミン化粧板」として、大口需要家、オフィス関連向けから発売する。新技術はメラミン化粧板のベースであるコア層に廃棄メラミン化粧板の粉砕物をすきこんだ紙を使用するもの。年間3億円の売上目標を設定している。(14年7月3日付)

ユアサ建工が自力再建を断念
 ユアサ建材工業(愛知県高浜市、長谷泰弘社長)は6月28日、東京地裁に民事再生手続き開始を申し立て、同日保全命令が下った。民間信用調査機関によると負債総額は150億円。今年4月に負債318億円で自己破産した段谷産業に次ぐもの。中京地区では5月にファンシーツダが負債90億円で民事再生法を申し立てている。また、名古屋地区では6月以降自主廃業や小型の倒産が頻発していて堅実で知られる名古屋商法の地盤が揺らいでいる。(14年7月2日付)

丸太輸出禁止を恒久的に
 インドネシアのムハマド・プラコサ林業大臣は6月25日、同国が実施している原木丸太禁輸を永久的なものにすべきだと語った。過剰な伐採や違法な伐採が多く、非合法な取引による森林破壊を食い止めるには恒久的な丸太の輸出禁止が必要と判断したための発言。(14年7月2日付)

モノ不足が現実に、九州地区
 九州米材製材事業協同組合(寺山正俊理事長)が25日開いた販売会議では集成管柱などの不足が表面化していることが伝えられた。ほとんどの樹種で丸太、製品の輸入が激減している上に国内の住宅建設などが増加しそうで「旧盆休み後には節目が来る」と供給不足から値上げの機会が訪れるとの意見も出ている。(14年7月2日付)

中国材製品販売を強化
 旭商事(岐阜市、吉田尚人社長)は中国材製品の販売事業を強化した。買い付けや検品を行う上海事務所を支店に昇格させ、黒龍江省のハルビンや福建省のアモイにも営業所を新設。20箇所に及ぶ中国内の取引工場との連携体制を強めた。従来からのナラ、カエデ、タモ、カバ、カラマツに加えて南方カエデ、黒桃、胡桃、福杉などを基材とするフローリングなどを輸入販売する。このほか日本市場には未だ出回っていない新樹種製品での差別化を進めるのが狙い。(14年7月2日付)