日刊木材新聞 14年8月



 
林野庁要求は5352億円
  農林水産省は8月30日の省議で15年度概算要求をまとめた。要求額は14年度比で12.8%増の3兆5983億円。このうち林野庁関係は同17.3%増の5351億6700万円。地球温暖化防止吸収源10ヵ年対策に向けた事業や緑の雇用対策、林業・木材産業の構造改革に向けた各種施策が目玉となっている。(14年8月31日付)


木材の化学物質放散を調査
   LICC(ランバーピープルズ・インターネット・コミュニケーション・クラブ、榎戸正人代表)は、NPO法人シックハウスを考える会(上原裕之代表)の「シックハウスのリフォーム前後の改善調査」の一環で内装材に使われる木材(主にムク材)の化学物質放散量測定調査を実施する。シックハウスを考える会で実施する大型チャンバーでの実大実験に向けて、桧、杉、米松、米ツガ、米ヒバ、Jパネル、エスウッドなどの個別の化学物質の放散量をADPAC試験により測定する。「木材から放散される化学物質についても社会的に信用のあるシックハウスを考える会の調査でデータを取りまとめておくことが大切」と榎戸代表は話ている。(14年8月31日付)


名古屋地区で桧構造材、大底脱する
  名古屋地区製品市場の桧構造材が大底を脱してきた。春以来、半年ぶりに荷動き好転を指摘する声が増えてきた。原木高に加え、競合するWウッド集成管柱が1本1900円(3メートル105角JAS)に乗せ、さらに2000円を超す勢いで杉柱角(KD)はもちろん、桧柱角でも十分に対抗できる下地が生まれた。市売りの桧3メートル12a角KDモルダーは特等が仲値7万円、上1等6万円、東濃桧8万円、そして桧土台角7万円、桧6b12a角11万円はそれぞれ前月比横ばいだが、安値玉が消え、相場が引き締まってきている。(14年8月30日付)

カネ三が廃木材を100%リサイクル
 カネ三(新潟県、松本卓樹社長)は、廃木材のリサイクルに積極的に取り組んでいる。これまでに強力型複合粉砕機を導入、産廃中間処理業の許可を取得するなど産廃処理体制を整備。廃木材を100%リサイクルする事業を本格的にスタートさせた。(14年8月30日付)

主要外材需給、縮小に歯止めかからず
 今年上半期の主要外材需給は丸太、製材ともに大幅に縮小、丸太入荷は700万立方bを、製材品入荷も300万立方bを大幅に割り込み、各樹種ともに入・出荷双方で2ケタ減になった。期初に比べ港頭在庫も丸太で10・8%、製材品で22.7%の減少となっており、主要外材の低迷が浮き彫り。主要外材シェアを侵食してきた欧州産製材品、合板、集成材、繊維板・削片板輸入も伸び悩みに推移。ただ、今年上半期の大幅な入荷減で外材需給は全体に引き締まっており、品目によって品不足が表面化しているようだ。(14年8月29日付)

中国木材がドライビーム起因なら、瑕疵保証を実施
 米松製材最大手の中国木材(広島県、堀川保幸社長)では、KD平角のドライビームを使用した住宅で、品質確保促進法で言われる瑕疵が問われた場合、住宅部材等の修理費用を最大1000万円まで保証する瑕疵保証を始めた。保証を担保するのには三井住友海上火災保険会社。(14年8月29日付)

JAS法違反は遺憾―国土交通省―
 国土交通省は8月27日、構造用集成材の格付けに関するJAS違反及び剥離があったことを農林水産省と林野庁が発表したことに対し、大変遺憾であるとして農林水産省に改善請求した。(14年8月29日付)

とちぎ材の座談会
―木材産業、林業の共通課題「木材PRと需要拡大」―
 森林・林業基本を持ち出すまでもなく、健全な森林を育てその機能を十分に発揮させるためには、適切な木材利用は欠かすことの出来ない需要な要因である。(本文から)栃木県の林務部や木材業協同組合連合会、森林組合連合会、木材市場協同組合、宇都宮木材市場買方組合、県木連などの代表者らが、とちぎ材の今後の方向性を語った。(14年8月29日付)

もくざいネット、購入情報を無料掲示
  木材業者間の総合情報ネットワーク「もくざいネットhttp://www.mokuzai.ne.jp)を運営するグリフォン(静岡県浜松市)は、工務店や設計事務所を対象とした購入希望情報の掲載サービスを9月から始める。同ネットは静岡県遠州地区の木材業者らが設立し、これまで業者間利用に特化してきたが、今回川下へのネット開放に踏み切る。「樹種・用途・予算・見積もり期限」など買う側の情報を無料で掲載する。(14年8月28日付)

ドイツ工場がJAS法違反
 農林水産省総合食料局品質課は27日、ドイツのアントン・ヘッゲンシュタレル・ベルカ有限責任会社工場で未格付け製品に対するJASマーク貼付が判明したことを明らかにした。改善請求及び一部にはく離が見られたことで原因究明等を求めた。指摘されたのは、スプルース及び欧州アカ松の構造用集成材約33万本で、ニチメン、伊藤忠ランバーなど輸入業者では相談窓口を設置して利用者の問い合わせに対応している。(平成14年8月28日付)

インドネシア9月に新組織発足で
  インドネシア政府は8月19日、林業省・商工省、インドネシア合板協会、製材協会、林区所有者団体、家具輸出協会などの団体とともに会議を開催し、9月1日付けで木材関連の新組織発足やその目的などを決定した。新組織は政府と木材業界をつなぐ諮問機関で、設置の目的は政府側の森林政策に木材関連業界の意見を反映し、政策を合理的で効率的なものにするため。(平成14年8月28日付)

ラジアタ松丸太に先高感
 NZ産ラジアタ松丸太の8月積み価格が1・5ドル高で決着し、9月積みも産地シッパーの値上げ唱えが伝えられ、為替と共に採算割れが拡大している。広島県のメーカーは、9月からラジアタ松梱包、パレット仕組みのカット材など一律に現行価格から2000円の値上げに動き、8月相場を底に市況立て直しに取り組んでいる。(平成14年8月27日付)

北関東の国産丸太、盆明け急騰へ
 北関東の国産材産地で杉・桧丸太が急騰している。盆休みをはさみ、1ヶ月の間で杉柱取り丸太は1500〜2000円幅、桧も2500円前後値上がりした。品薄を反映したものだが、丸太に比べ製品販価は依然安値圏に張り付き、製材工場の採算悪化が懸念されている。(平成14年8月27日付)

放散化学物質への対応
  林野庁は大学や行政、メーカー団体などを集め「木質建材から放散する化学物質への対応に関する懇談会」を開催し、シックハウス対策における木材側の課題や今後の取り組みの方向性を協議した。とくに建築基準法の改正で、シックハウス対策が強化され内装に使用する木質建材はE0、Fc0でも面積制限が行われる方向にあることで、関係者がまとまって化学物質の放散抑止等に取り組む必要性などを話し合った。(平成14年8月27日付)


大阪府森組、森林資源加工センター完成
  大阪府森林組合が森林資源の有効活用の方策として建設していた森林資源加工センター(間伐材等バイオマス加工施設)が大阪府高槻市にこのほど完成し、13日に竣工記念式典が行なわれた。木質ペレットの製造・普及をめざすもので、年間1500トンのペレットを生産する能力がある。当面は昨年完成した森林組合観光センター内の温泉ボイラー等にペレット燃料を使用する。(平成14年8月24日付)

九州地区で杉・桧原木急騰
 九州地区の国産材原木単価が急騰している。8月相場は前月比で1000〜2000円(立方当たり)の値上げとなり、最近の底値3〜5月との比較では全般的に2000〜3000円幅の値上がりとなった。9月のプレカット受注が順調に推移していること、外材からの代替需要も含めた小割、板類製品の堅調な動きから、今後国産材製品も市売を端緒として相場反発、原木も特に中目丸太が続伸する可能性が出てきた。(14年8月24日付)

米材供給激減、競争力の弱さ露呈
 米材供給の落ち込みが止まらない。今年1〜6月入荷は丸太が前年比19.0%減、製材が26.2%減と共に激減した。下半期も需要回復要因は乏しく、丸太は年間350万立方b前後、製材は300万立方b割れとなる公算が強い。木材総需要の減少に加え、様々な内外産競合材にシェアを侵食され、競争力の弱さを露呈。相次ぐ米材製材工場撤退で丸太の受け皿も縮んでいる。(14年8月24日付)

世界初の立体格子架構構造で武道館を建設中
 埼玉県木材協会(木村卓司会長)はさきごろ、27組合から60数人が参加して県産材杉集成材を使用して建設中の「県立新武道館」(仮称)を見学した。同武道館は立体格子架構という工法で建設されており「この工法でこの規模の物は多分、世界初ではないか」(鰹シ田平田設計)と言う。新武道館は平成8年に構想が立ち上がり、13年5月から基礎工事を開始、15年5月に竣工し、16年に埼玉で開催されるまごころ国体に使用される予定。(14年8月24日付)

太平工、段谷産業パーティクルボード事業事業譲受契約を完了
 太平工業(東京都、寺門良二社長)は、このほど段谷産業パーティクルボード事業について管財人と事業譲受契約を完了した。対象物件は土地7万平方b、上屋(延べ)1万5,000平方bとフロア工場ほか。パーティクルボードラインは月産能力6000dと3000dの2ラインあるが、設備の新しい6000dラインを稼動させる。計画によると初年度で月間4000d、3年後には8000dの生産を目指す。(14年8月23日付)

欧州材、採算不振で輸入抑制
 今年1〜6月の欧州(ロシア含まず)産針葉樹製材・加工材輸入は109万立方bで前年同期比12.0%減になった。木材総需要の低迷で競合内外産材が苦戦するなか、これまで突出した競争力を発揮してきた欧州産針葉樹製材だが、頭打ちを余儀なくされた。とくにWウッド間柱類の主産地であるオーストリアが大幅減。ただ、今年前半の欧州材輸入抑制が利いて、目下の国内需給はWウッドKD間柱などタイト感が強く,構造用集成材向けラミナも品不足気味となっている。(14年8月23日付)

福岡建築市場が再出発
 企業倒産による会長の辞任と福岡CADセンターの清算など、不測の事態に直面した福岡建築市場だが、7月に開いた緊急会合で前副会長の野嵜京一氏が会長に就任、CADセンターも新会社が発足した。新会社は「JーCAD福岡」(野嵜京一社長)。有限会社で設立したが、ゆくゆくは会員の出資を募り株式会社にしたい意向だ。(J-CAD福岡=直方市感田2562−5。電話0949・26・7845、FAX0949・26・7846)(14年8月23日付)

杉と米松の異種樹種集成材を商品化
   山佐木材(佐々木幸久社長)と中国木材(堀川保幸社長)が共同で研究開発を進めていた国産材杉と米松を使った異樹種構造用集成材が7月29日付けで日本合板検査会からJAS製品の製造認可を取得、これにより供給体制が整った。製品は表裏方向に強度の高い米松ラミナを、内側に杉ラミナを配置したものだが、これを手始めに様々な組み合わせも想定される。(14年8月22日付)

石巻合板工業が、国産材と南洋材の複合型枠用合板の生産を開始
 石巻合板工業(宮城県、野田章三社長)は、宮城県産杉主体に一部同産アカ松も含む間伐材を芯・添え芯(表裏面は南洋材)をしようした複合コンクリート型枠用合板「スギコン」(商品名)の生産を8月から開始した。(14年8月22日付)

戸建て住宅用制震テープで建物変形2分の1へ
 アイディールブレーン(東京都、佐藤孝典社長)は住宅の柱と内装用石膏ボードの間に挟むだけで地震時の建物変形を約2分の1に低減させる制震テープを商品化した。テープは、厚さ1mmの両面粘着テープで素材は粘弾性体(ブチルゴム系)で、高層ビル用の制振装置に用いられているもの。商品は、ナイス、日本ベニア、ジャパン建材を通じて住宅メーカーや中小工務店に向けて販売を行う。(平成14年8月21日付)

杉と米松の異種樹種集成材を商品化
   山佐木材(佐々木幸久社長)と中国木材(堀川保幸社長)が共同で研究開発を進めていた国産材杉と米松を使った異樹種構造用集成材が7月29日付けで日本合板検査会からJAS製品の製造認可を取得、これにより供給体制が整った。製品は表裏方向に強度の高い米松ラミナを、内側に杉ラミナを配置したものだが、これを手始めに様々な組み合わせも想定される。(14年8月22日付)

石巻合板工業が、国産材と南洋材の複合型枠用合板の生産を開始
 石巻合板工業(宮城県、野田章三社長)は、宮城県産杉主体に一部同産アカ松も含む間伐材を芯・添え芯(表裏面は南洋材)をしようした複合コンクリート型枠用合板「スギコン」(商品名)の生産を8月から開始した。(14年8月22日付)

戸建て住宅用制震テープで建物変形2分の1へ
 アイディールブレーン(東京都、佐藤孝典社長)は住宅の柱と内装用石膏ボードの間に挟むだけで地震時の建物変形を約2分の1に低減させる制震テープを商品化した。テープは、厚さ1mmの両面粘着テープで素材は粘弾性体(ブチルゴム系)で、高層ビル用の制振装置に用いられているもの。商品は、ナイス、日本ベニア、ジャパン建材を通じて住宅メーカーや中小工務店に向けて販売を行う。(平成14年8月21日付)

アイカ工業がメラミン化粧板廃棄物を有効活用に
 アイカ工業は、メラミン化粧板の生産工程から排出される廃棄物を粉砕して瓦の原料とするリサイクルマテリアルの技術を確立した。従来は廃棄物を焼却などし、埋め立てされた。新技術は、瓦用配合粘土にメラミン化粧板粉砕物を0・1〜10%添加し、瓦の軽量化と曲げ強度の向上を実現したもの。(平成14年8月21日付)

バルト地域で影響力付ける
 欧州最大の製材会社、ストラエンソ・ティンバ−社は15日にエストニアで最大の製材、2次加工企業のASシルベスタ−社を買収することで両社が基本的に合意したと発表した。買収予定額は未発表。年末までに買収を完了する予定という。この買収でストラエンソ社の製材能力(年)は90万立方メートルが追加されて650万立方メートルになる。買収が終わった時点で新たに3製材所を建設する計画といいバルト諸国やロシアへの同社の影響力が急速に高まる。(14年8月20日付)

意欲有る政策の展開を求める
 日本林業経営者協会(古河久純会長)は、「森林・林業施策に対する提言」をまとめ加藤鉄夫林野庁長官に提出、その実現を要請した。ここでは、林業が危機的状態に陥っており林業経営の継続が難しくなって放棄林が増加していることなど林業の現状を訴え、持続的な経営が可能となるような強力な施策の展開を求めている。(14年8月20日付)

1週間工期の住宅を実現
 カトウ産業(島根県安来市、加藤正雄社長)は、接合金物工法の「メタルフィット工法」に脱着式内装仕上げパネル「パネルフィット」を組み合わせることで、上棟から1週間で内装仕上げまでを行い完工引渡し可能なことを実証実験の製かとして公表した。40坪、総2階建ての住宅が7日間で完成させることで施工費が約200万円節減できるという。(14年8月20日付)

木造住宅の施工解体の容易さを検証
 建築研究所は「木造建築物の再資源化・資源循環化技術の開発」プロジェクトを実施している。その一環として分別解体および再資源化し易いように設計、施工法などに工夫した在来軸組み工法によるモデル住宅の解体実験を実施した。実験では3タイプのモデルで施工性や解体のし安さが実証された。(14年8月20日付)

久我と久我産業が対等合併へ
 久我(大阪市、久我一郎社長、資本金1億5000万円)と久我産業(同、久我三郎社長、資本金3000万円)は、10月1日付けで対等合併することを明かにした。新社名は株式会社久我。資本金は9500万円。両社の合併は久我グループの経営資源を集中させてスリムで合理的な経営組織への転換が狙い。合併後は現在の久我の業務を不動産事業部に、久我産業の建材販売業務を住建事業部として行う。久我一郎氏が代表取締役会長に、久我三郎氏が代表取締役社長にそれぞれ就任する。(14年8月20日付)

輸入JAS型枠合板、関東で安値散見
 合板市況は、局地的に輸入コスト安の玉が入荷し、一時的な安値売りの動きがでている。今後、輸入コスト高の玉が入荷してくることで、輸入元は早い段階で900円(問屋着値、枚)台に値上げる姿勢。関東地区では、今後輸入JAS型枠用相場が再浮上するか正念場にたたされている。メーカー側も最低価格の確認を打ち出し、価格立て直しに躍起だ。(平成14年8月14日付)

キーイングホーム、資本増強含む経営改革
 木造注文住宅を建築するキーイングホーム(大阪市、小林幸夫社長)は、抜本的経営改革の実施を8月12日に決議、15年2月に償還予定の普通社債15億円の資金調達を第三者割当増資(5億円)と転換社債の発行(10億円)などにより行うことを決め、投資会社の東京ファイナンシャルグループから総額15億円規模の支援を受けることを検討している。(平成14年8月14日付)

バイオマス・ニッポン戦略骨子発表
 農林水産省はこのほど、木質系廃材・未利用材、家畜排泄物などの動植物や微生物、有機性廃棄物からエネルギー及び製品を得るバイオマス利活用に関する戦略を定め、「バイオマス・ニッポン総合戦略」の骨子をまとめ発表した。早期実現に向け、具体策とスケジュールなど総合戦略を今年中に策定する。(平成14年8月14日付)

ウッドピアハウスがモデルハウス建設
 ウッドピア松坂協同組合(三重県松阪)の住宅販売部門であるウッドピアハウス(同、田中善彦社長)では、市内阿形町に初のモデルハウスを建設中、今年10月に完成予定で、純国産材木造住宅の販売を本格化する方針だ。同社は、「ウッドピア松阪」の構成団体のひとつで、コンビナート内で生産・加工された木材製品を使った自由設計住宅ウッドピアハウスの設計施工・販売を主業務とする。(平成14年8月14日付)

乾燥機5台を整備、みかも地区木材乾燥協組
 栃木県南部の国産材製材工場5社がみかも地区木材乾燥協同組合を立ち上げた。林構事業を活用し、国や県からの助成で木材乾燥機を取得。組合員5社にリース方式で貸し付ける。機種はいずれもエノ産業(北海道)製。組合員企業は乾燥材の供給体制整備の遅れに危機感を抱いており、今回の助成事業に参加した。(8月13日付)

農林水産省、ホルムアルデヒド放散基準厳しい値を設定
 農林水産省はこのほど、農林物資規格(JAS)調査委員会を開き、フローング、集成材などのJAS規格の改正及び普通合板等の規格廃止とこれに伴う合板規格の制定等について部会を了認を得た。これによりホルムアルデヒド放散量の上位基準の追加と表示記号の改正、現行の合板9規格の見直しによる合板5規格への改編・制定が所定の手続きを経て遅くても今年度内に施工される運び。(14年8月10日付)

国産材原木、やっと全面高
 国産材原木価格は杉・桧ともに全面高。6月中旬以降の入梅から約2ヶ月間にわたる出材減で、製品市場の荷動きが緩慢なため手当てを控えていた製材筋もさすがに手当てに動き出し、杉・桧全ての品目で相場が底離れ。ただ杉柱取りの最安値は7900円(群馬)と依然1万円以下の値段に留まっている。(14年8月9日付)

集成管柱、9月出荷から1段高
 国産集成管柱大手各社は9月出荷分から1段高を実施、主力の105_角(Wウッド、5層、JAS)で1850円(1次販売店着、1本)となる。製造各社とも活発な引き合いが続く一方、原料となるラミナ供給がタイトで生産を引き上げられず、受注に対する納期遅れが解消していない。欧州産を主力とする輸入集成管柱供給が低調に終始しており、当面、内外産集成管柱の需給はタイトな状況が続く見通し。(14年8月9日付)

静岡で杉合板開発協議会が発足
 静岡県下の学識者、官庁、合板工場による「杉合板開発協議会」がこのほど、発足した。地球環境にやさしい合板、そして静岡県産杉材を利用した杉合板を開発し、県産材需要促進につなぐのが目的。国等が補助する「木材利用推進総合対策事業」の一環で静岡県合板工業組合が窓口となる研究組織。(14年8月8日付)

県産材桧5寸角モデル住宅を建設中
 小売り・住宅建設の羽鳥製材所(群馬県、羽鳥静男社長)は、同社隣接地に県産材の桧5寸角通し柱、セルロースファイバーなどを使った木造2階建て、延べ床面積34坪のモデル住宅を建設中。材木店の特徴を生かし、地域に根差した家造りを行っており、住宅分野への比重を強めている(14年8月8日付)

大倉工業が、1次破砕物受け入れ開始
 大倉工業(香川県、石黒治也社長)は三豊郡詫間町にあるパーティクルボード生産工場に、約2億円を投資し、破砕設備及び異物除去装置のラインを設置。第1次破砕物の受け入れを今月から開始した。同社ではこれにより、パーティクルボード原料の調達窓口を広げるとともに、コスト削減による競争力の強化を目指す。(14年8月8日付)

日本版NAHB、地域マスター工務店登録運動開始へ
  工務店の情報公開を進め、消費者に安心して工事店を選定してもらうためのインフラを構築する「地域マスター工務店登録運動」が始まる。9月3日に発起人会を開催予定で、15年度中に1000社の工務店登録をめざす。登録店は高品質な住宅の建築技術を保持することを明確化。ホームページ上で消費者への情報提供を行なう。発起人会の世話人は「日本のNAHB(全米ホームビルダー協会)のような組織にしたい」と意気込む。(8月7日付)

MIZDAS供給販売態勢を拡充
 住友林業(東京都、矢野龍社長)は、関西・北陸地区を対象にしたMIZDAS杉・桧構造材の販売提携先として辻井木材グループなど6社を選定し、本格的な販売を開始した。供給先製材工場も当初の5社から9社に拡大し、安定供給態勢が整備されている。MIZDAS乾燥構造材は今春から住友林業によって販売開始され、同社が開発した新木材乾燥技術MIZDASで適切に乾燥処理された杉、桧構造用集成材。(平成14年8月7日付)

日本版NAHB、地域マスター工務店登録運動開始へ
  工務店の情報公開を進め、消費者に安心して工事店を選定してもらうためのインフラを構築する「地域マスター工務店登録運動」が始まる。9月3日に発起人会を開催予定で、15年度中に1000社の工務店登録をめざす。登録店は高品質な住宅の建築技術を保持することを明確化。ホームページ上で消費者への情報提供を行なう。発起人会の世話人は「日本のNAHB(全米ホームビルダー協会)のような組織にしたい」と意気込む。(8月7日付)

MIZDAS供給販売態勢を拡充
 住友林業(東京都、矢野龍社長)は、関西・北陸地区を対象にしたMIZDAS杉・桧構造材の販売提携先として辻井木材グループなど6社を選定し、本格的な販売を開始した。供給先製材工場も当初の5社から9社に拡大し、安定供給態勢が整備されている。MIZDAS乾燥構造材は今春から住友林業によって販売開始され、同社が開発した新木材乾燥技術MIZDASで適切に乾燥処理された杉、桧構造用集成材。(平成14年8月7日付)

宮崎県産杉の中国輸出で報告書作成へ
  宮崎県は7月19〜31日の13日間に、県産材の中国輸出に関して2回目となる調査団を派遣し、近く報告書をまとめる方針。調査団は実務班と行政班で構成され、福建省や四川省で県産杉のPRを行うと共に北京の行政、研究機関で中国国内の木材流通や需給動向、林業政策などを調査した。また、県森連は9月に福建省で林業関係者会合に出席し、11月には同アモイ市で木材・林産品の国際交易会へ出展を予定している。(平成14年8月7日付)

ルポ 成長続ける大連木材産業
 他産業とともに木材産業も中国への関心は日増しに高まっている。労働集約型の産業ではとくに中国の低廉な労働力は魅力で、起死回生のビジネスチャンスを求め、木材業者も大陸へ駆り立てられている。このルポで、局地的な港町・大連を巡った中国木材事情の一端を探っていく。(平成14年8月7日付)

国土交通省がシックハウス対策技術的基準の試案を発表
 国土交通省は建築基準法関係シックハウス対策技術的基準の試案を発表した。クロルピリホスの居室を有する建築物への使用禁止と、ホルムアルデヒドに関する建築材料及び換気設備の規制として、高い気密性を有する構造方法での換気設備の設置義務と、ホルムアルデヒド放散量に応じた建築材料の使用制限を設けていくもの。(14年8月6日付)

ストラ・エンソ、ロシアに製材2工場建設
 欧州最大の製材会社ストラ・エンソ・ティンバ−社はこのほど、ロシアで2つの大型製材工場を建設すると発表した。近年、欧州企業のロシア、バルト諸国への工場設備投資が活発で、当該諸国の豊富な森林資源、低廉な労働コストに着目し、北欧勢を軸に有力社の進出が相次いでいる。特にフィンランド勢は自国内の慢性的な原木高製品安が製材部門収益を悪化させており、その点からも国外投資に活路を見出そうとしている。(14年8月6日付)

日新、杉合板を受注生産
 広・針葉樹合板や台板、特寸・長尺合板メーカーの日新グループ(本部=島根県松江市)では、グループ企業の長尺針葉樹合板工場の鞄新(鳥取県境港市、又賀航一社長)で、8月旧盆前から受注生産による杉合板の本格的な生産、販売を開始する。すでに島根木材加工利用研究会(田部アセチレン謝恩財団内)等で、杉合板の製造試験や強度、含水等のデータを蓄積。杉合板はいつでも製造できるレベルにはあったが、このほど原木供給と価格面で日新が希望する最低限レベルまで来たことから本格生産に踏み切る。(14年8月6日付)


大阪木材市場が最終市
 先日市売部門の廃止を発表した大阪木材市場(大阪府八尾市、松尾恵央社長)は7月30日に「最終市」を開催、多数の買い方が集まり、幕を閉じる市売を惜しんだ。今後、付売に専念し新たな事業展開を図る。(14年8月6日付)

プレカット、8月はペースダウン
 本紙が実施したプレカット稼動状況調査によると、8月は旧盆休みもあって受注92.9%と7月実績から9.2ポイントも低下、フル稼働状態だったプレカットもペースダウンしそう。しかし、9月は再び101.0%と回復する見通し。集成管柱の値上がりと品不足で各工場とも材の確保と売値転嫁に苦戦している。(14年8月3日付)

窯業系サイディング生産量、4分の3まで減る
 サイディングの需要は好調とはいえないまでも、5月からはゆるやかな回復に向かっている。ただメーカーは「これもいつまで続くか分からない。先の需要環境は不透明」とみており、生産を引き締める姿勢だ。6月の窯業系サイディング生産量は868万3000平方bで、前年同月比23.9%減と、ほぼ4分の3まで落ち込んだ。(14年8月3日付)

静岡木材市場が市売部門を閉鎖
 静岡木材市場(静岡市国吉田、笠野義男社長)はこのほど、同社の市売部門を閉鎖することを発表した。近年の市売市場が抱えている販売額、材価の低迷、買い方の減少などに代表される既存流通の衰退に抗しきれず、昭和29年の創設以来48年の歴史を持つ同社も幕を下ろすこととなった。今後は不動産管理を業務主体としていくほか、これまでの仕入れ、販売ルートを存続させるべく静岡市内の大手製材会社と社員引きうけを交渉中としている。(14年8月3日付)

AFPの枠組みが成立
  日本とインドネシアの両国政府が創設を呼びかける「アジア森林パートナーシップ(AFP)」の枠組みがこのほど、都内で開催された政府間非公式会合で合意に達した。出席した各国代表や国際機関などは、この大枠を持ち帰り協議後、8月9日までに参加・不参加の意向を表明する。また、日本政府は南アフリカで今月開かれるヨハネスブルクサミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議)の会期中にもAFPを正式に発足させる考えで、アジアにおける持続可能な森林経営を促進し、急速に進行する森林劣化に歯止めをかけ、違法伐採などの問題改善に取り組んでいく。(14年8月2日付)

大連田中木材の第2工場が稼動開始
 中国日系企業で構造用集成材製造の大連田中木材有限公司(遼寧省大連市金州区、田中英雄董事長)は、今月から第2工場の稼動を開始した。当初はアカ松主力の製材を行い、秋口をめどに集成材ラインを増設する。昨今、欧州産地の供給タイトや値上がりが顕在化しているなか「量的充実を図り、競争力のある精度・性能の高い製品を生産していく」(田中董事長)のが狙い。(14年8月2日付)

カキの貝殻を原料にホルマリン吸収塗料を開発
津田産業グループの津田木材工業(大阪市、津田潮社長)は、カキの貝殻成分の効果で室内のホルムアルデヒドを吸収する健康塗料「スーパー・ダッシュル」を開発、今年8月末に神戸で開催する「TSUDAダイナミック・フェア2002」で新商品として販売に移す。天然素材をリサイクル利用し、低ホル化など健康志向に対応してよりよい住環境を提供するのが狙いだ。(14年8月1日付)

ホームセンターを核にリフォーム部門拡充へ
 住宅資材販売の岡崎製材(愛知県、八田欣也社長)は、本社敷地内で展開するホームセンター「ハンズ」を核にリフォーム部門の拡充と国産材コーナー、ムクテーブル板などの自然素材戦略を強化する。(14年8月1日付)

今年上半期新設住宅着工、貸家が牽引し前年並みの56・5万戸に
 今年上半期(1〜6月)の新設住宅着工数は前年同期比で0・9%増の56万5465戸と、ほぼ前年並みの水準を維持。貸家マンションが牽引したが、その半面では戸建ては不振が続いており、木造は24万戸、4・8%減となった。6月の新設住宅着工数は、持ち家が3カ月ぶりに減少したが、貸家、分譲は引き続き増加したために全体では2カ月連続の増加の10万1502戸となった。(14年8月1日付)

ナイスサポート会員向けのプロジェクトファイナンス出来高払い制度を発表
 ハウスシステム・ソリューション(=HOUSYS、東京都、津野浩一社長)は、ナイスのサポート会員向け「ナイスCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)会員制度をこのほど、発表した。同社は5月に設立された出来高払いによる新しい住宅金融会社で、施主の住宅ローンの融資予約を前提に、提携金融機関から、工事代金を早期融資し、4回の検査に合わせて出来高分を支い、住宅竣工後の住宅ローン実行により返済するプロジェクトファイナンス方式をとるもの。(14年8月1日付)