日刊木材新聞 15年9月




商品特集・シックハウス対策建材L塗料
規制対象外でもF☆☆☆☆取得の動き
トルエン・キシレン対策が今後の課題

   改正建築基準法で規制対象となる塗料は、内装合成樹脂エマルジョン系塗料、軽量骨材仕上げ材などのユリア樹脂を用いたものや、メラミン、フェノールなどの樹脂、ホルムアルデヒド系防腐剤を使った商品。アクリル、塩化樹脂系、自然塗料などは規制対象外だが、☆印のない商品は消費者の不安をかきたてるとして、使用をさける動きもあることで「なるべくならF☆☆☆☆を取りたい」というのが今の流れになっている。今回はトーヨーマテリア「シッケンズ」、アーテック工房「ヘルスコート」、玄々化学工業、吉田製油所「アグライア」、ビオファジャパン、ケリーモア「エンバイロ・コート」、セラリカ野田、イヌイ「アクアシリーズ」、イケダコーポレーション「リボス」、エスケー化研などを紹介。(詳細は日刊木材新聞15年9月27日付け4,5,6面で)


建材版・展示会で並ぶ一押し商品
売上向上・認知上昇、試作品の見極めも

  写真:家具をはじめ、アジア調は若手に人気 先ごろ都内で開催されたナイス(横浜市、平田恒一郎社長)とジャパン建材(東京都、中本敏宏社長)の展示即売会で見た注目の商品を紹介。ノダの曲面ドア、パルの「アジンテイストセレクション」、大建工業のマイナスイオン発生天井材「イオニカ」、ニチハのセルフクリーニング機能を持った外装材、サンウエーブ工業のリフォーム向け住器などについて取り上げた。(詳細は日刊木材新聞15年9月26日付け4,5面で)


米材丸太で産地価格続伸
船運賃高騰、船腹確保難も

   米材丸太の対日輸出価格が急上昇している。フレート高や用船確保で苦戦もし、コスト吸収が大きな課題。円高進行が進んでいるものの、続騰する産地値やフレート高を全く国内販価に反映できておらず、とくに中小内陸製材工場向け商材ルートは厳しい局面にある。(詳細は日刊木材新聞15年9月27日付1面で)


中国木材、大幅な増収増益
ドライビーム38万立方メートルを販売

  表:中国木材増収増益 中国木材(広島県、堀川保幸社長)の平成15年6月期(50期)決算は大幅な増収増益になった。売上高530億円、税引前当期利益32億3100万円は過去最高。増収増益の背景は、ドライビーム(乾燥平角)の販売量増や人工乾燥設備の稼働率アップによる製造経費の大幅削減によるもの。(詳細は日刊木材新聞15年9月27日付8面で)


シガウッド、2×4プレカットライン更新へ
月次2000坪態勢へ

  写真:新規導入された自動カット墨つけ機 シガウッド(滋賀県、高橋文夫社長)は3000万円の投資で2×4プレカットラインを更新。従来は月間1500坪の生産能力だったが、これで20〜30%アップの増強へ。2000坪態勢から、地域密着の営業で販売強化に動く考え。(詳細は日刊木材新聞15年9月27日付8面で)


ポラテック、2×4パネル生産を水海道へ拡大移転
12月めどに月産50棟を計画

   ポラテック(埼玉県、中内俊三社長)は、グループ会社のグローバルホーム(同)の東川口の2×4パネル工場を茨城の水海道工場へ拡大移転することを明らかにした。ポラスグループでは年間500棟弱の2×4住宅の供給を行っているが、グループ以外のプレカット関係の取引先住宅会社などの2×4住宅のパネル供給なども積極的に受け入れていく方針。12月頃をめどに2×4パネル月産50棟を目指していく。(詳細は日刊木材新聞15年9月26日付け8面で)


FFI社、アカ松高次元加工材を対日輸出
内装材主力に月間200立方メートル

   米ロ合弁製材のファースト・フォレスト・インターナショナル社(=FFI社、ロシア沿海州ウラジオストック、ウラジミール・ベロフ社長)は内装材など北洋材アカ松高次元加工製品の対日輸出に乗り出す。建築基準法の改正に伴いシックハウス対策の規制が強化されるなか、加工精度を上げつつ日本市場の要求に応じられる質の高い製品供給と新たな市場開拓が狙い。(詳細は日刊木材新聞15年9月26日付け8面で)


接着剤工場が来月稼動へ(オーシカの中国合弁会社)
来年4月には第2工場も

   オーシカ(東京都、水谷新社長)は中国合弁会社・張家港源勝化学工業有限公司の接着剤工場が10月にも稼働することを明らかにした。当初生産能力は年間16万トン、第一段階ではその半分の8万トンを生産し地元の合板、建材、家具・木工メーカーに供給を開始する。またエマルジョン樹脂接着剤プラントも来年4月に操業を開始する。中国では数少ない接着剤の総合加工プラントが完成することになる。(詳しくは日刊木材新聞15年9月25日付け1面)


林産物・地価低迷が響く――14年度国有林野事業決算
収支差はプラス52億円に

   林野庁の14年度国有林野事業決算は、材価低迷と土地需要の冷え込みから事業収入はマイナスで、一般会計の受け入れと借入金の増加により、収入は2966億円(前年度比276億円増)となった。一方の支出は、国有林での公益的機能発揮に努めながら職員削減や経費節減を図ったが、利子・償還金が増加し、支出合計は2914億円(同235億円増)にのぼった。これにより、14年度の収支差はプラス52億円(同41億円増)となった。(詳しくは日刊木材新聞15年9月25日付け1面)


市売改革を大胆に断行(西垣林業名古屋市場)
建材・住設取扱いに進出

   西垣林業名古屋市場(名古屋市、西垣泰幸社長)が44年続いた木材扱いのみを捨て、建材・住設を取り込んだ複合販売に踏み切る。松下電工、大建工業、パル、ウッドワン、ニチハ、TOTOなど有力メーカー30社とこのほど取引先契約を結んだ。同市場では3年前からIT商流への進出、プレカット事業部の新設、ビルダー同行市および月1回のオープンサタデー開催、そして販売店への1日市場開放などの改革を進めていた。複合販売開始は11月15日のウッドフェアで、建材・住設メーカーが集結して行う。並行して市場の商品配列も抜本的に改善する予定。(詳しくは日刊木材新聞15年9月25日付け8面)


イケヤグループ、ザウス跡地を取得
来年9月に日本1号店開店

  写真:店舗イメージ スウェーデンの大手家具メーカーであるイケヤクループは、千葉県船橋市の「ららぽーとスキードームザウス」の跡地の一部、約4万2500平方メートルの取得決定を明らかにした。日本での第1号店として05年9月の開店させる予定。また首都圏および関西地区にそれぞれ4〜6店の展開を計画している。同社は欧州を中心に北米、アジア、オーストラリアなど世界31カ国に186店を展開している世界最大手の家具メーカー。80人を超えるデザイナーや世界55カ国・約1600のサプライヤーによる生産体制、世界33カ所・43拠点での仕入れ部門などにより高品質のオリジナル製品を提供している。日本では昨年7月に日本法人イケヤ・ジャパンを設立し、1号店の用地選定を行っていた。(詳しくは日刊木材新聞15年9月25日付け8面)


海外機関のデータで性能評価が可能に
指定期間との契約で

   国土交通省建築指導課は9月12日付で「海外試験機関における試験結果を用いたホルムアルデヒド発散量建築材料の性能評価について」通知した。国の指定性能評価機関が海外の試験機関と契約を結ぶことにより、海外試験機関の試験データをもとにした性能評価を可能として、この業務に関わるガイドラインを示した。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月23日1面で)


ナイスわくわくフェア福岡ドーム特集
過去最高5万7778人来場

   ナイス(横浜市、平田恒一郎社長)は西日本初開催となる総合住宅資材展示会「ナイスわくわくフェア福岡ドーム・住まいの構造改革」を13〜15日の3日間開催した。来場者、売上目標ともに初日でクリアしたという盛況振りをみせたフェアの模様を1ぺージを使って特集する。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月23日6面で)


吉田製油所、防腐剤規制にらみ代替品拡販へ
有害成分なし

   自然塗料や木材防虫剤などを扱う吉田製油所(東京都台東区、吉田善彦社長)は、クレオソート油製品の代替として「九三七一(くさんない)」「クレオトップ」「クレオソート油R」を用意し、今月から販売強化を図る。クレオソート油の規制強化を見越したもの。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月23日8面で)


中国法人の河南発達木業
ムク床材市場に本格参入

   フローリング製造の河南発達木業(河南省、敦炬総経理)が日本の床材市場に本格的に参入する。今月中旬から日本事務所(神戸市、杜樹忱所長兼副総経理)に常設展示場を開設、「中国メーカー直送の天然ムク床材を安価で普及させていく」としている。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月23日1面で)


特集・創刊15000号
時代を変えたあの出来事!
成長企業の軌跡など

  写真:木材統制の解除によって木材産業はおのおのの道を歩みはじめた 日刊木材新聞は前身の「木材タイムス」として昭和20年10月10日に創刊以来、平成15年9月17日付けで通巻15000号を達成した。日刊木材新聞の歴史は戦後の日本の木材産業の歴史を追い続けてきたものでもあり、創刊15000号記念特集として戦後の「住宅資材の変遷」、「時代を変えたあの出来事」、「成長企業の軌跡」、「ヒット商品の裏側」、「2020年業界大予測」、「時代を創る100人」などの特集を9月17日付け、18日付けの2日間に渡り32ページの増刷版として掲載した。(詳細は日刊木材新聞平成15年9月17日、18日付けで)


ハザマ・淡路技建、軽量衝撃音対策等級に対応
乾式遮音2重床で共同開発

  写真:乾式二重床工法 プロフレラーCシリーズ区分に適合(間組・淡路技建) ゼネコンの間組(ハザマ、東京、新名順一社長)と淡路技建(茨城県、梯鉄也社長)は共同で、住宅性能表示制度で規定する「居室に係わる上下階との界床の軽量床衝撃音遮音性能」における「床仕上構造区分」の区分1から4までの4区分にそれぞれ適合する乾式遮音2重床工法を開発。これで軽量床衝撃音対策等級の全てに対応する。国交省の定める遮音構造認定を取得した後、年間20万平方メートルの出荷を計画している。(詳細は日刊木材新聞平成15年9月20日付け1面で)


国交省、性能表示で防犯性を検討
全建連セミナーで表明

  写真:講演する石坂課長補佐 石坂聡国土交通省生産課長補佐は都内で開催された全建連のセミナーで、品確法の性能表示制度について「防犯性能」の追加を検討していることを明らかにした。既に警察や関連業界団体との会議や実験を実施しているという。(詳細は日刊木材新聞平成15年9月20日付け8面で)


ストゥーラエンソティンバー社、さらなる市場シェア拡大追求
10年間で100万立方メートルの対日供給に

   欧州最大の製材会社ストゥーラエンソティンバー社(フィンランド、ポルボー)のペーター・キッキンガー社長をはじめとした同社経営幹部がこのほど来日。17日、都内に取引先を招き、日本市場への取り組みをはじめとした同社の経営方針を発表した。同社は日本向け製材・2次加工・構造用集成材供給では10年間の歴史だが、年間100万立方メートル規模に急拡大しており、P・キッキンガー社長は「木材製品事業で世界のベストを目指す」とし、日本市場に対しても取引先との協調を軸に、さらなるシェア拡大を追求していくと述べた。(詳細は日刊木材新聞平成15年9月19日1面で)


高橋林産、複合構造用ハイブリットランバーを開発
合板とKD製材を接合

  写真:複合構造材ハイブリッドランバー プレカット製材、カラ松LVL製造の高橋林産(釧路郡阿寒町、高橋亘社長)は、合板を芯材に製材を両側に接着した乾燥複合構造材「ハイブリットランバー」を開発した。同製品は針葉樹構造用合板(カラ松)の積層材による芯材を2×4製材(SPF)、道産エゾ・トド・カラ松KD製材で両側からCN釘75で仮接合したあとコールドプレスまた、高周波プレスで接着。接着剤は水性高分子イソシアネート系を使用し、F☆☆☆☆相当。(詳細は日刊木材新聞平成15年9月19日8面で)


フレッチャー全林区売却、林業経営から離脱
米投資会社に約480億円で

   フレッチャー・チャレンジ・フォレスト(FCF、サー・ドライデン・スプリング会長)は、同社保有林地及び林産物を米投資会社のキャンプベルグループに6億8500万NZドル(約479億5000万円)で売却することに合意、年末までに最終決定する。この結果FCFは自社林区に対する自前の林業経営から離脱し、各種林産業請負(コントラクター)または木材輸出企業として再出発する。なお保育する製材・加工工場は運営していく。(詳しくは日刊木材新聞平成15年9月18日付け1面)


東松山をパネル専門の工場に(ウイング)
需要増加に対応

   2×4コンポーネント大手のウイング(東京都、羽山英男社長)は、東松山(埼玉県)の流通拠点をパネル専門の工場にしていく計画を明らかにした。増加するパネル需要に対応する。専用ライン等は導入せず、極力コストを抑えた形で月間30〜40棟のパネル生産を行い、白井工場(千葉県)と2工場で関東地区だけで月間450棟、うちパネルを70〜80棟に拡大していく計画。福岡工場も生産量を引き上げ、さらに仙台工場も来年秋頃には着工し、東北から北関東市場向けのバネル生産拠点とする予定。(詳しくは日刊木材新聞平成15年9月18日付け1面)


創刊1万5000号記念特集号第2号
読み応えあり大増32ページ

   創刊1万5000号記念特集号第2号は大増32ページ。当社が総力をあげて取り組んだ各特集内容は、▽2〜7面「2020年業界大予想」▽8〜14面「時代を創る100人(上)▽16〜18面「成長企業の軌跡(下)」▽20〜22面「ヒット商品の裏側(下)」▽24面中国支社特集「広島米ツガ製材 乾燥に力点」▽26面秋田支局特集「生き残り賭ける林業県秋田」▽28面九州支社特集「新たな需要喚起策を追う」▽30面前橋支局特集「群馬、高まる県産材ニーズ」。(詳しくは日刊木材新聞平成15年9月18日付け)


セイホク、豪で植林事業に参画
次世代の原料戦略に対応

   セイホク(東京都、井上篤博社長)がオーストラリアの植林事業に参画する。同地植林会社の株式の10%を取得し今後の植林活動を支援する一方、合板やMDF原料の恒久的確保を目指す。井上篤博社長は「この事業はわが社の理念である地球環境保護に沿うもの。原料確保の面でも『育成し調達する』といった視点を取り込むことで新たな事業戦略を構築できると思う」と語っている。(詳しくは日刊木材新聞平成15年9月17日付け1面)


三ツワ、清水工場のプレカットライン一新
月産100棟体制へ

   三ツワ(静岡県、中原靖雄社長)はこのほど、清水プレカット工場の構造材加工ラインを更新し、50〜60棟の月産体制を100棟へ引き上げた。今後、2シフト操業を標準化し、おう盛な首都圏のプレカット需要に迅速に対応するとしている。清水工場は昭和59年に開設された同社の第1号プレカット拠点だが、現在は茨城県の金砂郷プレカット工場の比重が高くなり、外注加工の取りまとめを含めたサブ工場的な運営を行っていた。(詳しくは日刊木材新聞平成15年9月17日付け1面)


特集・合板・LVLメーカー キーテック
顧客のニーズに応える
多品種少量生産で短納期を実現

 
写真:キーテックのLVLの2次接着ライン
写真:高級品質でF☆☆☆☆にも対応
 合板・LVLメーカーのキーテック(東京都、篠宮喜八郎社長)は、前身の晴海プライウッド等の設立から今年で45年目を迎えた。南洋材合板と構造用LVL「キーラム」を中心とした2大柱を主体に製造・販売をしており、一歩先の需要動向を視野に入れた製品をいち早く取り入れ、多品種少量生産を短納期で実践するなど顧客ニーズに応えている。合板部門では平成13年には全量Fc0化に移行。今年3月にはJAS改正と同時にF☆☆☆☆品の生産も開始、現在はF☆☆☆☆比率は70〜80%まで達している。また、低ホル化時代を先取りして、今春から高級防虫合板「虫ヨラズ」の生産販売を開始。構造用LVL「キーラム」は軸材等に用いる場合は建築基準法の規制対象外だが、現し工法にも使用できるよう全量F☆☆☆☆で供給するなどあらゆる工法にも対応できるようにしている。(詳細は日刊木材新聞15年9月10日付け5面で)


ナイス、建材問屋と卸会社設立
京滋地区で営業強化

   ナイス(横浜市、平田恒一郎社長)は12日、建材問屋のザイコー(京都市、竹内幸司社長)と共同出資し、建材卸会社を設立することを表明。新会社に対して、ナイスが資材供給を強化するほか、営業ノウハウも注入し、京滋方面の事業強化を実施する。資本金は1000万円を予定するが、出資比率や社名などは未定。会長にはザイコー社長が就任し、社長には日暮清ナイス取締役資材事業本部副部長が就任する予定という。(詳しくは、日刊木材新聞15年9月13日付け1面で)


鹿児島で大型国産材メーカー合理化へ
県業界の改革を牽引

  写真 鹿児島県の国産材メーカーが相次いで生産、流通の合理化に動き始めた。ベネフィット森林資源協同組合、南薩摩木材加工センター、北さつま事業協同組合の各社が、原木を森林組合や素材生産業者から直接調達し、製材品をプレカット工場や住宅会社に直接販売する仕組みを導入。間接経費の削減による収益力の強化や需要家と供給者の双方の接点を持つことでサプライチェーンの最適化を図る狙い。(詳しくは、日刊木材新聞15年9月13日付け8面で)


インドネシア、密輸問題でシンガポール、マレーシアなど批判
違法伐採、温床は国際需要

   9月8日にインドネシアで開催された国際林業研究センター(CIFOR)の10周年記念行事で、インドネシアのプラコサ林業大臣がいっこうに減少しない密輸丸太について言及。シンガーポール、マレーシア、中国がインドネシア産丸太を密輸し続けていると名指しで批判した。記念行事ではプラコサ大臣がスピーチし、3ヵ国が相当量の違法丸太を密輸していると批判。翌10日に同氏は、10月初旬にシンガポール、マレーシアを急拠訪問すると表明し、英国や中国、EU諸国と締結した不法伐採排除の2国間協定を進めたい、と現地紙に述べた。(詳細は平成15年9月12日付け1面で)


銘建工業、新流通センターが稼動
ラミナを中心に5万立方メートル規模

   銘建工業(岡山県、安東俊夫社長)は、本社工場にほど近い久世町内に建設を進めている「真庭流通センター」が一部完成し、先ごろ供用を開始した。同センターは岡山県が造成・分譲した真庭産業団地内にあり、9月初旬時点では9棟の倉庫上屋と管理棟が完成し、8月20日の共用を始めている。このほかにも倉庫の建設は進められており、最終的な規模は現在の2倍にあたる延べ面積約2万8000平方メートル、軒高9メートルの空間はおよそ5万立方メートルの容量になる予定。(詳細は平成15年9月12日付け1面で)


サナダ、パネル量産体制充実へ
ライン自動化など設備増強

   寸法精度の高い構造躯体パネル生産で知られる2×4プレカットのサナダ(兵庫県、眞田其四男社長)は大手ハウスメーカー、一般工務店の受注拡大に向け、10月中旬に自動化ライン、来年1月にプレカット機の増設を予定しており、設備増強によるパネルの量産化体制の充実を図る。(詳細は平成15年9月12日付け8面で)


Rパイン集成材ラミナの供給拡大――ユナイテッド・ソーミルズ社
ロシア北西部に大型新工場

   欧州第2位の複合林産大手UPMキュンメネ社(フィンランド)の製材品事業子会社ユナイテッド・ソーミルズ社(カリ・アンティライネン社長)のエドワード・ロビンソン常務(販売・市場開発担当)は、「日本は当社にとり最重要市場のひとつである」として、中・長期的な視点で市場拡大を目指すとした。とくに北欧産レッドパイン製材・2次加工材生産は欧州最大手に位置し、日本向けについてもRパインを需要開発の核とする。また、04年1月にはロシア北西部に建設中の大型製材工場が生産開始の予定で、同工場からのホワイトウッド製材対日出荷も検討していくとした。同社の今年の対日出荷量は6万立方メートルだが、04年は8〜9万立方メートルを目指す。(詳しくは日刊木材新聞15年9月11日付け1面)


NAFTA「関税適用の報拠、不十分」と判断
ITCへ差戻し 米加製材紛争は米国不利に

   北米自由貿易協定(NAFTA)は5日、米国市場向けカナダ産針葉樹製材に対し米国政府が実施している高率の輸入関税措置に疑義を表明した。米国側が主張する米国製材業界に対する損害のおそれという事実関係証明が不十分との判断で、NAFTAはこの問題を担当する米国国際貿易委員会(ITC)に100日の再調査期間を与え、差し戻した。カナダ針葉樹製材業界は02年5月下旬から米国市場向け出荷で平均27・2%の関税を適用され、大打撃を被っている。(詳しくは日刊木材新聞15年9月11日付け1面)


茨城県木住振協、活動開始
良質な木造住宅供給へ

   茨城県木造住宅振興協議会(会長=酒井宗衛酒井建設社長)がさきごろ設立。県内の木造住宅建築にかかわる林業・木材流通・大工・工務店など14社が、より良い住まいの安価供給に向けた活動を行う。地産地消をベースに工務店の工程合理化を進めていこうというもので、具体的には、見込み生産型の製材業に対して工務店グループが生産計画を示し、部材やモジュールの統一化などを図り、受注生産型に転換を目指していく。一般消費者向けには住宅づくりのポータルサイトを構築し、施主の了解のもとに県内の施工物件の図面を登録、データベース化を図っていく計画。エンドユーザー向けに伐採や木材市場の見学会などの開催も検討している。(詳しくは日刊木材新聞15年9月11日付け12面)


F☆☆☆☆全面採用や∨OC等の実測目立つ
ハウジング版「シックハウス規制がスタート(下)

   9月のハウジング版は「シックハウス規制がスタート」下編。改正建築基準法施行から2カ月余が過ぎ、思い切ったシックハウス規制のため住宅各社はそれぞれに独自対応している。標準仕様の変更や住宅価格の改定、ホルムアルデヒドにとどまらずトルエンの全棟実測確認などの例もあるが、総じてF☆☆☆☆製品の採用が目に付く。今回は地方の動きも交えてその動向に注目。掲載企業は和田工務店、三井ホーム、東新住建、東栄住宅、山根木材、秋本建設、カメヤグローバル、トヨタウッドユーホーム、松下孝建設。(詳しくは日刊木材新聞15年9月11日付け4〜9面)


桧3メートル柱取り4千円高
需給は依然として窮屈

   名古屋地区の桧柱取り丸太(並材)が一段と上昇、相場が高騰した6年前の消費税駆け込み以来の水準となってきた。5日開いた大手市場の特別市では桧3メートル柱取り(径級16〜18センチ、中玉)が3万3000〜4万円、仲値3万7000円と前月比4000円高。さらに営林署の公売材に至っては4万〜4万2000円と4万円台に突入し、9月入りしても引き続き強気配が衰えない。(詳しくは日刊木材新聞15年9月10日付け1面)


米ツガ注入AD・KD土台の販売開始
テクノウッドの乾燥設備増強

   清水港木材産業協同組合(神谷雄介理事長)のテクノウッド工場が乾燥設備を増設し、需要が高まるAD・KD土台の供給を始めた。従来は米ツガ注入土台グリン中心の生産だったが、高性能土台への関心が高まり、供給体制を整えた。今回導入した乾燥設備は超高温高速自動木材乾燥機(新柴設備)の省エネタイプで20・10立方メートル入り2基。従来と合わせて計4基となった。(詳しくは日刊木材新聞15年9月10日付け1面)


日本オスモ製品販社を設立
各種建材を開発・販売

   無公害木材保護塗料『オスモカラー』、木質建材『オスモホルツ』で知られる日本オスモはオスモ製品以外の製品を幅広く紹介するため、日本オスモのグループ会社として「エーデルジャパン」(資本金1000万円、松下忠義社長)をこのほど設立した。現在、新たな事業に向けて準備を進めており、10月1日から本格的にスタートする。(詳しくは日刊木材新聞15年9月10日付け8面)


国産材でFSC取得相次ぐ
龍神村森組、和歌山で初めて

   和歌山県のほぼ中央を東から西に流れる日高川の最上流部に位置する龍神村森林組合は、環境などに配慮した適切な森林管理を行う森林所有者などに与えられる国際的な森林認証(FSC認証)を8月15日付けで、和歌山県で初めて取得。本格的な事業への取り組みを開始した。同組合では平成14年からの5ヵ年計画で健全な森林資源の維持造成を図っており、今回はその一環。(詳しくは日刊木材新聞15年9月10日付け8面)


ラジアタ松対日コスト高目白押し
NZ丸太伐採削減、チリ運賃高

   ラジアタ松の丸太及び製材品の日本向け価格が先行き強含む公算が強まっている。NZ産丸太の現地価格はシッパーが2〜3ドル高の90ドル台(C&F)を要望。チリ製品も運賃高。9月積みは据え置かれたものの、10〜11月積みに数ドル高を反映したものになると思われる。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月9日付け1面で)


中部ダイジン産業、端材原料の集成材工場を開設
マンション用間柱などを製造

  写真:中部ダイジン産業 中部ダイジン(愛知県春日井市、服部一善社長)は、プレカット端材を原料とする集成材の製造工場を開設する。県内外のプレカット工場からWウッド集成管柱端材などを中間業者を通じて仕入れ、これをフィンガージョイント・再割してマンション向け間柱等の生産を行う。ライン整備費用は約2000万円。同社の製造業復帰は8年ぶり。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月9日付け8面で)


本田谷田部、木軸の小屋用用部材をキット化
   木材小売店の本田谷田部(茨城県つくば市、本田武社長)は、木軸工法による小屋の構造材セット「スケルトンハウスキット」をインターネットで販売している。6畳サイズなど小型だが、住宅用と同じプレカット工場で加工されたキットで、素人でも本格的な在来工法の家作りが体験できる。キットには土台から柱、タルキまでの部材ひと通りと金物、説明書を同梱する。価格は3畳16万円などで、全国に発送する。(詳細は、日刊木材新聞平成15年9月9日付け7面で)

カナダ林産業審議会・SPFプログラム
 2×4住宅建設資金100万円を抽選で3人にプレゼント

  写真:2×4住宅 カナダ林産業審議会(COFI)・SPFプログラムは、創立30周年を記念して、これから2×4工法で住宅を建築する消費者に「2×4工法・家づくり資金100万円プレゼント(抽選で3名様)」を実施する。このキャンペーンに参加希望の2×4ビルダーは、2×4関連団体としてCOFIに登録、ホームページ上でPRできる。条件はSPFデメンションランバーを使用する予定の住宅で、応募者本人が居住するために新築、購入した2×4戸建住宅で、16年3月31日までに竣工予定のものなど。詳細は、http://www.2x4.jp/index.shtml (詳しくは日刊木材新聞15年9月4日付2面で)


丸太・製材品ともに増加
上半期の外材輸入量

  表:NZ丸太輸出量 03年上半期の外材丸太、製材品の入荷は、共に昨年比で大幅に増加。総輸入量は2862億3675億円(前年比10.8%増)と伸びた。各産地ともに丸太・製材品、加工品で入荷が増加、とくに製材・加工で伸びが目立つ。製材の主産地、北米と欧州は過剰入荷から入荷抑制に働いた面もある。(詳しくは平成15年9月6日日刊木材新聞1面で)


丸太在庫払底、10工場以上で停止
BC州内陸の森林火災

   BC州内陸製材各社は、深刻な丸太供給減に直面、生産停止が相次いでいる。BC州の森林火災は依然として猛威をふるい、州政府側は広域森林地帯で最高レベルの入山禁止措置を発令した。規制はしばらく続くため、原料払底による製材の生産停止に追い込まれる工場も増加しそうだ。(詳しくは平成15年9月6日日刊木材新聞1面で)


NZ材丸太、アジア諸国の輸入増える
中国は通年200万立方メートルピッチ

   ニュージーランド林野庁が集計した上半期の丸太輸出量は、400万立方メートルと上半期ベースで過去最高を記録した。韓国、日本向けが伸び悩むなか、中国は増加。また、インド、フィリピンをはじめとしたアジア諸国の丸太輸入量が増えてきた。 (詳しくは平成15年9月6日日刊木材新聞8面で)


カネコ、炭化装置で特許
全国発売に乗り出す

  写真:カネコ炭化装置 カネコ(富山県、金子豊寿社長)は炭化する原料を内釜に入れてガス等で蒸し焼きにする部分で、このほど特許を取得。炭化装置を全国向けに本格発売する。バッジ式の炭化炉で、燃焼物と炭化炉を分離、乾留ガスを効率良く燃焼することで有毒ガスの発生を抑えることができるもの。(詳しくは平成15年9月6日日刊木材新聞8面で)


ユーロ反落で欧州材、産地価格強含み
先高観濃厚に

   欧州産針葉樹製材、構造用集成材のユーロ建て対日輸出価格が強含んでいる。国内需給緩和に伴う入荷抑制で在庫調整が進んだことに加え、ユーロが日本円に対し急反落したことで輸入機運が高まり、産地への引き合いが上向いてきたことによる。日本円や米国ドルに対するユーロ安はさらに進むとの見方が強く、産地価格は先高観が濃厚だ。(詳しくは日刊木材新聞15年9月5日付け1面で)


韓国で産直住宅
「かごしま材」輸出入で日韓事業者が業務協定

  写真:鹿児島県で行った調印式 韓国で日本の木材を使用った在来軸組住宅を販売しようと、鹿児島県木材・建築関連業者グループと韓国の事業グループは1日、鹿児島市で「かごしま材」の輸出入に関する業務協定に調印した。県内でプレカット加工した製材品を出荷し、現地業者が施工を手掛ける、いわゆる産直住宅方式を採用。(詳しくは日刊木材新聞15年9月5日付け8面で)


土浦北に直需市場とプレカット工場(ハイビック)
太平住宅工場跡地を取得

  写真:取得した太平住宅2×4工場 ハイビック(栃木県小山市、高井勝利社長)は茨城県土浦市の太平住宅2×4工場跡地を取得、直需市場とプレカット設備を導入することを明らかにした。同社では鹿沼、大里(埼玉)、本宮(福島)に次ぐ4番目の直需市場とし、茨城県及び千葉県の一部を商圏とする。投資額は機械設備代を含め約6億円を予定。(詳しくは日刊木材新聞15年9月4日付け1面)


アカ松丸太、玉不足で値上がり
シベリアからの送材も遅れ

   北洋材丸太が強含んでいる。値上がり幅が大きいのはアカ松で、今ある原木価格は3100円(中日短足、CIF、石)だが、今月末入港玉となると3450円(同)と一気に350円上昇する。エゾ松やカラ松もアカ松に連動して強含んでいるが、製品分野では先に値上がりしている合板はともかくも製材品は確実に逆ザヤ現象が現れてくるため、製材メーカーも値上げ打診を迫ることは必至の情勢だ。(詳しくは日刊木材新聞15年9月4日付け1面)


サッシ製品の8割をフルモデルチェンジ(トステム)
10月より新展開スタート

   トステム(東京都、菊池光男社長)は、同社のサッシ商品の8割を占める6シリーズ130品種を、10月にフルモデルチェンジすると発表した。新商品の「SIウィンドウシリーズ」は、性能・デザイン・安全・エコロジーに配慮した新世代対応型の商品。耐風圧、水密などの性能をワンランクアップさせたほか、防犯性も高めているが、価格は据え置く。(詳しくは日刊木材新聞15年9月4日付け8面)


吸収源対策の確実な実行へ
バイオマス利用促進

   林野庁は、平成16年度の予算概算要求を前年予算比16%増の5190億4600万円と発表した。地球温暖化防止森林吸収源10ヵ年対策の確実な実行のため、多面的機能を発揮する森林整備・保全や、これを支える林業の担い手確保・育成、木材・木質バイオマス利用の推進などに重点を置いている。また、国有林野事業は温暖化対策に積極的に取り組む一方で、新規借入金からの脱却を図る。(詳しくは日刊木材新聞15年9月3日付け1面)


スウェーデン最大の製材会社発足
アッシィドメーンとミンダブ統合完了

   スウェーデンの製材大手アッシィドメーン・ティンバー社とミンダブ社の統合作業を進めていた両社の親会社は9月1日付で新会社ロイヤル・スター・ウッド・プロダクツ社を発足、経営陣及び役員を発表した。本社はストックホルム。ロイヤル・スター・ウッド・プロダクツ社は傘下に13製材工場を持ち、年産能力230万立方メートル。(詳しくは日刊木材新聞15年9月3日付け1面)


プレカットラインを更新
月産4000坪に拡大

   森林商事(東京都、森林慎介社長)は、構造材加工ラインを更新し、本格稼動を開始した。今回のライン更新によって、生産量は現在の月間平均3000坪から4000坪を見込む。同社はこれまで、本社工場から100キロ圏内の営業拠点を視野にプレカット受注に対応してきた。しかし、新規の顧客からの受注が増加し、現在では、仙台、郡山、福島といった営業拠点からの受注も増え、工場での生産は手一杯の状況だった。(詳しくは日刊木材新聞15年9月3日付け8面)


集成管柱月産25万本態勢に
生産性向上で競争力高める

   構造用集成材大手の菱秋木材(秋田県、秋元秀樹社長)は先ごろ、集成管柱製造ラインを拡充。2シフトで月産25万本生産能力となったが、このところのプレカット工場向け集成管柱引き合いの伸びを受け、ほぼ生産能力に近い生産・出荷規模となってきた。同社では大量の構造用集成材向けラミナ及び、完製品在庫を適切に保管するため、倉庫の大幅拡充投資も実施している。(詳しくは日刊木材新聞15年9月3日付け8面)


越井木材工業、トラック用床板生産を本格化
アカシア・マンギューム高度利用図る

   越井木材工業(大阪市、越井健社長)は、マレーシア産植林木アカシア・マンギュームをトラック用床板に利用することを目的に、1億円をかけて側圧平面大型ホットプレス(2x6メートル)やジャイアント・フィンガー(300ミリ×10メートル)等、一連の集成材生産設備を導入。9月から本格的な操業を開始した。サバ州の協力工場で厚さ25ミリ×幅30ミリ×長さ30センチ上の寸法にして、越井木材工業の本社工場で幅300ミリに幅はぎ、実加工してトラック用床材に仕上げる。(詳しくは日刊木材新聞社15年9月2日付け1面で)


ストラ・エンソ、ロシアに続々新工場建設
新産地に日本側も注目

   欧州最大の製材会社であるストラ・エンソ・ティンバー(本社オーストリア・ブラント)はロシア北西部やバルト諸国で次々と製材新工場の建設に着手、同地域における製材事業の最大勢力として影響力が拡大している。引き続きロシア北西部及びバルト諸国に製材工場建設を決定しており、世界的にもウエアハウザー社に次ぐ製材大手の地位が磐石なものになってくる。(詳細は、日刊木材新聞社15年9月2日付け1面で)