日刊木材新聞 15年12月




2004年・新春特集 混沌の時代に切り込む
−商機は無限に広がっている−
流通変革、国産材新用途、2004年商品展望など
   2004年第1号は新春特集28ページ。日刊木材新聞では新年号を皮切りに長期連載の形で激動する市場と流通の今に入りこむ。混沌とした時代で、世の中がこれからどんな方向へ動いていこうとしているのか、変化が激しく流動要因だれけで確たる予想がつけがたい。今日、木造軸組み住宅の7割以上がプレカットになっており、極めてわかりやすい変化の形であるが、古い仕組みが全て生まれかわろうとしている。千差万別の需要者のニーズに応えられるのは大手に限らない。求められていることに的確に応えていけばそこに必ず商機がある。
 「変わる!住宅資材流通」では、需要家から見た住宅資材流通の変化をアキュラホーム、東建リーバ、夢ハウス、住友林業などの事例から検証。「自前で流通を再構築する」では、新たなビジネスモデルに挑戦する中国木材、オービス、銘建工業、大日本木材防腐、林ベニヤ産業を。「既存流通再生に向けて」では丸宇木材市売、ナイス、ナカザワ建販、カワモクなどの事例で紹介。
 その他の記事は▽10〜11面「新春対談」ウッドワン中本祐昌社長&セイホク井上篤博社長。▽12〜14面「新素材・国産材」価格定価でフォローの風が吹く国産材において、ムク内装仕上げ材・合板・EW材の用途活用、そして杉の中国貿易について検証。▽18〜19面「こんなところに木材が」日常生活のなかの思いがけない木材利用部――靴、受水槽、新幹線内装、パチンコ台などを紹介。▽20〜21面「関東ルポ」普及・拡大期を迎えた金物プレカット工場の取り組みに迫る。▽24〜26面「商品展望(上)」合板・PB・MDF・OSB・構造用集成材・造作用集成材・LVLについて2004年の展望をまとめた。(詳しくは日刊木材新聞16年1月1日付け)


中国・満州里で大型製材工場
聯発国際集団、アカ松製材から
   香港資本の聯発国際集団有限公司(呉文寧集団主席)は12月26日、中ロ国境の内モンゴル自治州の満州里(マンチョーリ)で大型製材工場の竣工式を開催。製材品の一部は日本にも輸出する計画。計画では、第一期で製材や集成材工場、及びパーティクルボード工場、第二期でMDF工場などを計画し、7500万ドル(約82億円)の事業を計画している。(詳細は日刊木材新聞平成15年12月27日付け1面で)


日本合板検査会、JAS格付区域を国内に

   農林水産大臣は12月25日付で、日本合板検査会に対し農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する登録格付け機関が格付けを行う区域変更の届出があり、規定から公示した。このため、合板検査会は国内及び外国から国内のみの格付け区域となる。(詳細は日刊木材新聞平成15年12月27日付け8面で)


新流通・加工システム来年度始動へ
林野庁・国産材検討委の最終報告
   林野庁が国産材の競争力付与と需要拡大に向け発足させた「国産材新流通・加工システム検討委員会」の最終報告書が、このほど明らかになった。住宅メーカーなどの大口需要家が求める製品を低コストで安定的に供給することを目指し、素材生産から木材の加工、流通までの各段階でコスト削減や流通の合理化を提案する内容となっている。(詳細は日刊木材新聞15年12月26日付け1面で)


11月の新設住宅着工、ローン減税駆け込みの反動減
持ち家、4ヵ月ぶりの減少
  表:建築着工 11月の新設住宅着工戸数は、前年同月比0・3%減の9万8399戸となった。6月が始まった住宅ローン減税廃止による駆け込み需要の反動減で、持ち家が4ヵ月ぶりに減少し、全体でも微減ながら3ヵ月ぶりの前年割れになった。(詳細は日刊木材新聞15年12月26日付け8面で)


長崎県が県産材住宅、グループ化を推進
主伐材の受け入れ準備、本格化
   長崎県は来年度から、県産材の需要拡大と供給体制整備に向けた新施策を導入する。県産材を利用した住宅づくりや公共施設の木造化を推進するための補助制度を設ける一方、林業従事者の育成や木材供給業者に対する高次加工技術の指導など技術支援を強化する。(詳細は日刊木材新聞15年12月26日付け8面で)


アカ松タルキ4万円確保へ(富山北製協)
年初から最高値丸太消費
   富山県北洋材製材協議会(石灰憲夫会長)は、指標となるアカ松タルキを4万円(立方メートル、市場着値)に引き上げる。アカ松丸太は11月末から在庫不足で急激に上昇、対日価格は110〜115ドル(中目短定、CIF、立方メートル)となり、輸入コストは3850〜4000円(同、石)と今年の底値から1000円強値上がり、工場盤台価格が5000円に達する玉を年初から製材することを余儀なくされている。このため富山北製協は指標となるアカ松タルキを早急に4万円台に回復させ採算回復への一歩とすることとなった。(詳しくは日刊木材新聞15年12月25日付け1面)


WTO、米国の関税措置に疑義
2国間代表団合意に賛否2分
   WTO(世界貿易機関)は、カナダ側からの提訴を受けて審議してきた米国向けカナダ産針葉樹製材に対する米国側の相殺関税及び反ダンピング関税問題について中間報告を発表、カナダ側に対する高率関税適用を行った02年5月2日の米国国際貿易委員会(ITC)の結論は、国際貿易ルールに沿ったものではないとした。米加間では12月初め、両国代表がカナダの対米輸出自主規制案で合意、現在、両国へ持ち帰って検討しているが、カナダ側は賛否で意見が2分している。今回のWTO中間報告はこうしたカナダ国内の様々な主張にも強く影響してくるとみられる。(詳しくは日刊木材新聞15年12月25日付け1面)


北欧材減で国産材好調
林野庁の主要木材需給見通し
  表:主要木材の短期需給見通し 林野庁は22日、主要木材の短期需給見通しを策定。16年度は前年度の駆け込み需要の反動から住宅着工数の減少は避けられないが、住宅ローン減税制度が延長されたことから減少幅は小幅になりそうとの見通しを示した。樹種別ではフレート高、ドル安・ユーロ、NZドル高などから国産材に対しては追い風となり、国産材需要は堅調な見通し。一方、北洋材丸太、輸入構造用集成材の輸入はいずれも2ケタの減少となる。(詳しくは日刊木材新聞15年12月25日付け8面)


森林総研、杉改良に大きく道開く
培養細胞からクローン杉
   独立行政法人森林総合研究所は、細胞増殖因子PSK(ファイトスルフォカイン)を利用して杉の培養細胞を効率的に分化させる技術を開発した。分化した胚を杉幼植物体にすることにも成功。これにより、遺伝子組み換えによる新たな機能付与に対する期待が高まっている。(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月23日付け1面で)


アトピッコハウス、東京セキスイファミエスと提携
アレルギーフリーのリフォームを商品化
  写真:アトピッコハウスのアレルギーフリーリフォームの和室 アトピッコハウス(東京都、後藤坂社長)は、セキスイファミエス(同、信田繁雄社長)と業務提携し、「アレルギーフリーリフォーム」事業を商品化した。オリジナルの「ゼロホルム建材」を全面採用したシックハウス対策リフォームをパッケージ化し、同社及びセキスイファミエスから発売する。(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月23日付け8面で)


大建工業・新機材ファイブスターで新機能を提案
吸ホル・分解、マイナスイオン発生など機能付加
   大建工業(大阪市、井邉博行社長)が創業以来くり返し行ってきたのは、住み心地をより良くするための機能提案だった。住宅の高気密化、シックハウス症候群がクローズアップするにつれ、同社では新たな機能提案のためこれまでにない基材の開発を決意。それがファイブスター基材となった。この夏には、光触媒との相乗効果でVOCを吸着・分解するブイナイン、マイナスイオンを発生するイオニカクリーン、イオニカドライなど、5アイテムで構成されたファイブスターシリーズを発売した。(詳細は日刊木材新聞15年12月17日付け5面で)


30周年迎えた永大産業・キッチン美原工場
ステンレス軸に差別化戦略を展開
   永大産業(大阪市、吉川康長社長)が本格的な操業を開始してから、この12月でちょうど30年。この間に培われたステンレスの加工、成形技術は、他社にない独創的な製品づくりの中で生かされている。今年に入ってステンレス関連の新製品を次々と発表、システムキッチン「ピアサス」、集合住宅向け「コンパクトキッチン・プレッソ」、来年1月発売予定の新スタイルキッチン「ゲートスタイルキッチンS―1」と、ステンレス事業の開発元年となった。(詳細は日刊木材新聞15年12月19日付け5面で)


2次加工合板、年後半持ち直す
1〜10月の生産実績
  表:プリント、カラー合板 日本プリント・カラー合板工業組合は17日に、03年の生産動向について記者発表した。03年1〜10月の生産量は前年同月比8・8%減。前半の需要減と改正建築基準法の対策が混乱が響きマイナス生産へ。後半はカラー合板では家具用や特寸、水回り・リフォーム関連で健闘したことで持ち直した。(詳細は日刊木材新聞15年12月20日付け1面で)


北濃林産、イトブンが屋外用デッキ材を共同開発
ケンパス+PC板で耐荷重300Kg
   北濃林産(岐阜市、小出弘彦社長)と施工事業のイトブン(三重県鈴鹿市、井坂道宣社長)はプレキャストコンクリート板に堅木ケンパスを接着した複合式の屋外デッキ材を共同開発。「ベガウッドデッキ」として販売強化する。耐荷重は1平方メートルあたり300kg以上、やく30年という耐久性、下地を選ばない省施工性が特徴。(詳細は日刊木材新聞15年12月20日付け8面で)


乾式二重床で重・軽量床衝撃音1〜3ランク上の性能
ハザマ、淡路技研が実建物にはじめて適用し確認
  写真:プレフロアシリーズ「S300」 ゼネコンの間組(呼称=ハザマ、東京都、新名順一社長)と淡路技研(茨城県、梯鉄也社長)が共同開発した住宅性能表示制度に対応した乾式二重床工法「プレフロアーシリーズ」がこのほど、実建物に初適用され、(財)ベターリビングで確認した遮音性能を公開。同工法が施された4階床部分では、従来工法と比較して、重量床衝撃音と軽量床衝撃音ともに5〜15デシベル(dB)ずつ軽減するなど、1〜3ランク上の遮音性能が得られたことが確認された。(詳細は日刊木材新聞15年12月19日付け8面で)


国交省、住宅ローン減税1年延長と発表
繰越控除制度も3年に延長
   国土交通省は17日、現行の住宅ローン減税制度の適用を1年間延長すると発表した。これにより、制度適用は平成16年12月31日までの入居が期日となる。国土交通省では、「延長期間中に住宅の早期着工が促されることを期待したい。17年以降は段階的に限度額・控除率が縮減されるが、30代、40代の第一次住宅取得層が限度額まで利用することは少ないと思われるため、ある程度の効果は持続するのではないか」としている。また、住宅の買い換え時に譲渡損失が発生した場合の繰越控除制度についても、適用期限が3年延長されることになったほか、ローン残債がない場合や買い換えない場合にも制度が適用されることになった。(詳細は日刊木材新聞15年12月19日付け1面で)


針葉樹丸太、前年並み−16年主要外材需要予測−
輸入合板は6%減に
  表:16年度主要外材需要予測 外材団体で構成する外材総合需給連絡会は17日、来年の主要外材の需要見込みをまとめた。丸太、製材品(製材、合板)ともに今年の需要見込量を下回り、総量は2451万立方メートルとした。北洋材や米材が前年並みを維持するものの、南洋材や合板が減少すると策定。製品の輸入量は1258万立方メートルで全体の51・3%を占めるが前年比0・4ポイント減少すると予想。(詳細は日刊木材新聞15年12月19日付け1面で)


クリナップ、最新キッチンと中古を比較展示
練馬ショールームにソリューションブース
  写真:実際に使われていたキッチンを使用 クリナップ(東京都、井上強一社長)は、新設した練馬ショールーム内に使用済みキッチンと最新キッチンを比較するソリューションブースを設けた。近隣する光が丘団地で実際に使われているキッチンを展示することで、リフォーム需要の掘り起こしを狙い、地域戦略の核としてショールームを活用する計画。(詳細は日刊木材新聞15年12月19日付け8面で)


ラジアタ松梱包材メーカー、1月から立方メートル3000円上げ
早期達成で再値上げ方針
   ラジアタ松・フリッチ原料の梱包、パレットやドラム、仮設製材メーカーが未曽有の危機に立たされている。来年1月末〜2月初旬のNZ産地積み、ラジアタ松Aソート丸太が12月積みに比べて空前の11ドル高(シルバ社)で決着、日本ニュージーランド製材協議会では急拠16日に情報交換、善後策の協議を行った。年間26万立方メートルを製材する国内最大手のオービスを含む各製材メーカーがそれぞれの得意先、販売先に対して来年1月初荷分から販売価格の3000円アップを第一段階の値上げとして打ち出す。(詳しくは日刊木材新聞15年12月18日付け1面)


米国民間新設住宅着工、ついに年率200万戸突破
一戸建ては過去最高に
   米国の新設民間住宅着工戸数が年率で遂に200万戸を突破した。米国商務省が発表した11月の新設民間住宅着工戸数は季節調整済み年率で207万戸と84年2月以来の高水準を記録。また一戸建ては170万戸弱と過去最高になった。1〜11月実数累計は171万戸(前年同期比7・8%増)となっており、最終的に年間185万戸を上回るものと予想される。(詳しくは日刊木材新聞15年12月18日付け1面)


住宅会社「日本山林育成協会」設立
1棟10万円拠出で植林
  写真:日本山林会 千葉県のビルダー・金沢ハウジング(千葉市、中島篤社長)の取引先を中心に、森林再生に必要な苗木と植林経費を負担するための日本山林育成協会が組織され、13日に設立総会が開催された。木造軸組工法住宅に用いられる国産材を生産・供給する森林所有者から施主にいたる各段階が森林再生資金(1棟10万円)を拠出し「緑の再生資金」として植林費用に充てる。(詳しくは日刊木材新聞15年12月18日付け8面)


旭ファイバーグラス、リフォーム市場に本格参入
断熱材メーカーで初めて
   グラスウールのトップメーカー、旭ファイバーグラスは来年1月から本格的にリフォーム市場に参入すると発表した。断熱材メーカーとしては初めて。断熱材リフォームは、専門業者でなければ施工が難しいことなどから、ほぼ手つかずの領域だった。しかし住宅の高気密・高断熱化やリフォーム市場の拡張で「外装材工事のついてに断熱材リフォームも」といったニーズが拡大しているという。(詳しくは日刊木材新聞15年12月17日付け1面)


FTA、政府間交渉が始動
日本とマレーシア林産物で主張に溝
   政府は11日のマレーシア、タイ、フィリピンとの首脳会談で3カ国との産学官共同研究の作業報告を実施、年明け早期にFTA(自由貿易協定)を含むEPA(経済連携協定)の政府間交渉開始に合意した。本格交渉の基礎となる産学官共同研究はマレーシア、フィリピンと9〜11月、タイと7月〜11月に開催。すでに報告書で、日本とマレーシア側の林産物における主張の食い違いが見られ、今後の交渉の難航も予想される。(詳しくは日刊木材新聞15年12月17日付け1面)


SPF2×4住宅用製材
対日供給タイト感続く
   2×4住宅用SPF製材の04年1〜3月期対日輸出価格は、依然として国内需要がタイトなことから日本側の買い気が活発で、強含み横ばい、スタッドは一段高となった。2×4〜8(Jグレード)は400〜410ドル(C&F、1000BM、ノミナル、メーン港揚げ)、2×10(同)は500〜510ドル、スタッド(同)はシッパー間で値差があるが、425から435ドル。(詳しくは日刊木材新聞15年12月17日付け1面)


西日本フレーミング、TJI床パネルシステム普及目指す
既に大口供給決定も
   西日本フレーミング(福岡県、田中知治社長)はこのほど、ウェア−ハウザー社トラスジョイスト部門の九州地区代理店となり、TJI(木質I型ビーム、商品名)の在庫販売を開始した。今後、LSL(配向性ストランドランバー、商品名)も含め年間20コンテナの輸入を目指す。同社ではすでに大手住宅メーカー向けにTJI床パネルシステムの納入が決定、生産を開始しており、さきごろ地域有力ビルダーでの採用も決まったところ。(詳しくは日刊木材新聞15年12月17日付け8面)


中国が輸入梱包材検疫を国際標準化へ
04年から新規定実施
   中国政府は「輸入木製梱包材に関する管理規則」の実施方針を発表した。国連食料機関等が定めた「植物衛生措置の国際基準(ISPM)♯15に準拠した内容で、04年から実施する方針。草案では@熱処理Aメチルブロマイド燻蒸BISPM基準あるいは国家質検総局認可の消毒法が必要、としている。(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月16日付け1面で)


BC州沿岸のスト解除
州政府が調停に
   カナダ・BC州政府は現地時間14日、IWAカナダのストに対して強制介入を実施、労使双方は州政府が任命した調停人の下で話し合いを再開する。一ヶ月に渡った山林・製材事業のストが収束。ピケも徐々に解除されつつあり、製材工場は生産を再開する見通し。(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月16日付け1面で)


インタビュー・現代木割術研究会の望月仁氏
木造住宅の品質向上へ
   NPO法人木の建築フォーラム(坂本功理事長)の自主研究会として現代木割術研究会(松留慎一郎会長)を立ち上げた狙いと活動状況を望月仁氏に聞いた。プレカット工場が木造建築の構造の要として伏せ図確定の機能を持ち、設計者はそこを拠点に勉強会を開催し、構造に配慮した設計を行なうことによって、木造住宅の品質が格段に向上する、と語る。(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月16日付け7面で)


ハウジング版特集・木造現し工法が普及
工務店技能プラス自然素材住宅をアピール
  写真:小林建設、木造現し工法の家 木造現し工法は、ここ数年、地場工務店を中心に柱や梁などの構造材を現しでみせるタイプの木造住宅のスタイルとして人気を博している。古くはOMソーラー協会のフォルクスハウスあたりから始まった空間デザインだが、旧来の真壁和風住宅とは一線を画し「無節」「柾目」といった日本の伝統的な木材に対する美意識とは違い、節や割れなどのある程度の欠点は「自然」という考えの中で無垢の木材の良さを意匠的にも生かしていこうというもの。(詳細は日刊木材新聞15年12月11日付け6,7面で)


特集・製販に広がるハイテクウッドグループ
MDF建材、集成材、造作・・・全国をカバー
  写真:ハイテクウッド タック(名古屋市、竹内成豊社長)及びハイテクウッド(秋田県、緒方昭雄社長)を中心とするタック・ハイテクウッドグループは今年、マレーシア進出15周年を迎えた。現在、東アジアではマレーシアの他、シンガポール・タイ・中国など主要6社を展開し、MDF2次加工製品などの製販事業を幅広く行っている。(詳細は日刊木材新聞15年12月12日付け4,5面で)


矢橋グループ、ベトナムでプレカットCAM入力
住林の入力業務を受注
   矢橋林業(岐阜県、矢橋龍宜社長)など矢橋グループのベトナム法人が住友林業住宅本部からCAMデータ生成の入力業務を受注。プレカット加工用のCAMデータ生成の海外展開により、プレカット工場での同作業を効率化、コストダウンと品質向上に取り組む。現地法人名はヤバシ・ベトナム・CADテクノロジー社(ハノイ市、青木正美社長)。(詳細は日刊木材新聞平成15年12月13日付1面で)


国産原木(スギ・ヒノキ)値下げ局面
製材工場、手当て一巡
   7月から4ヶ月に渡った国産材原木は値上がりしたが、一転して値下げ局面へ。本格的な伐採期入りで出材があったため製材工場の手当てが一巡したもの。また、製品市場の品薄感が薄れ、製材筋が原木の高値買いをやめたのも背景。(詳細は日刊木材新聞平成15年12月13日付8面で)


非木質系基礎資材、最長2週間の欠品が終息へ
石膏ボードはマンション需要でなおタイト
  写真:非木質系基礎資材 石膏ボード、グラスウール、窯業系サイディングなどの非木質系基礎資材は7月頃から需要が上向き、2週間近くの欠品も発生するなど予期しない活況となった。その後、10月には引き合いがピークとなったものの、11月後半から一服感が見えはじめ、欠品対応に追われていたメーカーもひと息つけるようになってきた。だが、唯一石膏ボードは来年2月頃まではマンション需要の拡大で当面忙しさが続きそうだ。(詳細は日刊木材新聞社15年12月12日付け1面で)


ムジ・ネットが”無印良品”ブランドで住空間事業に参入
来年は木造戸建て住宅にも着手
  写真:無印良品ブランドのマンションリフォーム ”無印良品”を展開する良品計画の子会社のムジ・ネット(東京都、浅田直 社長)は、”無印良品”ブランドで住空間事業に参入していくことを発表した。第一弾はスターツ(東京都、関口博高社長)との提携によるマンションリフォーム事業及びマンション新築事業で、04年には集成材+金物(SE)工法の「木の家」、05年には「コンクリートの家」など、順次事業領域を拡大していく。(詳細は日刊木材新聞社15年12月12日付け8面で)


チリ材、2月積み梱包用製材20ドル高提示
「フレート・ショック」本格化
   アラウコは来年2月積み(4月入港)ラジアタ松梱包用製材品で薄板は12月積み比20ドル(立方メートル)高を提示してきた。来年通期で利用する8航海分の海上運賃だけでも25ドル(同)の大幅な値上げとなったため。CMPCなど他の林産会社も唱え値についてはこれに追随するものとみられる。チリ産梱包用製材品は11月積み、12月積みといずれも前回比3〜4ドル高となった。梱包用製材品はNZ産ラジアタ松丸太Aソートで来年積み価格が100ドル(C&F、立方メートル)からさらに上昇する公算。国内挽き、輸入製品とも国内で値上げ転嫁せざるを得なくなってきた。(詳しくは日刊木材新聞15年12月11日付け1面)


針葉樹合板12ミリ厚を20円値上げへ
セイホクグループ
   セイホク(東京都、井上篤博社長)グループは、15日受注分から針葉樹構造用合板CD級(12ミリ厚、F☆☆☆☆、1類)の価格を20円値上げし、820円(1次問屋着、枚)にする。受注残による納期遅れ状態が続いており、原料丸太のロシア産カラ松やニュージーランド産ラジアタ松価格が高騰し、年明け以降にはコスト高丸太の消費に入ることも要因となっている。(詳しくは日刊木材新聞15年12月11日付け1面)


BC州丸太、対日輸出不能に
米国西岸、アラスカ産地もタイト
   BC州沿岸のIWAカナダによるスト長期化が、米加産丸太の対日供給にも深刻な影響を及ぼし始めている。わが国は米材丸太供給の32%をBC州沿岸産地に依存(03年1〜9月)しており、ストによりこれらの丸太の大半が対日出荷できなくなるため。米材丸太の輸入販売各社、国内挽き製材各社は既に丸太産地高、船運賃高騰による大幅なコスト高に直面しているが、新たに供給不安の問題も浮上してきた。(詳しくは日刊木材新聞15年12月11日付け1面)


欧州産地、競争力低下で苦境に
ユーロ最高値連日更新
   米国ドルに対するユーロの高騰が止まらない。12月に入り連日、1ユーロ当り1・2ドル台が続いているが、8日(米国東部時間)の為替相場は1ユーロ当り1・222ドルまで続騰した。米国ドルに対し過去最高値を更新する状態が連日続いており、日本円を基軸とした両者の為替相場は米国ドルの107・4円に対し、ユーロは131・2円と過去最大の格差になっている。日本市場で既にかなりのシェアを占めている欧州産木材製品であるが、米国ドル建て木材製品に対する価格競争力は著しく低下している。(詳しくは日刊木材新聞15年12月10日付け1面)


17年度に新JISスタート
工場認証から製品認証へ
   建材試験センターが3日、都内で行った講演会「建材のホルムアルデヒド・VOCに関する試験・評価法JISの最前線」で、経済産業省産業技術環境局標準課の鴨志田直史氏が、国際規格をベースとした新JIS規格案について解説。平成17年度以降のJIS規格は、これまでの「工場認証制度」から国際基準との整合性を高めた「製品認証制度」に転換されることになる。(詳しくは日刊木材新聞15年12月10日付け1面)


08年3月までにエコ商品を売上比8割へ
INAXの環境宣言
   INAXは10月から開始している「第4次環境宣言」と2005年4月から開始予定の「第5次環境宣言」の内容を発表した。2008年3月までに、全商品において有害化学物質の最低必須項目を達成するほか、エコ推奨商品(現在は281シリーズ・売り上げ構成比64%)を売り上げ比80%まで高める。また天然原料削減と資源循環についてもスピードアップし、政府の2010年度循環指標を3年前倒しする。(詳しくは日刊木材新聞15年12月10日付け1面)


北静木材、COC認証品の販売開始
建築・家具・園芸分野と幅広い営業展開を目指す
   北静木材(静岡市、櫛田泰文社長)は森林認証FSCの流通版となるCOC管理認証をこのほど静岡地区で初めて取得。その第1弾としてブラジル産ユーカリプト及び、アルゼンチン産の新樹種タエダ松による木工品(植木台ほか)を初輸入し、COC認証商品の販売を始めた。今後さらに外構材向けブラジル産イペをはじめ、建築、家具、園芸分野に窓口を広げ、幅広い営業展開を目指す方針。(詳しくは日刊木材新聞15年12月10日付け8面)


チリ材、12月積みも連騰
海上運賃高で先高必死
   チリ産梱包製材品の12月積み(来年2月入港)価格は11月積み比3〜4ドル(立方メートル)高で、2ヶ月連続で同値幅の値上がりとなった。理由は海上運賃値上がり分の補填で次回、2月積み以降はさらに跳ね上がる公算が大きいい(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月9日付1面で)


ウエキ産業、杉パネルの販売開始
予想以上の反響
  写真:ウエキ産業、杉パネル ウエキ産業(福岡県大川市、植木正明社長)は、壁板、腰板、天井板、押し入れなど多用途に使用でき、施工手間やコストの削減を実現する杉パネルの生産・販売を開始した。パネル化に伴う苦労は技術でクリア。施工手間の削減やコストダウンが図れることや、調湿機能が評価されている。(詳細は、日刊木材新聞平成15年12月9日付8面で)


大工の技と梁組みせる
近くの山の木の家・ササキ設計(宮城)
   「手づくりで長く愛着の持てる家を建てたい」との施主の一言に建築家がコンセプトを示し、地場工務店らとの協同で自然素材多用の環境共生型住宅が人気を呼んでいる。設計したのは、杜の家づくりネットワークを主宰するササキ設計(佐々木文彦社長)で、宮城県南平野部の田園地帯に切り妻の越屋根を持つ木づくりの落ち着いた佇まいを見せる家がそれだ。杉立木から製材した太物横架材のほか、要所に大黒柱を入れ、梁組みなどの構造軸組や伝統構法の仕口なども見せる現し木構造が大きな特徴。(詳細は、日刊木材新聞15年12月5日付け4面で)


針葉樹合板、出荷好調
12ミリ厚で逼迫感
   10月の国産針葉樹合板の出荷量が9月を上回り、依然として好調だ。ローン控除の影響で、針葉樹構造用合板を中心に引き合いが高まったもの。厚物(24,28ミリ厚)や9ミリ厚などは出荷ピークは過ぎたが、12ミリ厚では受注残さえある。(詳細は日刊木材新聞15年12月6日付8面で)


米加製材紛争、解決へ大詰め
カナダ産製材に無税輸出枠
   ワシントンDCで米加の政府間協議が実施され、カナダ側は米国針葉樹製材市場の31・5%までは無税で出荷でき、それ以上は1000BM当たり200ドルの税金賦課する合意に達した模様。両国政府からの正式発表はまだ出ていない。(詳細は日刊木材新聞15年12月6日付1面で)


セイホク石巻工場、杉径10センチまで対応可能に
1日100立方メートルの丸太投入
  写真:セイホク石巻工場 セイホク(東京都、井上篤博社長)は、杉径10センチまでの小径木に対応したロータリーレースを石巻工場既存ラインに新設、この9月から構造用合板の製造を開始。生産量は丸太投入量で1日100立方メートル。(詳細は日刊木材新聞15年12月5日付で)


12月は100%割れの予想に−日刊木材新聞プレカット調査−
年明け、分譲系は好調の見込み
写真:日刊木材新聞プレカット調査
   日刊木材新聞が集計した全国プレカット工場稼働状況調査によると、12月受注は97.2%と前月比4.6ポイント低下。高水準を維持してきたプレカット工場の稼働もピークを過ぎ、1月は84.3%とさらに落ち込むが、首都圏のパワービルダー系の仕事が多い工場では「年明けも落ち込みはない」と強気だ。(詳細は日刊木材新聞15年12月5日付け1面で)


デムテック、山次産業、輸入住宅で提携
北九州で第1号棟
  写真:デムテック、山次産業 輸入住宅で提携 ケベック州の大手住宅会社デムテック社(プランスビーユ、アラン・ブ−レ社長)は、山次産業(北九州市、竹川均社長)の住宅部門子会社であるローレンシャーホームと提携、カナダ産住宅の分譲事業を開始した。このほど、第1棟が完成するなど両社長と今回の共同プロジェクトを支援したカナダ住宅金融公社(CMHC)及び在福岡カナダ領事、ケベック州在日事務所高橋通商官が出席してテープカットが行われた。両社は同分譲地で引き続き20棟の住宅建築を計画している。(詳細は日刊木材新聞15年12月5日付け8面で)


BC州製材スト、長期化の恐れ
米ツガ注入土台メーカーに動揺
   カナダ・BC州沿岸の製材、山林労組による全面ストは労組、経営者双方に歩み寄りの気配が乏しい。12月第3〜4週は多くの製材会社でクリスマス休暇をとるため、年内の生産再開は困難な状況になっており、日本側に動揺が広がり始めている。とくに米ツガ小角を主原料とする注入土台メーカーは供給中断懸念に伴う代替材確保であわて始めている。輸入元は手持ちの現物在庫及び12〜1月入荷予定の11月積み契約分について、売り腰を強めている。仮に製材工場が早期に再開しても年内の丸太生産再開は難しく、年明け以降も深刻な製材用丸太不足から、製材生産への支障が長期にわたり出てくる可能性が強い。(詳しくは日刊木材新聞15年12月4日付け1面)


安定供給を最優先に市場開発――クロノポール社
日本向けフローリングも計画
   欧州木質ボード製造大手のスイス・クロノグループ傘下のクロノポール社(ポーランド、ヨハン・ヨセフ・ビツィ社長)のマシュー・カルニッキ販売担当取締役がこのほど来日、「日本市場は合板が98%、OSBは2%と、われわれの働く余地がある。日本で安定した市場を築き徐々に供給量を増やし、年間5方立方メートル程度の供給を目指したい」という姿勢を明らかにした。同社ツアリー工場の年間生産量は、OSB32万立方メートル、パーティクルボード61万立方メートル、MDF29万立方メートル、壁パネル800万平方メートル、フロア1500万平方メートル、ワークトップ(低圧メラミン加工)200万平方メートルなど。日本向けOSB供給は約7000立方メートル(2003年1〜10月実績)と総供給量の4・3%のシェアを持つ。(詳しくは日刊木材新聞15年12月4日付け1面)


木口側面のUV塗装システムを開発(玄々化学工業)
MDF部材のエッジを精密塗装
   木工用塗料専門メーカーの玄々化学工業(愛知県津島市、宮田紀昭社長)はこのほど、UVアクリル樹脂塗料とサイドバキュームコーター(丸仲鐵工所製)を組み合わせた木口側面バキュームUV塗装システムを共同開発。MDFを基材に使う住設部材の塗装において、これまで難しかったエッジ部分のオートマスキング精密塗装を可能にした。同社では塗料と装置をセットにした加工システムとして、年間10件の販売を目指す。(詳しくは日刊木材新聞15年12月4日付け8面)


7〜9月で収益改善
建材卸大手5社中間決算集計、売上高14%増
   建材卸売り大手5社の平成16年3月期中間決算がまとまった。連結でジャパン建材、ジューテック、越智産業が前年同期比で増収増益となったが、売上高トップにあるナイスは住資部門で健闘したもののマンションの完工引渡しが23%にとどまり経費負担で赤字となった。クワザワは増収ながらも赤字。今中間期前半は需要が冷え込んだが、後期は一転して収益が改善した。(詳しくは日刊木材新聞15年12月3日付け1面)


栃木県、金融危機対策本部を設置
セーフティネット創設
   足利銀行の経営破綻に伴う県内経済への影響を重視した栃木県は11月29日付けで「栃木県金融危機対策本部」(本部長・福田昭夫県知事)を設置。30日には同対策会議を招集して県内の中小企業の経営安定を図るために県制度融資に融資枠300億円の「セーフティネット資金」を設けた。県民の生活や県内経済に及ぼす影響への対応や県公金の保全等のために適切な措置を講じるのが狙い。(詳しくは日刊木材新聞15年12月3日付け1面)


乾式遮音2重床を体験できる展示場
万協アイ・ドームを開設
  写真:万協アイ・ドーム 乾式遮音2重床の最大手メーカーである泰成電機工業と販売会社の万協は、神奈川県川崎市内に同社製品を体験出来る展示場「万協アイ・ドーム」を開設。同展示場の1階部分は、乾式遮音2重床の施工技術認定講習の場としての機能をもつなど情報発信基地の役割も担う。11月27日にはデベロッパーやゼネコン、28日には木材・建材関係業者を招き内覧会を開催した。(詳しくは日刊木材新聞15年12月3日付け8面)


かつら木材センター、KN―WOOD工法を本格販売
保証・維持管理体制も整備
   かつら木材センターは、集成材やムク乾燥材を使用した構造躯体に遮音パネルを加えた「KN―WOOD工法」を本格的に販売開始した。構造躯体の接合にはHS金物を採用し、その上で床や壁・天井パネルを加えて耐久性を向上させている。また、これらのパネルは工場での一貫生産として住宅品質を均一化。加えて完成後の保証・維持管理体制を整えた。(詳しくは日刊木材新聞15年12月3日付け8面)


スタッグ・ティンバー第2工場が完成
構造用集成材ラミナ需要に対応
   製材・伐採業大手ティール&ジョーンズグループ傘下のスタッグ・ティンバー社(BC州サーレー)が建設を進めていた第2製材工場がこのほど完成、生産を開始した。同工場は板物専門製材工場の特長を生かし、日本向けに構造用集成材向けラミナ供給も行なう。(詳細は平成15年12月2日付日刊木材新聞1面で)


基礎一体打設のリブ状接合金物工法開発
タナカ創研、高強度の木造住宅実現へ
   タナカ創研(茨城県新治郡、田中豊社長)は、直接、柱脚金物を基礎のコンクリートと一体打ち込を行なう新たな金物工法を開発、近く1棟目を上棟する。基礎から柱脚金物を立ち上げることで高耐力フレームを構成、高床式の構造材としてのメリットを出すことが出来る。(詳細は平成15年12月2日付日刊木材新聞8面で)


古材の売上がが好調
渋谷工業、今月はネット販売も
   澁谷工業(奈良県桜井市、渋谷守社長)商事部が手掛ける古材の販売事業が好調だ。ここ1、2年で引き合いが伸び、年間で4〜5億円の売上を確保している。今月中旬にはインターネットでの古材販売も行なう予定。(詳細は平成15年12月2日付日刊木材新聞6面で)