2017年3月期中間決算㊦建材商社・大手建材問屋
合板、木材製品が収益に貢献
商社、大手問屋とも3期ぶり回復
伊藤忠建材、三井住商建材、双日建材、丸紅建材、トーヨーマテリアの建材商社5社に住友林業の木材建材事業本部を加えた中間決算は市場の資材需要の盛り上がりに支えられて概ね好調に推移した。6社合計の売上高は5,779億円で前年同期比2.0%増、経常利益も51億円、同32.8%増だった。国産合板の値上がりで販売金額が増え、逆に輸入合板は円高と需給バランスの崩れで安定した収益確保のために意識的に取り扱いを抑える会社もあった。消費税の10%への引き上げが先送りになり、駆け込み需要はなくなったかに思われたが、マイナス金利や株高などで住宅市場は比較的堅調に推移した。木材は2年前の欧州材を中心とした欠損が反省材料にあり、思惑輸入は抑制され、収益面では利益をかさ上げする会社もあった。
三井住商建材と丸紅建材の合併が大きな話題になり、17年1月にSMB建材として発足することになった。
大手建材問屋のJKホールディングス(JKHD)、すてきナイスグループ(すてきナイス)、ジューテックホールディングス(ジューテックHD)、OCHIホールディングス(OCHI・HD)の2017年3月期中間連結業績は、JKHDとジューテックHD、OCHI・HDの3社が増収増益で、クワザワは増収減益となった。すてきナイスは増収に転じたものの、損失を計上するなど中間決算では4期連続の赤字になった。ただし、損失額は前年同期よりも縮小した。
5社合計の当期売上高は4,358億7,600万円(前年同期比4.0%増)と、前期より169億3,700万円増加した。消費税増税前の駆け込み需要で沸いた14年3月期中間決算の5社合計売上高4,574億3,000万円には届かなかったものの、3期ぶりの増収となった。利益面でも5社合計の営業利益、経常利益、当期純利益すべて増益となった。
記事ランキング
- 住友林業 集成材メーカー3社とライセンス契約
- ハイビック 10~11月プレカット稼働が高水準
- 東京ボード工業 工場復旧は26年5月初見込み
- 林野庁 取適法施行控えガイドラインまとまる
- 10月の新設住宅着工 7ヵ月ぶりに増加
- 北関東の桧丸太・製品 直送材増加で土台取り下落
- 欧州材 繰返す対ユーロ最安値、仕入れコストに響く
- 熊谷組 木材現し利用の鉄骨部材「ドレスウッド」
- 三井ホーム 「MOCX WALL工法」初採用モデル
- 広島銀行 東広島市に純木造支店
日刊木材新聞社 木造社屋紹介動画

