No.2081号
プレカット業界に再編の波
口火を切った生き残り競争
プレカット工場も再編期を迎えた。ハイビックは親会社のLIXILが同社の株式を譲渡したことから投資ファンドの傘下に入り、大手のトーアは主力工場である美里工場(埼玉県)を江間忠ホールディングスに譲渡。一方でOCHI・ホールディングスは西日本プレカットセンターを傘下に収め、ポラテックは2020年九州工場建設の計画を3年間前倒着工するなど大手の動向がめまぐるしい。新設住宅市場が縮小傾向に向かうなか、避けられない動きとはいえ、選択と集中、大手寡占化の道をプレカット業界も進んでいることを物語る。
その一方で、ポラテックは産業用汎用ロボットをプレカット工場に導入、加工ラインからの搬出工程をロボット化する動きを進めている。プレカット工場の労働力不足の対策としては、これまでは外国人技能研修生の活用が主だったが、ロボット化により重量物を持ち上げる工程をなくすことで、女性や高齢者などの活躍範囲を広げていこうという流れだ。また、介護用ロボットスーツをプレカット工場に導入するところも出てきた。
その一方で、CAD分野の革新も進んでいる。建築、土木の分野ではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)など3次元CADを使った設計がプロジェクト関係者間の情報共有、意思疎通、施工確認などで利用され始めている。
特集ではハイビック、江間忠グループ、ポラテック、中国木材、テクノウッドワークス、ヤマエグループ、OCHIホールディングスのプレカット事業を取り上げた。
記事ランキング
- ナイス ラミナ生産の徳島第2工場を着工
- ウッドワン フォレストワン新工場峻工
- 北関東製材協議会が設立 製材10社で共同受注体制
- 東北の国産材原木市況 製材、合板用とも杉の引合い弱まる
- 齋藤木材工業 生産拡大へ5軸加工機を導入
- 国土交通省 木造計画・設計基準を7年ぶり改定
- 和以美 防腐・防蟻処理OSBを発売
- 中東 CLT床で60分と90分の耐火試験合格
- 4月のプレカット調査 前月比微減で盛り上がり感なし
- 内藤鋼業 5月から工場本稼働へ
日刊木材新聞社 木造社屋紹介動画