人手不足をいかに補うか
プレカット工場の人材対策
プレカット工場の人材不足は、かねてから指摘されていた。これまではCADオペレータが中心だったが、この数年は工場従業員の確保も難しくなっている。これは日本の中小企業全体の問題でもあるが、人材不足が深刻化しており、「重たいものを担ぐことがネックになっている」とプレカット工場では話している。
こうした人材不足に、これまでは外国人技能実習生の活用や高齢者、女性の雇用で対応してきた。最近ではロボットも話題に上るようになってきた。ポラテック(埼玉県越谷市)は坂東工場の横架材ラインの搬出部にロボットを設置し、ネックとなっている梁などの重量物の搬出を従業員が行わなくて済むようにする計画だ。パネル製作大手の勝田産業(東京都昭島市)もパネルの建て起こしなどの作業時に作業者の負担を減らすように介護用の補助ロボット、マッスルスーツを10体導入し、木工事やパネル製作での使用に向けての実証実験を行っている。
プレカットCADの入力作業は、特に意匠設計で使われたデータをそのままプレカットCADにデータ変換することが難しかったためトレースといわれる作業が発生した。この作業の手間を削減するため海外CAD入力が発展してきた。
プレカット工場を母体にした建築士事務所登録を行い、設計業務フィーとして正当な対価を求める動きもあった。本来は元請けの住宅会社が設計を行い、プレカット工場が加工図を作成して、住宅会社が承認を行うのが流れだ。実際は住宅会社の設計が木造の伏図を書けないとか、組み方を理解していないなどの問題があり、実質的な構造部分の確認作業をプレカット工場側が担っている場合が多い。しかし、そこに設計料という費用を正当に評価し、支払う慣習がなく、受注確保のためにプレカット工場が費用を負担していることがよりその地位を低いものにしている。
大工、工場従業員の不足に対応するためプレカット機械メーカーでは、プレカットの加工範囲の拡大で現場施工を削減する機械開発に力を入れている。近年は中・大規模木造建築物などの特殊物件の複雑な加工も機械で対応できるようにしていこうとしている。
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