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 No.2041号

環太平洋で自由貿易圏確立へ

TPP基本合意で林産物関税撤廃

我が国は2013年3月に環太平洋パートナーシップ(TPP)に正式参加することを表明した。政府試算ではTPPによる関税撤廃の経済効果は、国内総生産(GDP)が3兆2,000億円増加する一方で、農林水産物の生産額は3兆円(うち林産物は約490億円)減少するといった見通しを示した。日本の参加表明から約2年半後となる10月5日、米国アトランタで各国政府代表が基本合意を発表した。交渉の対象となった9,018品目のうち、日本の関税撤廃の割合は95%に達したものの、米や麦など重要5項目を中心に農産物の関税を維持(無税の国別輸入枠等は設定)した。

林産物関連は品目により長期の関税撤廃期間を設けたり、セーフガードを設定したりしたが、大きなポイントは合板や製材の関税が発効後、16年目という長期間を経て撤廃することが決まったことだ。

また、今回のTPP基本合意では、合板、製材関税で輸入額が多い国に対し、発効時に関税を50%削減するが、15年間は半減した関税を維持する。

注意点の一つは、TPP参加国のなかで日本は既に複数国とEPA(経済連携協定)を締結していることで、TPP発効を待たないで関税が撤廃されているものもある。いずれの協定に基づいて物品を輸入するかは事業者の判断による。

一方、TPPは日本市場を開放すると同時に相手国の関税を引き下げる側面もある。今回の基本合意で、日本で生産した合板や製材を輸出する場合に相手国の関税も即時撤廃、もしくは一定期間後に撤廃される(詳細は6㌻)。ただ、我が国の林産物輸出量は中国や韓国、台湾などが多く、品目も丸太が最多であり、今回のTPPではさほどメリットがない。

なお、TPP発効時期は参加国が議会承認などの国内手続きを踏むため、数年は掛かる見込みだ。

 主要林産物関係の分野ごとの業界動向を探った。

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