No.2012号
2014年レビュー⑤集成材
内外産構造用で200万㎥台維持
大断面市場は増加傾向
14年の集成材の国内生産量は155万5,000㎥(前年比5.6%減)となり、5年ぶりに減少した。消費増税後の駆け込み需要の反動減が響いたが、生産量は過去3番目の高水準となった。
構造用は国内生産量が140万9,000㎥(同5.6%減)、輸入品は72万8,000㎥(同4.4%減)だった。内外産合わせて213万7,000㎥となり、前年に比べ5.2%減少した。そのなかで大断面の国内生産が増加傾向が顕著だ。公共建築物等木材利用促進法の施行を契機に、大断面需要は回復軌道に乗っことによる。さらに耐火性能が高まり、2時間耐火部材が登場した。
14年は小断面が内外産合わせて108万㎥、中断面が同101万1,000㎥となり、構造用市場を二分している。輸入品比率はおおむね、小断面40%強、中断面20%強で定着している。サイズ展開が少ない小断面で輸入比率が高いが、15年はH・シュバイクホファーの年間10万㎥水準の中断面生産が本格的に始まる。長尺材には対応しないが、高い製品競争力が見込まれている。これによって、中断面の輸入比率が向上するかは今後の焦点だ。小・中断面は需要面では、依然として住宅に依存した需要構造に変化はないが、非住宅にも市場を広げていこうとする取り組みは続いている。
造作用は国内生産量が14万6,000㎥(同4.6%減)となった。13年は消費増税前の駆け込み需要を捉え、生産減に歯止めが掛かった。だが14年は一転、化粧貼りの減少が止まらず、生産量は過去最低となった。集成材の14年の動向をとりまとめた。
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