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 No.2006号

ラジアタ松高騰

円安と中国需要が響く

14年末に円安が加速したことから、年明け1㌦120円近くにつく高値玉が入荷される。このため、大手NZラジアタ松国内挽きメーカー、チリラジアタ松輸入製品を扱う大手問屋筋は春にかけて5,000円(㎥)値上げを掲げだした。昨年の値上げで20年ぶりにNZ国内挽きは4万円台に乗せ、チリ輸入製品も3万円台後半で推移。今回の値上げで、ラジアタ松主製品は全て4万円台に付くことになる。チリKD輸入製品なら5万円(㎥)前半へ。最近は丸太の高騰で相場はNZ国内挽きのほうが、チリ輸入製品より高値についているが、以前はチリ輸入製品のほうがやや割高についたり、同価格で推移したりする時期もあった。

08年秋のリーマン・ショックによる急激な円高、主力とする輸出産業の大幅落ち込みに、ラジアタ松製品は2万円台にまで落ち込んだが、中国の需要拡大とともに丸太価格も急騰。この影響を受けてNZラジアタ松丸太の日本向け輸出価格も2桁から100㌦台(FOB、㎥)に乗せ、メーカーの経営環境は悪化していった。このため、仕入れコスト高に対して製品価格への転嫁を図ってきた。NZ材に比べて、比較的コスト高に余裕の見られたチリ輸入製品はNZ材に追随する形で値上げを通してきた。さらに、それまで国産材の梱包資材といえば北海道カラ松だったが、強度がなく、釘持ちが悪いなど梱包メーカーから敬遠されてきた杉が、ラジアタ松製品の高騰とともに、安価な材料として次第に市場に認められシェアを伸ばした。輸出向けワンウェイパレット、ダンネージなどは杉が中心になっていった。杉製材品相場は乱れるがラジアタ松に比べ、8,000円(㎥)前後の値差で推移している。このため、ラジアタ松製品の値上げには慎重であり、値上げを打ち出しても浸透には時間がかかった。円高で輸出関連の荷主である大手メーカーは国内生産から現地生産に切り替え、部品や機器等の輸出を極力減らしてきたため、梱包の需要も減少傾向へ。ラジアタ松製品の需要減は、販売先である梱包メーカーへの影響も大きく、末端の大手荷主に値上げ要求が通りづらく価格転嫁に苦しんできた。ラジアタ松からプラスチックやスチールへの変更は直接末端の荷主が取り扱うことも予想され、梱包メーカーにとっても死活問題にもなってくる。