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 No.1999号

2015年展望

住宅着工、2年連続減少見込み
政府景気対策で期待感

消費税率10%への引き上げが17年4月まで延期されたことで、短期的には期待されていた駆け込み需要は見込めず、住宅取得に関しては様子見の展開になった。政府は消費税率10%へ引き上げを確実なものとするため、景気テコ入れの策を講じてくることが見込まれ、これが有効に機能すると再び住宅市場が活気づいてくる可能性もある。

 当面は補正予算で住宅エコポイント事業が復活することで3月末までの限られた期間でこの需要を取り込むことが重要だ。新築、リフォームで最大30万円という規模は木材利用ポイントと比べてインパクトはないように感じるが、認知度は住宅エコポイントが高く、省エネ性能向上という関心の高い部分だけに期待される施策だ。

 省エネ関係では4月から13年基準が適用され、外皮性能、一次エネルギー消費量の計算など、省エネ基準への適合性を判断するために計算が必要になる。この対応を建材流通やプレカット工場などもサポートしていくことが必要になる。国土交通省の地域型住宅グリーン化事業は、地域型住宅ブランド化事業で培ってきた木造の構造部分の支援に加えて、省エネ性能の確保への支援が必要になる。これがプレカット工場がサッシや断熱材などまでも扱うきっかけの事業になる可能性もある。

 政策的には住宅ローン控除制度とすまい給付金の延長、贈与税の非課税枠拡大など住宅取得環境を整えるものが、あいついで実施されていく見通しだ。

 一方で輸入木材、建材製品などは円安基調が継続されるとコスト増を転嫁していく必要がある。木材では米松を軸にコスト転嫁が課題になる。米松丸太の産地価格高騰に加えて円安でコストが上昇しているが、欧州材との競合で値上げしずらかった。年明けは米松製材の値上げが通るかが焦点になる。既に昨年末には米松小角の代替えで杉母屋角が値上がりするなど代替え材を探る動きがある。

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