No.1988号
マンション用資材の今とこれから
新築に替わりリフォーム・リノベーションへ
新設住宅着工戸数の12~15%を占める分譲マンション。歴史を紐解くと日本で鉄筋コンクリート(RC)造の集合住宅が誕生して、今年で98年目を迎える。最初に建設されたのは1916(大正5)年に長崎県高島町端島(軍艦島)で、旧三菱炭鉱の労働者とその家族のために20棟以上の建物があった。そのなかでも最古の建物は7階建てだったが、構造や仕様、設備が未熟で6畳一間と劣悪な環境だったようだ。
現在ではマンション建設に使用される木材や建材、住設機器は、戸建て住宅に比べて量がまとまるなど住宅資材業界にとっては無視できない魅力のある市場の1つだ。
しかし、14年1~6月の関東首都圏での新築マンション販売戸数は、19,394戸で前年同期比20.2%減(不動産経済研究所発表)と3年ぶりに2万戸を割り込む水準になった。13年が価格や金利の先高観、加えて消費税増税前の駆け込み需要で販売戸数が大幅に増加し、その反動が出たことや売り残りを懸念して、マンションデベロッパーが郊外を中心に供給を絞ったためだ。
このようにマンションも新築は需要減少が目立っているが、中古マンションを購入して一部を改修するリフォームや全面改修するリノベーションは、新築に比べてコストを抑えられほか、施主の好みに合わせた住居を実現できるため、関東首都圏を中心に若年層による1次取得者にも関心が高まるなど、今後の需要増が見込まれている。
マンション向けの建材、資材の変化をまとめた。
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