脚光浴びる国内チップ工場㊦
チップ生産力の抜本的増強へ
既存・新規需要家の狭間で揺れる
西日本各地で木質バイオマス発電施設の新・増設計画が相次いでいる。具体的な事業計画に至っていない検討案件を含め、FIT制定以降の発電事業は、近畿地区(福井県含む)9、中国地区8、四国地区5、九州地区15、合計すると37施設になる。ただ、現時点で詳細未定の計画は、原材料集荷問題で行き詰まり計画そのものが立ち消えとなる可能性もある。
木材チップ産業は製紙産業とともに発展し、全国で毛細血管のごとく集荷体制を整備し製紙工場に納材してきた。しかし、製紙用原材料が多様化し、特に輸入木材チップが製紙原材料の過半を占めるに至った。そのため木材チップ産業は斜陽化し、製紙需要の減退で一層の業容縮小を余儀なくされてきた。そうした情勢が一変したのは、FITに基づく木質バイオマス発電事業が急速に台頭してからだ。特に西日本地域では、既存の製紙工場向け、木質ボード工場向けに加え、相次ぐ木質バイオマス発電施設向け燃料供給という新たな役割を担う最も重要な存在として、木材チップ産業はかつてない活況を呈し、各地で木材チップ工場の新・増設ラッシュとなっている。国の進める搬出間伐や林地残材の活用という施策にも乗り、地域行政の補助を受けた木材チップ工場建設投資が猛烈な勢いで行われている。特に森組系の参入が顕著だ。最大手の丸和林業グループは新規に3工場の建設を計画、年間生産高は40万㎥規模に拡大してくる。九州の南栄、中国の伸和産業、飯森木材なども活発な投資姿勢を見せている。既存大手にとどまらず、これを事業機会と捉え、新規参入する野心的な事業者が目立つのも最近の西日本の傾向だ。
㊦では、丸和林業グループ、木材開発、フルハシEPO、伸和産業、山室木材工業、バイオマスエネルギー、今治加工、鶴崎商事、コウエイ、ウッドピア木質バイオマス利用強度組合、真庭木材事業協同組合、南栄、日本フォレスト、ホクザイ運輸を取り上げた。
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