国産材製材の現状・西日本編
需要おう盛で原木供給が追い付かず
国産材製材業界は相次ぐ設備投資で生産能力が拡大し、販路の開拓とともに新用途の開発が急がれている。平角や根太、タルキ、筋違など外材中心の需要分野や中大型建築など木造が少ない非住宅分野、国産材がほとんど使われていない2×4建築分野などが主要なターゲットとなるが、人工林資源の成熟、大径化という資源的な事情や搬出間伐、資源のフル活用という政策的な要請から、中目以上の大径材や曲がり材、節材などの低質材の有効活用がとりわけ求められている。
木造の高層建築の実現などが期待されるCLT(直交集成板)は節の多い材料が利用できることや、大型建築などでまとまった量の活用が見込まれることから、農水省が最も実用化に力を入れている。現在、年度内のJAS規格化を目指して準備を進めており、林野庁では告示化に必要な強度データの収集などで国交省に協力している。
集成材パネルとしては他に協和木材などが生産するWOOD.ALCがあり、同社が参加する日本WOOD.ALC協会が普及に力を入れている。W.ALCは内外壁を兼ねるパネルとして集成材を利用する点でCLTと似ているが、それ自体が構造材のCLTに対し、あくまでカーテンウォール(非耐力壁)としての利用を想定している点で大きく異なる。
2×4材は熊本の松島木材センターや岩手のけせんプレカット事業協同組合が大手賃貸住宅会社向けに供給しているが、木材利用ポイントを受けて今年から新たに国産材製材大手の協和木材とトーセンが商業生産を始めた。国産材は価格競争力が最大のネックだったが、円安、木材ポイントでSPFとの価格差が縮まり、「需要開拓を図るには今以外にない」との判断が働いた。トーセンは宇都宮工場で月産200㎥の杉の2×4材の生産を開始した。協和木材は柱材ラインとラミナ生産ラインの双方で生産体制を整え、杉のスタッドと桧の土台の組み合わせでビルダーへの提案を始めた。
国産材製材特集の西日本編では、関西、四国、中国、九州などの事業者の動向と大手製材工場の詳細データを掲載した。
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