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 No.1938号

土木分野に眠る木材需要

2020年までに市場4倍目標も

土木学会は今年3月に日本森林学会、日本木材学会と「土木における木材の利用拡大に関する横断的研究会」(今村祐嗣委員長)を発足し、「土木分野における木材利用の拡大へ向けて」提言を行った。2020年に土木分野の木材需要を400万㎥に拡大していこうという内容で、森林・林業再生プランで木材自給率50%を目指すという政策目標が示され、これに沿うような形で新たな需要拡大策を示した。現状の土木分野での木材需要が年間約100万㎥と推定され、そこに海中海洋分野で150万㎥、道路関連その他で120万㎥、木橋、治山・治水などで30万㎥の新たな需要を開拓していこうとしている。

従来は土木利用といえば、型枠や土留板など仮設資材が中心だった。これを規準の整備や評価方法の確立などの技術的な開発で拡大していこうというもので、軟弱地盤改良工事での丸太打設工法のように地中で空気に丸太をさらさないことで、腐朽しにくく、炭素固定にもつながる利用法の確立につながる事例がある。

 土木学会、日本木材学会、日本森林学会の3学会で横断的な研究会を立ち上げて提言をまとめたのは画期的なことで、7月に改めて覚書を締結している。土木分野での木材利用は現状まだ大きな需要分野にはなっていないが、この提言を契機に土木学会内に木材工学委員会が常置委員会として設置されるなど、土木学会でも木材利用への取り組みが強化されてきそうだ。

 地中海洋分野、道路、治山治水、太陽光パネル架台、木橋などの需要分野ごとの状況をレポートした。

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