No.1876号
12年3月期決算①住宅会社
好収益企業相次ぐ
大和など全国ネット系絶好調
大手住宅会社の12年3月期の業績は概ね増収増益となった。前期が東日本大震災の影響で完工引き渡しが遅れた結果、12年3月期に売り上げがずれ込んだことに加え、仮設住宅の受注など特例要素があり、これも業績に寄与したものとみられる。東日本大震災は地震、津波に加え、原子力発電所の事故にまでつながったことから日本のエネルギー政策を根本から見直す大きな出来事であったと言え、住宅産業にとってもこれまでにない大きなインパクトであり、その影響は多方面に及んでいる。
11年度の住宅着工は84万1,246戸で前年度比2.7%増となった。リーマン・ショックの後、09年度の77万5,277戸を底に10年度の81万9,020戸に続いて2年連続で増加した。それでも08年度以前の100万戸台からみると2割以上需要が減少したことになる。11年度は東日本大震災という特殊要因があったが、それが原発事故につながり、ついには国内の全原子力発電所が停止する事態にまで発展したことで、国民のエネルギーに対する意識の大きな変革につながった。
今回は、大きな市場変化のあった12年3月期の大手住宅会社の決算をまとめた。
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