No.1847号
米加産製材特集
目指すはアジア
米加産製材の今と将来
米加産製材の日本向け供給は1990年代半ばの827万㎥(96年、貿易統計ベース)という栄光の時代から減少の一途をたどり、2009年は227万㎥と米加産製材の戦後の本格後輸入初期水準まで落ち込んだ。10年は275万㎥まで盛り返したが、黄金の90年代を知る者にとっては理解しがたい水準であろう。87年から2001年までの15年間だけで実に9,650万㎥(年平均643万㎥)と1億㎥近くが輸入され、基幹外材製材として供給をリードしていった。シッパーも百花繚乱で各社がこぞって日本市場を目指した。米加産製材輸入元や卸売も厚みのある陣容で積極的に取り組んだ。こうした夢のような時代の再来はあり得ない。ただ、米加産製材の日本市場における役割は引き続き大きく、他の内外産地にない多様な針葉樹樹種群や、SPFに代表される突出した価格競争力の製材など、日本側の取り組み方次第ではまだまだ潜在能力を引き出せる産地だ。特に長年の米国市場偏重という産業構造が変化し始めている点は注目される。本紙は米加産製材の現状と今後を展望する。
日本向けの製材工場の一覧表も掲載した。
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