No.1818号
⑤レビュー2010年、集成材、熱帯材
集成材、管柱堅調で高収益
熱帯材、根強く需要回復
特集1集成材
10年の構造用集成材の供給量が増加した。09年末から集成管柱が品薄になり、フィンランドの港湾ストの影響もあって国内相場は堅調に推移、首都圏主体に堅調な需要も下支えとなり、1年を通じて好調な生産が続いた。国内メーカーや輸入元の採算は年間を通したら10年度は収益を確保した年と言える。
供給側の構造用集成材工場の再編や工場閉鎖も昨年は目立った動きはなかった。量産工場では、院庄林業清水工場が本社のインノショウフォレストリー集成材工場へ集約。1工場分の生産量がゼロになった訳ではないため、国内産の供給量も、構造用集成材(化粧貼り柱、大断面、中断面、小断面)だけで10年実績は09年比18.5%増と05年レベルの需要拡大時期まで回復した。
特集2熱帯材
2011年の熱帯材丸太入荷量は、55万6,114㎥で前年比31.5%増となった。07年から前年割れを強いられたが、4年ぶりに増加へ転じた。リーマン・ショックの影響で09年輸入量が極端に減少したため、10年入荷量は日本を含めた主要消費国で前年水準を上回った。日本向けの約8割は合板メーカー向けだが、国産針葉樹合板の相場が上向いたなかで国産南洋材合板は取り残されたかたちで、原料丸太のインフレと製品価格のデフレという事態が長引いた。その一方で、昨年は輸入型枠用合板など12㍉厚品の相場が産地高をてこにして上昇したことから、国産南洋材・針葉樹複合合板が底堅く引き合った年でもあった。
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