No.1807号
2011年展望(下)産地展望 新興国需要拡大で産地価格高か
中国、インドの需要増が国際市場をけん引
2011年は世界的に木材需要の増加が見込まれる。リーマン・ショック後の混乱は、未だその傷跡をいくつかの国・地域に残し、世界経済の先行きは流動的であるが、遅れていた米国の景気がようやく回復軌道に入るとみられること、引き続き中国が旺盛な内需を背景に旺盛な木材輸入姿勢を持続すると考えられることが、世界的な木材需要拡大の核となる。欧州市場は今のところドイツ頼みの域内木材需要展開だが、徐々に域内全体の需要改善が進む見通しだ。日本も多様な木造住宅・木材への需要刺激策により、緩やかな木材需要回復が続くと予想される。これらの国や地域に加え、中東・北アフリカ市場は活発な建設需要を背景に木材需要を拡大させているほか、インド、ブラジルなどを中核とする新興諸国の経済成長の持続が見込まれ、次第に影響力のある木材需要国になろうとしている。
本号では、日本向けの主要木材産地である北米、欧州、ロシア、NZ、チリ、インドネシア、マレーシアなどの展望をレポートした。
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