No.2080号
熊本地震から何を学ぶか
繰り返し地震と耐震性能
熊本地震の発生から5か月が過ぎた。震度7が2回続けてくるというこれまでに想定していなかった繰り返し地震に対して住宅被害は16万棟を超え、なかでも1981年の新耐震基準以降の木造住宅や2000年の建築基準法改正後、さらには性能表示制度の耐震等級2を取ったものも倒壊したことなどが調査で分かってきた。
建築基準法が求める住宅の耐震性能は数百年に1度くるといわれている大地震時でも人命を守ることで、多少の修復で住み続けられる損傷しないものではない。このことが多くの国民的な合意事項かといえば、95年1月の阪神大震災以降、2011年3月の東日本大震災などの被災状況とその後の復興の姿をみるにつれ国民の耐震性に対する要求性能は高まってきてるのではないか。
さらに数百年に一度といわれた大地震の発生頻度が高まっている。木造住宅の場合は建物重量が軽いことで、性能表示制度の耐震等級3の性能を確保するのは大きなコストアップなく可能なことから建築基準法の求める耐震等級1レベルにとどまらずにより高い性能を求めていくべきという議論が起こっている。
特集では熊本の地震被害の状況、仮設住宅の供給動向、地域の木材需給の変化や住宅建設の状況などと、地震被害の分析をまとめた。
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