No.1939号
変貌する木材加工拠点
国産材の大型加工拠点が各地で整備
素材は外材から国産材へ加速
木材加工拠点としては、東京・新木場のように集団移転などによって団地化された土地に木材業者が集まってできた。また外材の港湾製材のように海外から丸太や原板など半製品を輸入し、製材して販売するのに地理的に恵まれた場所に製材工場が集結したケースなどが全国各地に存在している。
こうした木材加工拠点は、時代とともにその役割を変え、木材団地として建設された団地が歯抜けになり流通会社の倉庫などに変わっていく例や、外材の港湾製材では原料供給が産地側の規制や資源的枯渇などで減少し、港湾製材として成り立たなくなるケースが目立っている。
その一方で、木材加工拠点として新たに木材業者などが集まる地域もある。各地で新たな木材加工拠点として集約化の進んでいる場所があるが、国産材製材・加工拠点としての規模拡大が進んでいる地域で、伊万里木材コンビナートや、これからは、宮崎県日向市などが注目される。特に日向市は、中国木材の製材、集成材加工拠点として着工したもので、製材・バイオマス利用を含めると年間45万㎥にも及ぶ素材消費につながる。将来は、国産材をアジアに輸出する拠点としても考えられており、かつての外材製材が港湾に立地したのとは逆の位置付けとなる。
特集では、十勝、石巻、鹿島、木更津、清水、五條、小松島、北広島、日野川、九州の各地を取材した。
記事ランキング
- 国産針葉樹合板 値上げに向け正念場
- 田島木材、三井物産、タジマ興産 TMバイカルをロシア企業に売却
- ティンバラム フンデガー・K2インダストリーが稼働
- ネットイーグル 全CADでサブスク開始
- 赤庄産業 和歌山県美浜町で製材事業開始
- 3月の米国新設住宅着工 着工が130万戸台まで後退
- ロシア産アカ松タルキ輸入製材品 上級品10万円水準が定着
- しそうの森の木 「杉柾目CLT」を開発
- 戸田建設 シェルターと木質耐火部材でOEM契約
- 鳥取県 県産材製品台湾に初出荷
日刊木材新聞社 木造社屋紹介動画