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 No.1937号

国有林の一般会計化で何が変わる

日本最大の森林所有者の役割

09年12月の「森林・林業再生プラン」の策定、林政審議会の「今後の国有林野の管理経営のあり方」の答申を踏まえて、12年6月の国有林野の公益機能の維持増進を図るための法律の公布を受けて、国有林野は今年4月から一般会計へ移行した。昭和50年(1975年)代半ばから木材価格の低迷などにより累積債務が3兆8,000億円に達するなど危機的な経営状態からの脱却を目指し、98年には抜本的な改革として経営の合理化、スリム化が図られた。企業特別会計は維持しながらも累積債務のうち2兆8,000億円は一般会計に引き継ぎ、国有林野事業は1兆円の債務を負担し、一般会計からの利子補給を受けながら林産物収入などで返済してきた。

 森林・林業再生プランでは公益重視の管理経営、民有林への指導やサポートを行うとともに組織、事業をすべて一般会計へ移行することを検討してきた。当時、政権を担っていた民主党がマニフェストに国有林野の一般会計化を盛り込み、事業仕分けでも一般会計化への方向が示された。

 最大の森林所有者で、最大の国産材素材供給事業でもある国有林の一般会計化は、国産材流通にどのような影響を与えるのか。素材供給においては民有林との連携を強化し、システム販売も増やそうとしている。沖修司林野庁国有林野部長は「これまで国有林は、その経営のみを考えることが求められていたが、これからは地域の林業政策上の課題を解決するための手段として、国有林を生かすことが求められている」と話している。

 特集では、森林管理局ごとの取り組み状況も取材、民有林との連携やシステム販売の状況などを取りあげた。

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