No.1816号
③レビュー2010年 ロシア材、NZ・チリ材
市場縮小続くロシア材
ラジアタ松は中国主導に
特集1=ロシア材
10年のロシア材業界は、将来の事業展開に向け試される年となった。丸太の輸入量は43万㎥で、07年の輸出税率引き上げを契機にしたロシア材離れを引きずり、市場規模は過去5年間で10分の1以上まで縮小した。主要な用途であった合板用材のカラ松は、09年まではかろうじて国産材の補完材料となっていたが、10年は円高を背景に米松が競争力を高め、存在感をなくした。取引量の減少は、ロシア側の企業が一層収益を重視せざるを得なくなり、価格競争力を全く発揮できなかった。一方、製品分野の動きではチェルネイレスの単板供給が軌道に乗るなど、新たな製品形態での市場開拓も進んだ。
特集2=NZ、チリ材
NZ丸太、チリ製材品ともに08年のリーマン・ショックを経験し、09年はNZ丸太やチリ製材品だけでなく、国内に入荷していた樹種や資材は大幅に数量を減らした。NZ丸太、チリ製材品ともに、09年の減った数量に比べ、10年入荷量は回復。しかし、中国の購買力の影響で日本は価格主導権をなくした。
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