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耐力面材

地震や強風に対して建物の変形を起こしにくくするのが構造用面材。建物が倒壊しないように抵抗するものなので、建築物において重要な構造要素となる。耐力面材は非常に商品の種類が多様化しており、需要者は必要な機能や優先するものを吟味して利用することが可能になっている。昨年の東日本大震災以後、住宅の耐震化は新築、リフォーム関わらず関心が高く、耐力面材や耐火性能や防腐・防蟻、吸・放湿性を持った多機能面材は引き続き注目されている。

東京・東北合板工業組合

合板を筋違の代替へ 針葉樹12ミリ厚構造用の耐力壁開発

 

 東京・東北合板工業組合(井上篤博理事長)が現在普及に努めているのは、住宅における合板の多様な耐力壁仕様だ。

丸玉産業

カラ松、トド松駆使し、構造用多彩 差別化図り、2年後、第2工場は非構造用へ

 

 丸玉産業(北海道網走郡、大越敏弘社長)は、北海道産カラ松を素材にした合板生産を開始して12年が経過する。国産材専業合板メーカーとしてはパイオニアだ。

セイホクグループ

国産材資源で合板用途拡充へ 12ミリ厚認定取得を積極PR

 

 セイホク(東京都、井上篤博社長)グループは国産材の積極的な活用とともに、構造用合板で高耐震住宅づくりを推し進め、住環境向上に取り組んでいる。

石巻合板工業

構造用合板のサイズ・樹種の特注 撥水・防腐などのオーダー加工も

 

 石巻合板工業(宮城県石巻市、野田四郎社長)は、東日本大震災で被災したが、11年6月下旬から合板生産の一分再開にこぎ着け、現在は震災前の状態である月間85万枚まで生産量を戻している。

林ベニヤ産業

県産材合板の地域拡大 ブランド化事業で問合せ多数

 

 林ベニヤ産業(大阪市、内藤和行社長)は国産材を使用した新しい合板の開発に取り組んでおり、石川県産杉間伐材をコアに表裏に国産アカ松を用いたバス床用合板や、表裏に国産桧を用いた塗装型枠用合板などの製造を始めている。

ノダ

供給安定性など評価。出荷量は着実に増加

 

 ノダ(東京都、野田章三社長)の構造用MDF「ハイベスト・ウッド」は高い透湿性能と供給安定性を切り口に引き合いを伸ばしている。

APA―エンジニアード・ウッド協会

震災契機に認知度高める。非住宅分野の需要にも期待

 

 APA―エンジニアード・ウッド協会(森高宏之プログラムマネージャー)は新たなOSPの需要分野として中規模木造建築物に注目し、「カナダのOSBで実現する中規模木造建築物」のパンフレットを作成した。

トルコインダストリーズ

OSBの特性PRに努力。価格優位性で在来工法需要増える

 

 カナダの構造用パネル供給大手、トルコインダストリーズ(BC州バーノン、ブラッド・ソーラクソン社長CEO)のOSB販売は東日本大震災の際に起きた合板不足の影響や、復興需要もあり販売量を伸ばしている。

クロノプライ

日本市場でPR強化。非ホルムアルデヒドのPMDI使用

 

 欧州の木質ボード大手、クロノスイスグループのクロノプライ(ドイツ・ハイリゲングラーベ、ウエ・ユースト専務)のOSBは、表裏層とコア層ともに100%非ホルムアルデヒドの接着剤であるPMDIを使用する。

クロノスパン・ルーマニア

JAS取得で日本向け開始。欧州規格クラス4の供給目指す

 

 オーストリアのクロノスパングループ傘下、クロノスパン・ルーマニア(ブラジョフ市、ピーター・カインドル社長)OSB工場は、2011年12月にJAS認定を取得した。

ニチハ

耐震・防火構造も実現。耐震リフォーム用も商品化

 

 ニチハ(名古屋市、山中龍夫社長)は、耐力面材として窯業系・外装下地用の「あんしん」と無機質系・内装下地用の「あんしんN」、そして今春から耐震リフォーム用の耐震改修面材「『あんしん』かべ強化」を商品展開している。

吉野石膏

耐火性に優れる耐力面材。タイガーハイパーハードT耐力壁

 

 吉野石膏(東京都、須藤永一郎社長)は石膏ボード特有の耐火性能が高く、遮音性能が良いなどを併せ持つ、高性能な耐力壁を築くための耐力面材を2種類で展開している。

ホクシン

優れた透湿性で壁面結露防止。防腐・防蟻性能にも高い数値

 

 ホクシン(大阪府岸和田市、平良秀男社長)の11年度MDF販売数量はC&Hを含め18万㎥(前年比19%増)、このうち、ホクシンの岸和田工場分は14万6000㎥と同25%幅で増加。年間を通じてほぼフル生産で推移した。薄物及び構造用(9ミリ厚)は5万5000㎥だった。

ニューホームシステム

一棟分をパネル化し邸別配送。T・Nパネルと金物で工期短縮

 

 ニューホームシステム(東京都、松沢俊郎社長)は昨年、国土交通大臣認定の壁倍率3.9倍の耐力壁パネル「T・Nパネル」を発売し、断熱性能とともに工期短縮が特徴だ。

ザイエンス

耐久性向上へ合板等の浸漬設備を拡充。住宅長期保証システムも提案

 

 ザイエンス(東京都、田中隆行社長)は6月中にも大阪工場(大阪府岸和田市)にサンプレサーを用いた浸漬方式の木材保存処理設備を新設する。

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