2014年展望㊦ 産地編
産地高と円安で二重苦
中国の木材需要、再び世界を動かす
世界経済は07年のリーマン・ショック後の金融危機から回復基調をたどっている。13年の米国新設住宅着工戸数は約92万戸まで持ち直し、ピークの半分程度とはいえ6年ぶりの水準となった。欧州経済はドイツと英国の景気が堅調で下支えとなっているが、失業率の高い国も残り域内全体の立て直しにはしばらく時間が必要となりそうだ。金融危機後、グローバルな木材需給は中国を核とするアジア圏が引っ張ってきた構造だが、今年は米国市場の回復継続とともに、中国需要がどこまで伸長するかで木材需給の方向性が定まりそうだ。
中国は昨年実績で、丸太と製材品の輸入量が過去最高を更新する見通しにある。土木産業用や住宅建築用、内装用といった内需がおう盛で、丸太在庫量に過剰感がないことから実需増に裏打ちされた木材手当てと見られている。中国需要の増大は世界の木材産地と他の消費国に影響を与えている。米松丸太は昨秋から強含みが顕著となっており、日本向けは過去最高を更新中だ。これは丸太需給の不均衡が要因で、需要面は米国内需が堅調であるだけでなく、中国と日本向けという輸出用が底堅く働いていることが作用している。特に中国向けはこの5年程度で需給を急速に広げたが、ロシアカラ松の代替という位置付けが明確になり需要が定着。SPF製材も中国向けで需給を広げており、一時的な価格調整は付きまとうが価格下支えとなっている。
米国の内需については、新設住宅着工戸数は15年まで増加見込みだが、その後は不透明さが強まる。13年が92万3,400戸、14年104万戸、15年123万戸ともいわれ目先の木材需要は回復傾向となるが、増加ピッチが緩やかなことから国内向け製材需給で大幅な歪みは生じないと見られている。
NZ・チリ材は中国需要の存在感が大きくなっている。増大した中国丸太需要を満たす産地はNZと米国が中心だが、NZ産ラジアタ松は供給力が目一杯の状態。価格も中国向けがけん引しており、その影響が韓国、日本、インドといった他の消費国に及んでいる。
日本市場は価格主導権がいずれの産地でも弱まり、今年も購入数量を含めて思い通りの調達ができない恐れがある。ここに円安が加わることで、外材勢は国内転嫁をどう進めるかが昨年同様に問われてくる。
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