No.1881号
節電2年目の夏
電力消費抑制と料金高に直面
コスト低減化のチャンス
東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故から、我が国のエネルギー政策は混乱し、一時的とはいえ国内の原子力発電所すべてが停止する事態に発展した。関西電力の大飯原発3号機に続いて4号機が再稼働したことで関西電力エリアの節電要請は当初の15%から10%に、さらに6%まで緩和され、これにより、西日本を中心に厳しい節電が予想されていたものが、小康状態になる見通しとなってきた。
昨年は震災で東電福島第1原発が放射能漏れ事故を起こしたことで東京電力、東北電力管内では、震災直後から計画停電が実施された。街の照明は落とされ、店舗も営業を自粛したり、鉄道も運行本数を削減したりするなど、厳しい電力不足対応を強いられてきた。電力需要が増える夏場にかけては500kw以上の大口需要者への15%の電力制限が実施された。震災から2年目になる今年の夏は節電意識の高まりと、昨年の厳しい節電要請を乗り切ってきた経験からさらなる節電への取り組みも出てきそうだった。大飯原発の再稼働もあり、節電ムードはやや沈静化している。しかし、電気料金の値上がりや再生可能エネルギーへの取り組みなど木材・建材業界も電力に関する関心が高まっている。建材、合板、集成材、製材など大手企業の取り組みをまとめた。
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